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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第27回「鎌倉殿と十三人」

2022年7月17日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第27回「鎌倉殿と十三人」を視聴しました。

<始まる前に>

さて、休憩を挟んで、タイトルそのままの後半戦が始まります。
さらに権謀術数渦巻く内ゲバが描かれるのでしょうか。

<NHKのあらすじ>

土御門通親(関智一)から源頼朝(大泉洋)の死を知らされ、思案する後鳥羽上皇(尾上松也)。
鎌倉では宿老たちが居並ぶ中、新たに鎌倉殿となった源頼家(金子大地)が自身の方針を表明。
これに北条時政(坂東彌十郎)と比企能員(佐藤二朗)は共に困惑し、梶原景時(中村獅童)は賛辞を贈る。
その様子を政子(小池栄子)に報告した義時(小栗旬)は、弟・北条時連(瀬戸康史)と愛息・頼時(坂口健太郎)を頼家のもとへ送り出し……

■プロローグ

建久十年(1199年)1月、源頼朝が亡くなったことが京都朝廷の土御門通親、そして、後鳥羽上皇の元に伝えられます。事故なのか殺されたのか。
「藤原道長も飲水の病で亡くなった、つながった」(後鳥羽上皇)
頼家が鎌倉殿として初仕事にあたり、政子から義朝の偽物の髑髏を継承の象徴として受け継ぎます。
上に立つものの証として与えられました。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)

権力継承の時はあまりにも突然訪れた。
頼朝亡き後の大きな空白。
若き頼家はそれを埋めることが出来るのか。

■初仕事

頼家が御家人の前に初登壇しますが、比企能員と北条時政が鍔迫り合いを始めます。
比企や北条には頼らず、頼家が自ら政治を行うと宣言します。
これは、梶原景時の指導でした。

■比企家と北条家

道(堀内敬子)と比企能員は裏切られたと不満です。
一方、りく(宮沢りえ)と時政は面白くなってきたと嬉しげです。
義時は、鎌倉殿から若くて力のあるものを集めるよう命令され、時連に動きを調べるよう指示します。
実衣は、全成に頼朝の本当の跡継ぎは全成だと思っていると話します。

■京 院御所で事件発生

土御門通親の暗殺計画が発覚し、一条高能(木戸邑弥)由来の御家人が捕えられます。
不正な御家人を討伐するよう、頼家が指示します。
文覚(市川猿之助)が捕らえられますが、頼家は無視します。

■実衣

琵琶の名手である結城朝光(高橋侃)が実衣(宮澤エマ)に琵琶の演奏を教えることになりました。

■頼家

若いものが集められ、三善康信(小林隆)から御家人の習いを教授されます。
蹴鞠が役立つと、鎌倉に流れ着いていた平知康(矢柴俊博)から伝授されています。
蹴鞠が上手な時連は頼家から褒美を与えられました。

■裁きの重責、正室と妾

和田義盛(横田栄司)は梶原景時に侍所別当を奪われたと頼家に訴えます。
頼家は、その場を離れていきました。
頼家の正室・つつじ(北香那)に政子がアドバイス、せつ(山谷花純)がそこに現れ、子の一幡を生んだことを自慢気に話します。
頼家は、ここでも逃げるようにその場を離れていきました。
義時は梶原景時に、今の鎌倉殿には荷が重すぎる、訴訟は5人の文官に任せるべきと意見します。

■だれを入れるか?

我らで裁きを決め、鎌倉殿にはそれを伝えるという役割は拒絶され、最後のお裁きをお願いするのが一番だと伝えます。
なぜ梶原景時が入っていて、比企が入っていないのか、6人にしろといいます。
時政は自分も加えて7人目にしろといいます。
味方を増やしたい比企は、出家した安達盛長に8人目になるよう要請します。
北条は、三浦義澄(佐藤B作)に9人目を、三浦義村(山本耕史)は10人目に、和田義盛を推薦します。
畠山重忠(中川大志)にも入るよう説得しますが断られます。
比企は八田知家(市原隼人)に入るようお金を渡して懐柔します。
12人に増えており、北条方4人、比企方3人、数では北条有利ですが、比企方は文官を取り込もうとしています。
土肥実平(阿南健治)は誘われていたら断るといいますが、死ぬまでに一度鎌倉殿の役に立ちたかったともいいます。

■13人目

政子は、もう一人加えて欲しい人がいると。
それは、義時でした。

■さて、頼家は

義時は頼家に、13人と打ち明けました。
「何かあったら、義時だけは私の味方になれ」(頼家)
「我ら御家人をお信じください」(義時)

■鎌倉殿の十三人

大江広元(栗原英雄)、三善康信、中原親能(川島潤哉)、二階堂行政(野仲イサオ)、北条時政、三浦義澄、和田義盛、足立遠元(大野泰広)、比企能員、安達盛長(野添義弘)、八田知家、梶原景時、江間義時の十三人。
「私はお前たちを信じてはおらん」(頼家)
紹介しておきたいものがいる、と若者を引き入れます。
小笠原長経(西村成忠)、比企時員(成田瑛基)、比企宗朝(Kaito)、中野能成(歩夢)、江間頼時(坂口健太郎)、江間時連(瀬戸康史)
「信じられるのは小奴らだけだ」(頼家)
「頼朝様はいささか亡くなるのがやや早すぎましたな」(梶原景時)

----つづく----

次回は第28回「名刀の主」7月24日放送です。

■感想

13人の決定までの経緯が描かれました。
なかなか、面白かったですね、史実かどうかは別として。
確かに13というのは奇数ですし、多数決で決めることを意図したのかもしれません。
16歳の若者が突然トップに押し立てられて政権をコントロールできるわけはなく、側近をうまく使いながら信頼を得て、権力を掌握していくのが当然ですから、いきなり御家人と対立するというのは、能力が足りなかったといってもいいでしょう。
そして、早くから頼家を見限って権力を掌握したいと考えるのもわかりますね。

■勝手に解説

日本の歴史アップデートより引用
鎌倉殿の13人の合議によって訴えを裁断することにし、頼家や「その外の輩」が訴訟を扱えないようにしました。
頼家が若年だということもありますが、一番重要なのは、頼家独断および頼家近臣の排除です。
頼家近臣とは、小笠原長経(弥太郎)、比企宗員(三郎)、比企時員(弥四郎)、中野能成、和田朝盛、等のことです。
これら近臣は、比企氏一族や比企氏に縁のある人々でした。
比企氏は、比企尼が頼朝の乳母であったことから、頼家も比企尼の娘が乳母になっており、深い縁で結ばれていました。
比企能員をはじめとした比企一族が、乳母つながりで頼家との関係を強めていたことがわかります。

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