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なぜブドウをレンジで温めるとプラズマが発生するのか?🌈
電子レンジは、食品に含まれる水分を電磁波で振動させて温める仕組み。
「電子レンジで卵を温めると爆発する」
卵は、殻の中に水分がたくさん含まれているため、電子レンジで加熱すると、水分が膨張して爆発します。そのため、大変危険です。
卵と同じくらい、電子レンジにかけると危険なのが『ブドウ』です。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
ブドウを2個くっつけて置き、電子レンジに入れて温めると、プラズマが発生し、発火します。
この原理は、カナダのコンコルディア大学のパブロ・ビアヌッチ物理学准教授が行った研究によって明らかになったもの。
ブドウが発火する現象については、古くから知られていましたが、原理については、これまであまり研究されてきませんでした。
彼は、この研究を行った動機について、
「これまであまりこの領域の研究は行なわれていなかったから」
と語っています。
ビアヌッチさんは、以下の方法で実験を行いました。
まず、同じ形状のブドウとゲルボール(水分をよく吸収する素材のもの)、両方で実験を行い、弾けてもくっつくように、真ん中が少しくぼんでる皿に乗せて、電子レンジで温め、経過を撮影しました。
すると、ゲルボールでもプラズマが発生することが分かったんです。
これまで、卵の殻と同じように、ブドウの皮が発火の原因と考えられていましたが、ゲルボールでもプラズマが発生したことによって、発火とブドウの皮に関連性がないことが明らかになりました。
電子レンジから出る電磁波は、ホットスポット(電磁波の反射率が最大になる場所)に集中します。
ホットスポットの温度が上昇し、原子と分子が電子を維持できなくなると、電磁波が空気中に放出され、プラズマが発生します。
家庭用の電子レンジの周波数は2.45GHz帯で、波長は大体12cm。
空中を伝わる周波数に比べて、ブドウを伝わる周波数は、10分の1程度遅くなります。そのため、ブドウの中の波長は大体1.2cm。
その大きさが、ブドウの大きさと一致するため、電磁波が出られなくなり、プラズマが発生してしまうという原理です。
この現象は、ブドウに限った話ではなく、ブラックベリーやうずらの卵でも起こることが、実験で証明されています。
この実験では、電子レンジが作動中に中が見えるように改造し、扉を開けても電磁波が漏れない仕組みになっています。
しかし、漏れた電磁波が電子レンジを何台も破壊してしまったため、
ビアヌッチさんは、
「電子レンジの墓場が出来た」
と、研究が終わった後に語っています。
このような小さな発見が、後にロケットを飛ばす原理に応用されたり、私たちの電力供給に使われたりしているんです。
とはいえ、なぜブドウを電子レンジにかけようと思ったのでしょうか?
そこが一番謎に包まれている部分かもしれませんね。
もちろん、危険な行為ですので、ご家庭の電子レンジでは絶対に真似しないでください🙅♂️
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
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