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弱さを認め、真の強さを目指す。自立のための依存。蟹座満月がもたらすものと水瓶座時代に向けて

(占星術をもとに、最近感じている大きな時代の流れと、それを受けて個人がどうしていくか、ということについて思うことをつらつら気まぐれに書いてみようと思います)

1月11日に、蟹座で満月を迎えました。蟹座には現在ドラゴンヘッドもあります。つまり月蝕です。

ドラゴンヘッドとは、月の軌道(白道)と太陽の軌道(黄道)の交点(昇交点)のこと。個人の出生図などにおいてはその人の魂の目的・テーマを表しますが、社会全体の流れを読むときは社会全体の目指す方向性・テーマとして読みます。

満月は執着の手放しを意味し、社会全体が蟹座の象意に向かうために、必要のないものを手放していく流れに。

蟹座が司るのは、家族、人物であれば母親、子供、インナーチャイルド。「共感」「安心」「基盤」がキーワードとしてあげられます。

共感でつながった狭いコミュニティ、つまりその人にとっての安心できる場所(家含む)、人、もの。つまり安心して帰れる居場所。

人が社会に出て、自分らしく生きるための、生活基盤と精神基盤と言えます。心理学で言うならば、安全圏、セーフスペースとも。

そしてそれが社会全体が目指すテーマになるということは、それぞれが心の中に、その「基盤」を確立できる社会を目指すということ。

これからは、誰もが安心して不安を打ち明けられ、弱い部分も認め合い、できないことは頼り、協力し合う。共感、感情を分かち合い、つながっていくことで、孤独を和らげる。

「真の自立のために、適切に依存し合える社会を目指していく」という流れにきています。

そのために、手放すべき執着や古いパターンがあれば手放した方がいい。

子供の頃に植え付けられた我慢のパターン。感情は表に出さず、強くあるべき。男性は泣いてはいけない。弱いことはみっともない、人に頼ること、甘えることは悪だという思い込み。

あるいは、甘えることができない(分かり合えない)相手との繋がり、あるいは過度に甘え合う不健全な依存関係に陥っている相手との繋がりを断ち切る、ということもあるかもしれません。

社会全体のテーマと書きましたが、社会は個人の集合体なので、個人においても流れは同じです。

個人レベルでも今後、弱さを認める、受け入れることがキーになってくるでしょう。ですから、今は特に自分の感情、心と向き合うチャンスと言えます。

弱い所を認める、あるいはみっともないと思っていた自分も受け入れてもらえる、そういう体験を通して、人は心の中に安心感を確立していきます。安心感が育っていくと、人は打たれ強くなります。そして自立のためのエネルギーが湧き、自己実現に向かうことができるのです。

葛藤を統合し、新たな選択肢を

今現在、蟹座の対面、180度の角度にある山羊座には、社会の動きを示す天体のいくつか(木星・土星・冥王星)がおり、昨年あたりから数百年に一度の大きな時代の転換点に来ています。

山羊座は「社会や権威」を司るサイン。人物なら社長や政治家、多くの人が生活するための堅牢な秩序を作るための人々、役割など。キーワードは「結果」「責任」「役割」などがあげられます。

向かい合うサインは全く真逆の性質を持ち、それゆえに葛藤します。しかし、葛藤は新たな可能性を生むのに必要不可欠なもの。

真逆の性質を持つものから学び合うことで、真の成熟へと向かう。

これはどのサインでも同じ、個人でも、社会でも言えることです。占星術に限らず、多くのものがそうであるように。

山羊座と蟹座の葛藤とは、ものすっごく平たく言えば「仕事と家族どっちが大事か」

以前から働き方改革やワークライフバランスなどと言われていますが、まさにそれ。山羊座の完成のために、蟹座のテーマにも光があたる。

二者択一の問いに対して「どちらを選ぶか」という思考ではなく、「どちらもバランス良くするにはどうすればいいのか?」という思考が、いいとこ取りの第三の選択肢、つまり新たな方法や在り方を生み出して行くのです。

今回の蟹座満月は、それの最終段階、ほぼ仕上げに来ているのではないかなと思います。

責任ある立場は、全体の利益を考えるために、ときに個人の感情を無視した決断を強いられることがあります。あるいは、仕事を進めるために、家族との時間を犠牲にする。責任ある立場だから、体調が悪くても休んではいけない。

責任と我慢の関係は、幼い子供でも見られますね。「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから我慢しなさい」と言われる。大人になるということは、感情を抑えることだと教わる。強くなることは、弱さを隠すことだと。

