2/18(金)

角砂糖が消えるまで

ふと入った喫茶店で、『私』は紅茶を頼んだ。
何の変哲もないブレンドティーをストレートで頼むと、ほどよく透き通った紅茶が出てきた。
卓上の白い角砂糖を小さなトングでひとつつまみ紅茶の中に落とすと、少しずつほろほろと解けて溶けていった。
小さな気泡をいくつも放ちながら、ゆっくりと角砂糖は小さくなっていき、やがて溶けて見えなくなった。
それをただ何となく眺めていた。
午後のことだった。

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