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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第6回「二人の才女」

2024年2月11日(日)20時『光る君へ』第6回「二人の才女」を視聴しました。

<始まる前に>
清少納言が初登場。ききょうという名前で登場するんですね。
清少納言では呼びづらいですし、ペンネームですから。

<NHKのあらすじ>
まひろ(吉高由里子)は道長(柄本佑)と距離を取るため、そのライバルの左大臣家で間者を続けることを決断。
一方、道長は道兼(玉置玲央)の口から、まひろの母の事件をもみ消したのが兼家(段田安則)であることを知り、一家が背負う闇の深さに戦りつを受ける。
そんな中、宮中で勢いを増す義懐(高橋光臣)一派に対抗するため、道隆(井浦新)は若い貴族たちを招いて漢詩の会を催すことに。参加を申し出たまひろだったが・・・


■プロローグ
前回の回想からスタート

●永観2年(984年)


(感想)
まだ1年経ちません。
大河はゆったり流れます。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■左大臣家との繋がり

為時(岸谷五朗)は、言い忘れたことがあるとまひろを呼び止め、左大臣家の集いにもう行かなくて良いと言います。
しかし、敵である右大臣家、源とのつながりも持っておいたほうがいいと続ける意志を示しました。
そこまで考えていたとは、男であったらよかったのにと為時は感心しました。

■一族の闇
兼家は、道長も婿入りせねばと、左大臣家との中で、倫子を薦めます。
宇多天皇の父、血筋と富は申し分ない、左大臣と手を結ぶことができれば一挙両得だと。
はっきりしない道長は、そのような話をする気分ではないと返しました。
兼家は、道兼は泥をかぶるための道具役だと考えていました。
道長は道兼に対し、泥をかぶってもらわねばと父がいったことを述べると、ためらいはないと返しました。
道兼は、足元を見てみろ、俺たちの影は皆同じ方を向いているとも言いました。

■寛和元年(985年)


(感想)
いきなり2年経ちました。
やっと大河が流れ出したかな。
道長に年上女房が誕生しそうです。

■和歌サロン

赤染衛門(凰稀かなめ)が歌を詠みます。
蜻蛉日記「歎きつつ ひとり寝(ぬ)る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る」
寂しすぎと芽子(渡辺早織)が感想を述べると、蜻蛉日記を書いた人のようにはなりたくないと、しをり(佐々木史帆)は言います。
そういう心配をしているとそういう風になってしまうと倫子(黒木華)は返します。
蜻蛉日記には殿御に顧みられなかった作者がその嘆きを綴ったものではないと指摘します。
前書きにも、身分の高い男に愛された女の思い出の記とあります、と述べました。
相手は今をときめく藤原兼家であると赤染衛門が応えました。
「自慢話かも?」というまひろに、みんな驚いています。
写本を持ってくるというまひろの言葉に、倫子は読むのが苦手だと笑って誤魔化しました。
まひろは楽に生きるのが苦手、倫子が書を読むのが苦手なようにと会話します。

●おかしきことこそ目出たけれ
直秀(毎熊克哉)が散楽の練習中です。
輔保(松本実)が、今度、五節の舞で倒れた姫をネタに使用とするとまひろ本人に語ります。
まひろは、自分の考えたストーリーを語りますが、皆はイマイチのようです。
直秀には、みんな笑いたい、下々の世界ではおかしきことこそ目出たけれ、お前の話は笑えないとも言われてしまいました。

■藤原忯子

体調がすぐれず寝込んでいる藤原忯子(井上咲楽)に、藤原斉信(金田哲)は、すっぽんの甲羅を煎じた薬を飲ませようとしています。
体調が悪く寝込む忯子に、斉信は兄のような若い力が必要だと帝に言うよう依頼します。
そこに花山天皇(本郷奏多)がやってきました。
「お前は誰じゃ?」

(感想)
斉信、こんな時に言う!?けっこう冷たい性格のようです。

■道隆と貴子

道長がやってきました。
高階貴子(板谷由夏)、道隆と話します。
藤原行成(渡辺大知)に聞いたという話をします。
それによると、義懐(高橋光臣)が藤原斉信、藤原公任(町田啓太)と義懐の屋敷で会うと言います。
狙いは息子たちを懐柔し父親と帝の元に踏み入ろうという目論見のようです。
道長は呼ばれていないため、右大臣家を排除しようということでした。
道隆は、公任まで誘いに乗ったことを心配します。
弘徽殿女御に子供ができることはなかろうが、若いものの心が、帝や義懐一派に向かうのは良くないと考えます。
御子が望まぬことはこの国の意志だ、安倍晴明に命じ、授からないよう呪詛していることを話します。
義懐が帝を支えるのはいかがなものか、国は滅びる、父の方がずっと良いと道長は思ったようです。
貴子が漢詩の会を開いたらどうかと提案します。
学者を呼ぶことになりますが、漢詩が苦手な道長でした。