しかし、それは違うのです。というより、もう古くなった考えだというべきでしょうか。

山羊座が司る社会は、つまるところ個人の集合体であり、個人の感情や境遇を軽視してはいずれ立ち行かなくなります。

また、山羊座を象徴する人物は社長や政治家ですが、そのような大それた立場でなくとも、個人がそれぞれ社会で任される「役割」「責任」というテーマを示します。

これらの「役割」を果たすためには、「責任」を負うためには、エネルギーがいるのです。そのためのエネルギーは、支えてくれる家族や、安心して自分らしくいられる仲間との交流で湧いてくるもの。

プレッシャーに負けそうなとき、不安な気持ちをこぼせる相手がいれば、不安は和らぎますよね。

これからの社会は、誰かが責任を持って背負い込んだり、弱さをひた隠しにして我慢したりするのではなく、弱さや不安を見せ、認め合うことで、互いに安心して生きられる、そういう姿を目指していくのではないかと思います。

ひとりひとりが自分の弱さを許すことができれば、いずれ他者の弱さを受け入れる余裕が生まれます。

自分と他人は表裏一体、自分を愛せれば、他社も愛せる。

反対にこれまで我慢していた人は、「もう我慢しなくていいんだよ」と言われるようなことがどんどん起きていくかもしれません。

これまで強く在らねばと生きてきた人は、弱さを受け入れることや、みっともない自分を認めることが難しく、恐怖や不安、恥ずかしさを伴うと思います。

恐怖や不安、恥といった感情はネガティブなものとして忌避されがちですが、それらは悪いものではなく、すべて目的があって起こる感情です。

恐怖や不安は危険を回避し、恥は適度な大きさであれば集団に秩序をもたらします。

しかし、過度な恐怖や不安は行動を抑制し、恥は人を縛ります。

我慢を手放すこと、弱さを認めることに抵抗がある場合は、

「何のために弱い自分を受け入れることを拒んでいるのだろう?」
「その我慢を身に着けたのは、いったい何のためだったのだろう」

ということを振り返り、見つめ直すといいかもしれません。そして、もうその我慢は、必要ないものなのだということに気付いていけるでしょう。

本当の強さとは弱さを受け入れた先にあるもの。

人はみなそれぞれにいびつで、完璧な人間などいません。誰にも頼らず、守られず生きていける人などいようはずもありません。

真の自立とは、自分の向き不向き、できることできないことを把握して、正しく人に頼れること。つまり適度な依存のことです。しかしそのためには、自分の弱さや至らなさにも、しっかり目を向けて、受け入れる必要がある。ただそれは生半可なことではない。

しかし、そうあることができれば、真に「自分らしく」「自分に正直に」生きられるようになるでしょう。

社会に進化をもたらすために、もう一度個人に目を向ける

山羊座蟹座の葛藤の話をしていたら、水瓶座にまで思考が及んだので少しだけ書きます。

土星と冥王星が現在同時に山羊座に入っています。そしてどちらも、そろそろ次の水瓶座へ向かう準備を始めています。

土星は2020年3月後半に水瓶座へ、冥王星は2023年に水瓶座に移動します。

水瓶座が司るものは、山羊座の築き上げた社会に対する「改革」、その目的は「個人の自由と平等」です。

現在、IT関連の技術革新がものすごいスピードで行われて久しいですが、このテクノロジーの発達も社会の改革、つまり水瓶座の管轄。それが、もっと加速していきます。あらゆるものが無人化・自動化し、AI技術が発達し、もっと身近になり、生活に馴染んでいくでしょう。

そして、水瓶座の司る「個人の自由と平等」は、多様性を認め合うことによってもたらされます。各々が独立した個人であり、対等であることが当たり前になっていきます。

つまり、先に述べた仕事と家族の葛藤により生まれた「新しいライフスタイル」の多様性が認められるようになっていく。家族だけでなく、パートナーシップの在り方も、働き方や稼ぎ方もどんどん変わってくる。

同時に、これまで培ったやり方では上手く行かない部分も出てくるでしょう。しかし、そこを壊す(改革する)勇気を出した人に、水瓶座は力をくれます。改革は痛みを伴うものですが、その先には未来があります。

(魚座期になれば仕事自体がなくなるなどと言われていますが、私はおそらく組織と、個人の社会貢献の形が変わってくるのではと推測しています。)

また、「平等」というと、法やルールで画一化されたものを想像する人が多いと思いますが、実際はルールによってもたらされた平等では必ず歪みが生じます。なぜなら、個人それぞれに求めるものは違い、満足する量も違うのは誰の目にも明らかだからです。それは真の平等ではない、と、多くの社会主義国家が立ち行かなくなっていることからもよくわかります。

真の平等とは、「個人それぞれが足るを知り、身の丈に合ったものを求め、そしてそれが与えられること」だと私は思っています。水瓶座が目指す「自由と平等」とは、そういうものだと。

