最新の研究で地球の中心にある内核の回転は遅くなっている🌈
地球の中心には、月とほぼ同じ大きさの『内核』があります。
「ここ数十年で、内核の回転は遅くなっている」
これまでも、その可能性を示唆する研究はいくつもありましたが、可能性止まりで、核心をついた研究はありませんでした。
しかし、今月6月12日(火)の『Nature』に掲載された最新の研究で、
可能性ではなく、実際に、内核の回転が遅くなっているのを確認したと発表されたんです。
内核の回転に関しては、これまで長い間、専門家の間で議論されてきましたが、今回の研究は、「最も説得力のある答えが出た」と、専門家の間でも注目を集めています。
内核は、鉄とニッケルの塊で、地表から4,800kmという途方もない距離にあり、液体金属(外核)に包まれています。
そのため、内核の状態を調べるのは、簡単なことではありません。
今回掲載された研究は、地震の伝わり方から内核の状態を導き出したもの。
研究を行った南カリフォルニア大学のジョン・ヴィデール氏は、記事の中で、このように語っています。
「この変化を示す地震計を最初に目にしたとき、とても戸惑った」
「同じパターンを示すデータがさらに20個も見つかったため、認めるしかなかった」
ある場所で地震が発生した場合、地震の波は、地球の内部から伝わり、別の場所に届きます。
この時の波のスピードは、内部の状況によって異なりますが、波の伝わり方は、いくつも調べれば、内核の様子を確認することができるといいます。
これを利用して、ヴィデール氏は、南大西洋のサウスサンドイッチ諸島周辺で1991年~2023年にかけて記録された121回の地震のほか、数回の核実験による振動のデータを分析。
その結果、内核の回転が遅くなっていることが確認できたそうです。
さらに、その減速は、2010年頃に始まっていることも明らかになりました。
では、内核の回転が遅くなることによって、私たちの生活へは、どのような影響があるのでしょうか?
回転が遅くなっている原因は、『外核の絶え間ない動き』や『重力』。
そのため、今後、1日の長さが変化することはあるかもしれません。
しかし、ヴィデール氏は、私たちでは気付くことができないほどのごく僅かな違いでしかないと話します。
「ほとんど人は気付きません。1000分の1秒単位のことですから」
この文言を見て、少し安心しました。
内核の回転が遅くなっても、私たちの生活への影響はなさそうです😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