(感想)
藤氏長者としては、個や国家よりお家が大事だというのが象徴されていてわかりやすい。

●和歌サロン
倫子は父の顔にほくろが出来たと思ったら蝿だったと猫の小麻呂を抱きながらみんなで笑いあっています。
まひろは作り笑いをしてごまかしました。

■詮子と雅信

源雅信(益岡徹)は東宮・懐仁親王(石塚陸翔)に挨拶します。
詮子は雅信に、毒を盛り退位を促したのが兼家だということを知っていたのかと問います。
父を信じられなくなったと言い、父とは違う力がほしい、あとには引けない、覚悟を決めると脅します。
東宮と詮子の力になることを誓うよう命じます。
父は嫌いだが、父の娘なので、父に似ているのだとも。
源雅信は、東宮を支えると答えました。
雅信は、22歳の倫子は関心を示さず、殿御を好かぬのではないかと心配しています。
倫子と結婚し、左大臣家に婿入りしろと詮子は道長に話しました。

●漢詩の会への誘い
道隆の家人・平 惟仲(佐古井隆之)が、4月27日漢詩の会を催すので、為時に来てほしいと伝えに来ました。
講授として清原元輔、そこには道長の名前はありません。
「無理無理、ムリー」と弟・藤原惟規(高杉真宙)は逃げ出しました。
そのため、まひろがお供することになりました。

■漢詩の会

久しぶりの再開を喜ぶ藤原為時と清原元輔です。
娘のききょう(ファーストサマーウイカ)が一緒にやってきました。
「大いに楽しみましょうね、まひろ様」

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「千年の時を超え、今も読みつがれる文学を残した紫式部と清少納言の若き日の出会いであった」


(感想)
清少納言登場です。
本当にこのように会話していたところを想像するとなかなか歴史を感じておもしろいです。
なんとなくありそうな展開に見えるのが、このドラマの楽しみです。
しっかり、「せい・しょうなごん」と区切って発音していたのが正確性を示していて感心しました。

●漢詩の会が始まる
会には出席者名簿に名前のなかった道長がいました。
本日の題は、「酒」です。

●藤原行成の漢詩
「花の前で酒を汲み 君のことを想う 君とは去年の春に別れ 今又春が来る 君がくれた銀の盃は 送り主が立派なので 敢えてすすめる人もいない」

●藤原斉信の漢詩
「酒を並々と注いでくれ 早くしないと花が散ってしまう 三十路はまだ若いと言ってくれるな 人生の3分の1は過ぎてしまうのだから」

●道長の漢詩
「下賜の酒は十分あるが 君をおいて誰と飲もうか 宮中の菊花を手にとり
私は一人君をおもう 君を想いながら 菊の傍らに立って 一日中君が作った菊花の詩を吟じ むなしく過ごした」

●藤原公任の漢詩
「この時に目に触れるものはすべて 風流な景色ばかり 酒の酔にまかせて詩を吟じているといってくださるな この名君のしらしめす太平の世を 改めるまでもない 唐の太宗の治世が 目に触れるところすべてにあらわれているのだから」
公任の作は、唐の白楽天のような歌いぶりだったと、まひろが評論します。
それに対しききょうは、白楽天の無二の親友だった元微之のような闊達な歌いぶりだったと評しました。

●会が終了
ききょうは斉信の選んだ漢詩が好きだと言います。
斉信は公任に対し、やはり道隆だ、義懐ではない、と評価します。
斉信は、清原元輔の娘を気に入り、小賢しい鼻をへし折ってやりたくなると話します。
道長は、筆をとり文を書きます。

●盗賊侵入
その夜、直秀達の盗賊が入りました。
夜の警護をしていると、道長は盗賊に遭遇、弓矢を射つと直秀の腕に当たりました。
乙丸(矢部太郎)が散楽の使者が文を持ってきたと、まひろに文を渡します。

●忯子が隠れた
藤原忯子が息を引き取ったと女中が騒いでいます。
花山天皇も慌てふためいています。

■道長の歌

「ちはやぶる 神の斎垣も 越えぬべし 恋しき人の 見まくほしさに」

----終わり----

次回は 第7回「おかしきことこそ」2月18日放送です。

■感想

今日のメインは、漢詩の会でした。
行成や斉信の漢詩に比べて、公任の漢詩は素人が聞いてても違うな、と感じさせるものでしたね。
清少納言と紫式部の初対面は軽いジョブといったものでしょうか。
和歌だけでなく漢詩についても造詣が深い二人です。
腰を折るようで申し訳ないのですが、ちょっと違和感がありました。
この時代、女性があのように発言できるのかなあ、と単純に思いました。
なんとなく清原元輔と藤原為時が、枕草子、源氏物語の作者ではないのかと考えたくなりました。
または、父子の合作かな?単なる憶測ですが。
ところで、最後に道長がまひろに送った和歌は伊勢物語だとか。
漢詩考証と和歌考証がしっかりされているということがわかりました。


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