見出し画像

バンクリーナーという生命線

牧場には、親牛の牛舎と育成牛の牛舎、それぞれにバンクリーナーという機械がある。

ばんくり2

このエスカレーターみたいなもので、牛達のう○ちや汚れた寝藁等を外に排出するための機械。

対尻式

牛舎の中はこんな感じで牛のお尻側に溝(=尿溝)があって、ここにう○ちや、尿を落とす。その落ちたものを1日に2回、外の堆肥舎に排出します。

多頭飼いできるのは、このバンクリーナー のおかげ

手作業で糞尿を動かしたことあるんですが、それはそれは重い・・・(泣)。1頭でもヒーヒー言うのに、これが数十頭となると、人手では到底無理。いまは、このバンクリーナーが尿溝に落とした糞尿を全部排出してくれるので多頭飼いできるようになりました。

ただ、時々ちょっとしたきっかけで壊れるのがこのバンクリーナー、しかも冬の寒い時期に限って何かしら発生します。

2台一気にチェーンが外れる朝

本牛舎(=搾乳牛のいる牛舎)のバンクリーナー、朝、手順通りに準備を済ませ、スイッチをON! 少し回しても、下り側のチェーンがなぜかうごかず、そのまま、上部でチェーンが外れて全部落ちた(泣)。

これから搾乳だというのに・・・・。

幸い、朝の出勤している人数が多い日だったので、僕は搾乳ではなくこのバンクリーナーの修理へ。
外は-15℃ぐらいの極寒(泣)。

どこかで負荷がかかってチェーンが外れただけの様子だったので、外れた場所から順番につなぎ直して、一通りの修理が完了。 スイッチを入れたら問題なく動いたので、ひとまず、一安心。

と思ったら、「ハヤカツさん、育成のバンクリーナーもチェーン落ちた。」
、と声をかけられた。

ばんくり2

実際に見に行ってみると、牛舎の中の半分ぐらい、チェーンがない(@_@;)。
外をみると、右側の下り部分が完全に落ちてて、チェーンが全部、牛のパドック側に落ちている。 ほぼ、バンクリーナーのチェーンの半分ぐらいが落ちちゃってる状態。。。
普通は気づくはずなのに。。。。。たまたま、別作業してて気づかなかったのかな?

さて、どうやって直す?

いままで、これほどチェーンが外れてしまったのは初めて。育成牛舎の中は子牛が落ちないように覆いをかぶせてあるところの下にもチェーンは流れているので、そうした部分にもチェーンを戻していく必要がある。

結局、2箇所でチェーンを繋いで元に戻しつつ、片方をロープにつないでひっぱって、つなぐという方法に落ち着いた。

外のチェーンを牛舎に運んで手で1つ1つ組み上げていく。

当初は、苦労するかと思ったけど、思いの外復旧作業はうまくいって、30分ぐらいでどうにか元通りにつなぎ直せた。スイッチを入れて動かしてみても問題なし。今回はチェーンを戻すだけで問題なく動いてくれたから、まだ楽な方だったかな。
昨日は、機械部のチェーンが歯車に噛み込んでしまって、手作業では同仕様もなくなって、農協の整備工場に修理を依頼。噛んだチェーンを切って新しいチェーンに張り替えてもらった。

日常を維持するには、簡単そうで実は色々あるんです

問題が何も起きなければ平和な牛舎。しかし、厳冬期はこうしたトラブルが往々にして起きます。でも、そんなときでも”あー、まただねー。”と平常心で対応しているのが僕達の仕事です。トラブル耐性は身につくようになりますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?