一料理人、トスカーナ料理にであう
こんにちは、ハヤシヨウヘイです。
カステッリーナ・イン・キャンティの 'Albergaccio di castellina' で働き始めて郷土料理の奥深さや、その土地で採れたものを使うということの意味を考え始めます。
イタリアの郷土料理とは
イタリア料理は、その多くがその土地その土地の郷土料理で構成されています。
山では狩猟で採れる素材、海沿いでは魚介類、北ではバターやトウモロコシのポレンタ、南ではオリーブオイルにセモリナ粉のパンといったように、土地ごとに大きく違います。
私にはよくわかりませんでしたが、隣り合った村と村で同じ料理でも「ここが違うんだ!」と力説されたこともあります。
究極的には家庭ごとに違って、’マンマの味’といえるのがイタリア料理の良さの一つでしょう。
Albergaccio・アルベルガッチォの料理
ここAlbergaccioのシェフはソニヤという女性。
子供が三人もいて、家族みんなで一緒に働いているため、シェフというよりマンマという感じでした。
食事なんかも、家族5,6人にスタッフが2,3人加わってするのでレストランの賄いというよりは、家庭の食卓にお邪魔しているようです。
しかし、マンマソニアも一つ星のシェフ、素晴らしい料理を作ります。
コースの一例を見てみましょう。
つきだしは季節のスープから始まります。
これはCarabaccia カラバッチャ、玉ねぎをあまく炒めて、香味野菜、ホウレンソウ、白いんげんなどと煮込んだスープ。
イタリアではスープをZuppa ズッパといい、汁気が少なく’食べる’感が強いのが特徴です。
アンティパストにキャンティ名物キアニーナ牛のタルタル、季節の食材と合わせます。
写真のお皿はポルチーニ茸、花ズッキーニが添えられています。
ヨーロッパではキノコを生で食べるのも習慣なんですね、驚きました。
プリモピアットに鳩のタリオリーニ、山・森の中だけあって鳥獣類の料理も豊富です。
セコンドピアットはイノシシのグリル、トスカーナ全域、ここキャンティ地方では特によく食べられます。
海の料理からはガラッと雰囲気が変わります。
使われている食材、調理方法なども違い、やっぱり郷土料理おもしろいなあ、と再確認したのもトスカーナのここでした。
ほかにもたくさんのおいしい、地元の料理もありますが、紹介しきるには本を一冊かけてしまします。
次回はその中でも、特に私が興味を惹かれたり、初めて目にしたものを紹介してみたいと思います。