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東北大学 AOⅢ期 合格体験記

はじめに

こんにちは! AOⅢ期で東北大学に合格し、2023年の春から進学するHiroと申します。 自他ともに中々参考になる勉強&合格スタイルではないことを認めているのですが、東北地方以外ではAO入試についての情報が少ない(僕もそれでそれなりに苦労しました)と思うので、東北大学で学ぶことを熱望する誰かに届けばという思いで、色々と共有していきたいと思います。
僕が受験したのは医学部医学科なので、基本的には医学部のAO入試のことがメインになりますが、他学部でも参考にはなると思います。入学して他学部の友達ができたら加筆修正するかもしれません。

基本情報

  • 進学先:東北大学医学部医学科(AOⅢ期)

  • 主な合格校:早稲田大学 人間科学部 人間情報科学科、立命館大学 生命科学部 生命医科学科 (どちらも共通テスト利用方式)

  • 高校:都内中高一貫男子校

  • 塾:東進ハイスクール

  • 共通テスト:820点(得点調整後, 91%) ※自己採点

AO入試(総合型選抜)

東北大学は国公立大学の中でもいち早くAO入試(総合型選抜)に力を入れ始めていたそうです。そういった背景や近年の入試形式のシフトから、最近では入学者の約3割はAO入試で入学します。

東北大学 AO入試について

AOⅢ期概略

僕が今回合格したAOⅢ期は、共通テストを課す形で合否が判定される選抜方式です。(共通テストを課さないAOⅡ期もあります、Ⅰ期というのはありません) 学部によりますが、共通テスト + (筆記試験) + 面接 の合計点数で合否が判定されます。
例えば、医学部医学科は 共通テスト(1100点, 理科が2倍) + 筆記試験(250点, 英語) + 面接(250点, 書類含) = 1600点 満点です。

AOⅢ期入試について、配点や出願要件などの詳細は東北大学の募集要項を見てください。令和5年度募集要項

出願まで

AOⅢ期は学校の成績は出願要件ではないですが、

  • 学校の先生に書いてもらう書類

  • 自分で書く書類 x 2

の(最高)3つが出願の準備には必要です。
後ほど書きますが、出願が共通テスト終了後の短い期間なので、そこまでに上記の書類を準備しておき、完成させることが必要です。

第一次選抜

東北大学の一般選抜では、例年医学部医学科や後期試験以外では、共通テストの点数による いわゆる「足切り」が行われませんが、AOⅢ期では全ての学部で足切りが行われ、求められる共通テストの得点レベルは一般選抜より高いと考えて差し支えありません。 2023年入試は、医学部医学科では96人の出願者から40人の第一次選抜通過者が出たので、おそらく780〜790点くらいがラインだと思われます。(共通テストリサーチの上位40位ライン)

第二次選抜

※ここからは完全に医学部医学科の話になります。
前述の通り、実際に東北大学に行って行うのは

  • 筆記試験

  • 面接試験

の2つです。

筆記試験
英語の問題です。募集要項等には「高度な英文」とありますが、共通テストを9割近く取ってくるような人にとってはさほど難しくないと思います。ターゲット1900に乗っていないような単語以上になると注が振られますし、基本的には論文を読むので、変な構文だとか文法を解釈するという力は求められていないように感じます。 しかし聞かれる内容や出題形式は一定ではないので、過去問を解くことも大事ですが、日常的に英文に触れたり長文問題を解いたりすることの方が大事だと思います。
問題は東北大学のHPで公開されているので、ぜひ見てみてください。

面接試験
筆記試験終了後、お昼休憩を挟んで行われます。今年度は一番早い人で12:30頃、一番遅い人で17:30頃に始まる形でした。番号によっては最大で5時間以上待ち時間があり、またその待ち時間は電子辞書など含め一切の電子機器が使用できないので、勉強道具や提出した書類などを持っていっておくと良いと思います。
面接の流れは少々複雑なので、順を追って説明していきたいと思います。

① 講義
7分間の講義を受けます。講義中はA4の紙 6枚と鉛筆を使ってメモを取ることができます。
講義を受けた後、講義の内容を3分間で同級生に伝えるという体で、13分間でまとめます。使えるのはA3の紙6枚と黒・赤・青のマジックペンでした。

② 面接 - 入り
午前中の筆記試験について軽くと、仙台の街について、志望動機と将来の進路について聞かれました。

③ 面接 - プレゼン
前述の通り、3分間で面接官の前で発表します。 面接者が座る席の後ろにホワイトボードがあり、そこに先ほど準備した資料を貼っていきます。指し棒も用意されていました。

