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たねを蒔き続けよう。

おやまだ文化の森2階、『ギャラリーたね』では作家さんによる展示や販売会、イベントなどを行えるスペースとして今後運営していきます。

先日友人が壁の補修作業を一緒に手伝ってくれました。お互いの近況を、ああだこうだ話しながらする作業はなんとも楽しくて、あっという間に陽が沈み、無事に完了。あとは塗装作業が残っているくらいです。

ギャラリーたね_tate

そんな『ギャラリーたね』という名前の由来は、植物の「たね」からきています。

私が洋服屋さんで働いていた20代の頃、「毎日たねを蒔き続けよう」と、何度も何度も教え込まれました。年がら年中、定番で変わらない同じ商品を扱うようなお店だったこともあって、いかに自分たちが飽きることなく商品の紹介を続けられるか?を、とても大切にしていました。

「きちんと対話して伝えることができれば、いつかきっと返ってきてくれる」

たねを蒔く。という言葉の真意には、こんな意味が込められていると思っています。特に当時の私には、何度も勇気を貰った言葉でした。
よく、「地域に根付くお店、人になりなさい」という方がいます。植物を買ってきて庭に埋めた時、まだ数日そこらでは根が土に馴染まず、ちょっと引っ張ったり、強風に吹かれたりすると今にも土から抜けて倒れそうになります。でも、何年も時間が経ち、その間きちんと愛情を持って水をやり続けていたら、根が伸び土に馴染み、ちょっとしたことでは倒れない、成長した立派な木になっていきます。地域に根付く…とは、そんな意味があると思っています。

私は写真家になった今も、何か行動を起こす度に「たねを蒔く」というこの言葉を、いつも自分に言い聞かせています。誰かがこの場所で挑戦し、そこで蒔いた種が、いつかどんな形であれ芽を開きますようにと、そんな想いを込めてこのギャラリー名にしました。

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主に作品展示、発表をする場所として、今後たくさんの方に使用頂きたいと思っているそんな『ギャラリーたね』ですが、基本的に出展頂ける方は、「プロアマ問わない」というスタンスで運営がしたいと考えています。そもそも、どこからがプロで、そうでない。というのも本質的ではないですし、実際に写真家と名乗っている自分でもよくわかっていないです。この場所を通じて、「その人がどうしたいのか?」という想いを一番大切にしたいと考えています。

展示、個展を行う理由は人それぞれ自由です。作家さんによって活動のスタイルも様々。それでご飯を食べている人もいれば、別のお仕事をしながらも、その活動バランスが自身にとってかけがえのない生活になっている人もいる。そんなこともよりも、この場所で時間とお金を使い、

新たに挑戦すること。知らない誰かに知ってもらうこと。それによって人に出会うこと。

それが何よりも個展や展示発表の醍醐味だと思っています。
また、ギャラリー。と呼ぶと少し堅い印象があるので、「期間限定で借りられる小さなお店」と捉えてもらった方が良いかもしれません。小さな自分のお店を数週間だけ開業するような、そんなスタンスです。

夢中になっていることをカタチにし、発表する。

人に見てもらい、そこで会話が生まれる。

町の子どもたちも、見にきてくれるかもしれない。

ある人が感銘を受け、製作を依頼してくれるかもしれない…。

そんな風景を頭で想像しながら、きちんと熱意を持って挑戦すれば、返って来ることが必ずあります。

ギャラリーたねで出展しませんか?お気軽にお問い合わせください。

おやまだ文化の森は、4/1(金)オープンです。

林 謙助


前回の記事:「文化の森」を作りたい。

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