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専任担当者が不在になった業務でのRPAの活用を提案してみた話 と、思いがけず学んだこと

近ごろ「デジタル×業務改善」が毎日頭から離れない、はたぴんこと申します。先日、MicrosoftのPower Automateについて学習したのですが、機能にとても感動したのと同時に、自分が手間だなと思っていた数々の作業もPower Automateに任せてしまえることが多いのでは?とわくわくしてしまいました。他にもLINE BOTやTeachable Machineなど、コードが書けない自分でも比較的容易に扱えるツールについて色々学んでいるところです。
今回は、学んだ技術を業務での困りごとに活かせないか?の観点で考えたアイディアと実際に一緒に働くチームのメンバーに提案してみた結果をしたためたいと思います。

【1】仕事とチームの課題について

わたしは自社メディアを持つ企業に勤めていて、担当業務のひとつに「メルマガや自社サイトでのキャンペーン告知の制作進行管理」があります。具体的には、取引先から営業を通じて依頼があった案件に対して、希望されたスケジュールで配信や掲載ができるように複数関係者と調整をしながら進行状況を管理するような業務です。細かい話をすると、それに付随する業務として、原稿の内容を確認して修正案の検討をしたり、複数の原稿チェック担当者に回覧して出てきた指摘事項を集約したり、実際に掲載・配信ができるよう各種ツールに原稿を設定したり…細かいタスクもひっくるめて対応しています。

以前は進行管理を専任で行うメンバーがいたのですが、そのメンバーの退職にともない現在は残ったメンバー全員でこの業務を分担している状況です。
全員、他の業務と兼任しているので、案件の数が多い時は業務時間が延びてしまったり、これまでメインで行っていた業務が後回しになってしまうといった困り事を抱えています。

【2】わたしができること

新しい担当者が入れば、根本的に解決するような気もしますが、応募者や会社の都合もある話なので、今すぐに自分の力だけではなんともならないところです。
そこで、今までに自分が学んだ技術で実現可能そうな困りごとの解決案を考えてチームのメンバーに提案してみました。

【3】アイディア検討のために

上記につらつらと書きましたが、今回は「チームメンバー全員」が「ほぼ毎日」取り組む「メルマガ進行管理業務」「もっと楽に」できるアイディアであることを条件に考えました。
検討工程としては以下のような流れです。

  • 課題だと思われる工程のピックアップ

  • 課題だと感じられる要因の言語化

  • 解決方法の検討実際に同じ業務に取り組んでいるチームのメンバー(3名、リーダー含む)へのヒアリング

実際に検討したアイディアを2つご紹介します!

【4-1】アイディアA:スケジュール作成と通知メール送信までの自動化

◇ 現状
案件のスケジュールはExcelで営業日の情報を元に算出し、その中でも営業・取引先に必要な部分のみを抜き出し、メール(Outlook)に転記して通知している。確定していない案件のスケジュール作成依頼もあるため、作業頻度が最も多い工程のひとつ。

◇ 課題
スケジュール作成を担当しているメンバーと異なるメンバーへ問い合わせが入る場合があり、メンバー同士のやり取りが発生・返答までに時間がかかる。スケジュール作成・発信を分担しているメンバーの作業として、Excelからメールへの転記時に、手作業で文章を整えているため、転記誤りが発生するリスクがある。

◇ チームメンバーへのヒアリング内容と結果

ヒアリングしたかったこと
そもそも機能としてニーズがあるか?
- 自分が把握している範囲では工程はほぼ定型だと認識しているが、その認識に相違ないか?

チームメンバーの回答
- ぜひ実現してほしい機能(全員)

- 実装にあたって考慮すべき定型外作業はなさそう

その他意見
メールの通知までできたら便利だけど、技術的に実現できるのか?メールの通知まで実現できなくてもいいので、テキストとして情報がとれるレベル感のものがあれば実現してほしい。
- Excelで作成したスケジュールは最終的にbacklogにも転記するので、 backlogの転記まで自動化できると理想的

◇有用性/実現への課題
 全員から熱い要望をいただきました!そして出る出る、具体的なアウトプットのアイディアや追加要望。実際の作業自体が特段難しいことではないのですが、複数ツールに跨っている/転記などの手作業が多い(手間&ミスのリスク)という部分にストレスを感じているようです。
個人的には実装面のイメージが具体的についており(Excel・Outlook ・Power Automateの連携)。実現性がとても高いのでは?と考えています。

【4-2】アイディアB:文言レギュレーションチェックの自動化

◇ 状況
自社サービス関連用語については文言やクリエイティブのレギュレーションがあるが、なかなか浸透しない。結果いつも同じフィードバックを各社に行っている。

課題
原稿の分量によるが概ね作業時間がかかるケースがほとんどなので業務負荷が大きい/複数個所に同じ文言を使用するので、毎回指摘を入れるのが手間/目視のため見落としをする可能性がある

◇ チームメンバーへのヒアリング内容と結果

ヒアリングしたかったこと
- そもそも機能としてニーズはあるか?
- 自分が考えた以外で課題だと考えた以外に課題に感じていることはあるか?(必要な具体的な機能を検討するため)

チームメンバーの回答
- あれば、実現してほしい機能(全員)
- 原稿のファイル形式が一定ではないので、もしかすると取引先に入稿してもらうフォーマットの統一などルール整備から必要では
- 技術的な実現は難しそう
- アイディア1で挙がった課題の解決を優先してもいいのではないか

その他意見
- チームだけではなく、部として行っている原稿チェックにも展開できたらさらに良い。
- バナー画像なども機械学習を使えばレギュレーションチェックができるのでは?
- (上記意見に対して)確かにできそうだが、画像自体は情報量が多くないので目視でやったほうが早そう

◇ 有用性/実現への課題
こちらも需要自体は高かったものの、指摘にあった通り技術的に実現するのか、そもそものルール見直しが必要ではないか?というとてもリアルな意見をいただきました。
原稿の読み込みはOCRで行い、Excelのレギュレーションと照らし合わせて結果を出力するフローを想像していたものの…正直最後の出力方法について明確なビジョンができておらず、技術的の実現可能性についても自信をもって答えられませんでした。提案としてはツメが甘かったです。このままでは、絵にかいた餅になってしまいそう。
技術的な面で実現方法を明確にして、そのために何が必要なのかを考えておく必要がありそうです。

【番外編】ヒアリングからの学び

自分の話したいことの明度が高くないと、活発な議論には繋がらないということを改めて実感しました。特にアイディアBではニーズ自体はズレなくキャッチできていたのですが、なぜニーズがあるのか(どういったところに課題があるのか)、自分が考えるビジョン(どのような手段で解決するのか)を自分の中でしっかり落とし込めていなかったな、と反省しました。
このようなアイディア提案の場だけではなく、上司への通常業務の相談や、会議を主催するにも共通することのように思いますので、今回の学び(反省)を今後の仕事にも活かしていきたいと思った次第でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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