④ 面接 - プレゼン - 質問
③のプレゼンの内容について、同級生の立場という体で面接官から質問されます。
またプレゼンの内容には直接関係はありませんでしたが、講義内容に関連するような質問もされました。 こちらの質問については、考える時間が約1分与えられました。

⑤ 面接 - 筆記試験の問題についての質問
まずは、午前中の筆記試験で問題として出たテーマのうちから、1つを選んで、内容とは直接関係なくても良いから語れ という所から始まりました。 その後、話した内容について面接官から突っ込まれていく形です。
面接までの待機時間で、筆記試験のテーマに関してブレインストーミングを行っていたので、比較的話のネタには困りませんでした。

対策

AO入試では単に学科試験を行うだけでなく、志望理由書や活動報告書の評価や想定のできないような質問もされるので、AO入試の受験を視野に入れる場合は、勉強だけでなく、様々な経験を積んで、視野を広げていくことが大切だと思います。

経験

入学して、または卒業して何になりたいか、何をやりたいかについての明確なビジョンを持つことは必須です。 そのためにも、文系だろうが理系だろうが、興味を持ったことには素直に挑戦していって、幅広い経験を積み、知見を広げることが大切だと思います。その幅広い経験は周り回って自然と将来の夢へと繋がっていくはずです。
僕の場合であれば、受験や将来に必要となるような科学的な知識だけでなく、将来に役に立つ/立たないは無視して、純粋な興味と関心に従って色々チャレンジしていました。

勉強

学部によって配点は異なりますが、共通テストの点数がガッツリ入ってきますので、その対策は必須です。(医学部医学科では 1100/1600, 前期だと250/1200)
国立大学ということもあり5教科7科目の勉強が必須なので、学校の授業は全教科しっかり受けた方がいいと思います。加えて、募集要項には「学力については、一般選抜と同等以上の水準を求めます」とあるので、全教科しっかり勉強しましょう。(結局数学と物化は使いませんでしたが、直前期には数学7割、物化8〜9割は取れてました)

東進ハイスクールが2ヶ月に一回は共通テスト模試を行なっているので、共テ慣れという点では活用するといいと思います。特に年間一括で模試代を払っている東進生は、受けない選択肢はありません。

書類作成

学部により必要となる書類は異なりますが、志願者評価書志望理由書活動報告書 の3種類が最大で必要です。これらの提出は共テの約一週間後に東北大学に必着となっているので、共テ後から書類を作成していくのはまず無理です。AO入試を意識している場合は、早め早めにネタ出しや作成を進めることをお勧めします。

志願者評価書
先生に書いてもらうものです。学校によっては生徒がいじれる場合もあるそうです。
出願ギリギリに言っても先生が書く時間が十分ではない可能性があるので、なるべく早めに伝えておくべきです。受験本番前の年末には伝えておいた方がいいと思います。

志望理由書
勉強したい学問分野
希望する進路これまでに熱中したこと などに関連させて、A4一枚に収まる程度で書きます。僕の場合は、それぞれのテーマ別にブレインストーミングのような形でアイデアを出し、書いていきました。
僕の場合は、どのような経緯でその進路を志望したのか という過去の部分を無意識に書いてしまう傾向がありました。過去のことはFactであるので書きやすいですからね。
人によってどこに主眼を置くかはそれぞれだとは思いますが、やはり未来志向な文書ではあるので、重点を置くべきなのは最初の2つなのかなと思います。

活動報告書・自己評価書
その名の通り、高校三年間での活動をまとめ、それを自己評価していく文書です。
活動報告だけでなく自己評価も求められていることから、志望理由書同様に過去のFactばかりを書くのではなく、その活動がどのように自分に変化を与え、どのように未来に活かされていくのか にも意識を向けて書くべきだと思います。
また高校時代さまざまな活動をしてきた人もいると思いますが、小出しに書いていってしまうと、却って話の筋が見出しにくくなってしまう場合があるので、一貫性を持たせて書くことも重要です。ただ、何を学んだのかなどはパッと出てくるものではないので、こちらもブレインストーミングなどを通じてアイデア出しを行いました。

おわりに

僕の高校生活のスタイルは、勉強にものすごく力を入れて取り組むタイプではなく、自分の興味関心に従って、さまざまな経験を積むことを重視するものでした。言うなれば、大学生のモラトリアムみたいなスタイルですね。そのような生活だったこともあり、僕の合格体験記というのは万人に役立つものではないと重々承知ですが、実際にその場に行ってみないとわからない入試の流れの部分だけでも知ってもらうことで、来年以降に生かしてもらえたらと思います!頑張ってください!!

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