ルールや法で画一化し、人をまとめあげるのは山羊座までの社会でやってきたこと。水瓶座は人類全体の進歩を目指すので、もう一段上の視点です。

しかし不思議なことに、もう一段上に上ろうとするには、また個人に目を向ける必要が出てくる。

なぜなら個人の価値観を把握しないことには、対応できないからです。しかし、そのためにいちいちひとりひとりに聞いてまわるわけには行きません。しかし、それを実現する技術はすでに存在します。つまり、AIです。

AI技術によって、生活はこれからどんどんカスタム可能になり、より豊かになるでしょう。人の手をわずらわせる部分が減り、さらに便利になっていく。

しかし、技術を使うのは人であり、使いこなすにはまず「自分が何を求めるのか」「何の目的で使うのか」という指標があってこそ。それがなければ人は技術の奴隷となり衰退するでしょう。ホモデウスで語られていた、人類の二分化も起きるかもしれません。

自分が何を求めるのか、どう動くのか、というこの「自分の想い」にフォーカスするのは、実は水瓶座の反対側の獅子座の分野なんですね。ここでも対面の葛藤が出現します。

まとめると、時代に変化にともなって、これからますます、まず「個人がどうあるか」ということが非常に重要になってくる時代と言えるでしょう。

しかし言い換えれば、一人ひとりが満足度を上げれば、社会全体がよくなる。一人ひとりが自分らしく生きれば、もっと自由な社会になる。そういうことなんだと思います。

この蟹座満月は、水瓶座時代の真の自立を目指すための準備期間

蟹座満月に話を戻しますが、つまるところこの蟹座満月の意味するのは、「水瓶座における個人の自立」のための準備期間なのだと私は感じました。

繰り返しになりますが、人間の心というのは……というより、感情を持つ脊椎動物は皆「安心感」がないと、前向きな行動を取ることができません。そして、不安からの行動というのは大概上手くいかないものなのです。

そして、不安感の癒やしは、誰かに共感してもらったり、受け容れてもらうことによってもたらされます。この共感や受容というのは、依存と密接に関係しています。

この依存の関係は、一見自立を妨げるように思えますが、しっかり依存し切ることは安心感・信頼感の獲得につながるため、実は自立のために必要なステップです。

安心感、信頼感。平たく言うと「大事にされている」「生きていていい」という感覚でしょうか。この感覚を獲得するための「依存関係」こそ、蟹座の司るもの。

「真に自立するために、依存をする」
「強さを獲得するために、弱さを認める」

この蟹座満月では、これまで培ってきた強さへの執着を一旦手放し、不安や弱さを認めることで、心の自由を獲得すること。そして、傷を癒やし、しなやかな成熟した強さの獲得を目指していく。

私自身も今、自分を縛る執着に多々気付かされています。手放すことは苦痛も伴いますが、手放して空いた場所に、新しい風を取り入れたいから、乗り越えたいです。

可能なら不安と向き合ったり、ゆっくり自分を癒して

漠然としたことばっかりだとあれなんで、ちょっと具体的なことも書いてみようかなと。(本当は具体的なこと書くと縛られちゃうので、漠然とした話から読み取ってもらうほうがいいんですが)

たとえば(たとえばです!)、誰にも言えない不安を、書き出してみる。「この人なら話せそうかな」と思う人に話してみる。言葉にならないなら思いっきり歌ったり身体を動かしてもいいと思います。

「自分らしく、安心していられる」ってなんなのかな、って考える、感じられる時間があるといいなあと思います。

また、山羊座が強い今は、多くの人が根をつめやすい時期でもあるので、お疲れ気味の人は少し休んで自分を癒す時間を作ってみる。人間関係や生活を見直すのにもいい時期かもしれませんね。

ちなみに具体的なスケジュールですと、明日1月16日から2月17日くらいまでは新しいことを始めるのに適した時期。すでに始めてる人は流れに乗り出すかもしれません。

新しいこと始める、というと気合がいるかもしれませんが、生活習慣を少しだけ変える、とかそういうことでもいいと思います。小さな変化でもいいのです。

もちろん今具体的に行動に起こせる人もいれば、起こせない人もいると思います。もう疲れ果てて何も考えられない……これ以上は無理……みたいな。そういう人はむしろ今は「休むこと」が具体的な行動と捉えてください。

大丈夫、寝ている間には、脳が記憶を整理してくれます。身体にはもともと回復力が備わっています。それを信じることは、とてもだいじなことです。

また、1月25日は水瓶座で新月。新月はリセット、スタートの日。来る水瓶座時代に自由を獲得できるよう、お願い事(アファーメーション)をしてみるのもいいかもしれません。

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