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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第4回「矢のゆくえ」

2022年1月30日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第4回「矢のゆくえ」を視聴しました。

<始まる前に>
第4回は、源頼政が討ち死にされた後の伊豆の状況が放送されるようです。

<NHKのあらすじ>
治承4年(1180)8月、ついに挙兵を決断した源頼朝(大泉洋)の一党は、伊豆国の目代・山木兼隆を討って初戦を飾るべく戦支度いくさじたくを始める。
しかし、頼朝の乳母子である山内首藤経俊(山口馬木也)に助力を断られるなど、強大な平家の威光の前に思うように兵が集まらない。
強気な兄・宗時(片岡愛之助)とは対照的に、自身の浅慮を後悔する北条義時(小栗旬)。
そんな中、対岸の江間館で暮らす八重(新垣結衣)が義時に声をかけ……

■エピローグ
りくがみくじ占いの札を渡し、吉凶を決定しようと札をひく頼朝、挙兵は17日と出たようです。
目代・山木兼隆の館を討つ作戦です。
そこに、目代後見役・堤信遠も打てと進言する義時。
堤に陵辱された記憶が蘇ります。
義朝が根拠にしていた場所、相模の鎌倉に根城を作る。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)
宿敵平家を倒し、後白河法皇を救い出せ。
それは、踏み出せば二度と戻れない、長く苦しい旅の始まり。

■りくと時政
りくは時政に、「みくじの札にすべて17と書いておいた」といいます。

■8月16日
頼朝たちは作戦会議を行っています。
「兵は18人」(義時)
「300と言った、少なすぎないか?」(頼朝)
初戦が大事だと言ったのは誰だ!」(頼朝)
時政は「戦支度じゃ」

■政子と義時
佐殿と八重に何かあったら何をするかわからない、と笑いながら去っていきます。
義時が歩いているとそこに八重が現れます。
「佐殿は政子殿とうまくいっていないのですね」(八重)
「戦でも始まるのか?」
あの方の利にならないようなことはしない、戦になるのか問い詰める八重。
義時は、仮の話として戦のことを打ち明けてしまいます。
「北条と江間が争うかもしれません。いつでも逃げられるよう支度をしていたほうがいいかも」(義時)
「大願成就、川の向こうからお祈り致しております」

■鎧姿の時政
戦支度姿の時政を見て、りくは、みすぼらしい、と立派な鎧を京より取り寄せようとします。

■頼朝と政子
大姫と遊ぶ政子、頼朝はそれどころではない状況です。
実衣は、挙兵のことを「聞いてないですから、家人が話しているのを聞いてはじめて知ったのですから」

■土肥実平(阿南健治)
「佐殿を本当に信じてもいいのか?」土肥は納得していないようです。
「頭を下げろというのか?」
「坂東の田舎者にそのようにせねばならぬのか。おまえがやれ」(頼朝)
「そのお考えは一日でも早くお捨てになられたほうがいい」(義時)
坂東の田舎者が力を合わせねばならぬときです」
佐殿は土肥に対し、演技します。
「ようきてくれた」頼りにしていると手を撮って嘆願します。
土肥は感激して承諾します。
「嘘も誠心誠意衝けば誠になるのだ」(頼朝)
岡崎義実(たかお鷹)にも同じように演じます。
「一番頼りにしているのはお前なのだ」

■山内首藤経俊(山口馬木也)
安達盛長(野添義弘)頼朝は流人、平小国、犬の糞に
武士の情け大番には知らせないでおく
悔しうございます。(安達盛長)

■佐々木秀義(康すおん)
源為義の娘婿・佐々木秀義68歳が頼朝の元へ参じます。
「なにをいっているかわからぬが嬉しい」(頼朝)
兵の数は4人、いつ到着するのか?と問われ、
「アサー・・」と答える佐々木です。
「明日の朝じゃな」
太り過ぎの工藤茂光(米本学仁)を見て、「おれは負けぬぞ」

■伊東祐親
八重は義時の話を父に知らせます。
八重は頼朝はどうなるか、父に問います。
挙兵を未然に防ぐことができたら死罪は考え直そう、と祐親は約束します。

■夢の中
法皇様だよー
頼朝、挙兵のほうはどうなっている?
兵が集まらんのです
お主しかおらんのだ、わかっておるであろうな
わかっております
毎晩、夢にうなされ起き上がる頼朝でした。

■8月17日
お経を詠む頼朝
伊東祐親と大庭景親が会話します。
そこに、山内首藤が来て、
「源頼朝、挙兵する模様でございます」(山内首藤)

■伊豆の街で
祐清が宗時に出会います。
「噂は入ってきているぞ。お前と戦うのは気が重い」(祐清)

■政子とりく
「おやめなさい、祈れば勝つというものではない」
「佐殿は何もするなと」
「我らは先のことでも考えておきましょう」
りくは、館の新築計画に思いを巡らせています。

■作戦会議
三島明神の祭りで家人が出はらい山木の館が手薄になる。
義時は、山木、堤本人の首を取らねば意味がないと慎重です。
「頼朝が殺生を控える18日はだめ」安達盛長(野添義弘)
「兵の人数は24人」
「とりやめ!」(頼朝)
良い案があると山木の存在を義時が探ることになりました。

■八重と義時
義時は八重に、山木の動向を探らせます。
「私は八重様を味方だと思っています」(義時)
「父を裏切る真似などできるわけない」(八重)
「坂東は平家に与する者の思うがまま、多くのものが死ぬ、だから立つのです」(義時)

■夕方
佐々木は、「朝」ではなく「さあ」と言っているようです。
佐々木の子どもたち4人が到着し、父には夕方には到着すると伝えておいたといいます。

■八重と江間次郎(芹澤興人)
三島明神に行ってみよう、八重を誘う次郎
「父は行かない」(次郎)
山木は落馬して足を痛め、家にいることを知ります。
八重は弓矢に白い布を付け、北条館に矢を射ち入れます。
頼朝は、今夜出陣しろという合図だと知ります。

■いざ出陣
山木兼隆と堤信遠を成敗すると宣言します。
堂々と大通りをいけ、と命ず頼朝。
「一同、都に御わす院の思し召しである、山木の首を取れ!」
治承4年8月17日深夜、宗時率いる頼朝の軍勢が北条館を出発する(長澤まさみ)

■堤信遠の館
「山木が居ても堤がいるという証がありません」(義時)
「案ずるな俺も怖い」(宗時)
「ばかやろう、俺だって怖いよ、ションベンちびりそう、あっ!ちびった」(時政)
佐々木経高が一本の矢を館に放ちます。
4年7ヶ月に及ぶ源平合戦が始まる(長澤まさみ)

----つづく----

次回は第5回「兄との約束」2月6日放送です。

■感想
今日も出てきた後白河法皇の夢のお告げは、本当なんでしょうか?
確かに、頼朝ならさもありなんですね。
ちょっとやり過ぎの感じですけど、笑ってしまいます。
三谷さんの遊びと、受け入れることにします。
それに、八重が頼朝の味方をしたととれる行動についても、史実では何も語られることのない部分で、創作しているのでしょう、三谷さんの腕の見せ所ですね。

■勝手に解説
なぜ山木?というところはドラマでは省略されています。
元々、伊豆知行国主は、源頼政でした。
それが以仁王の挙兵で頼政が討ち死にしたことで、平時忠に代わります。
山木兼隆は、検非違使少尉として平時忠の下で活躍しますが、左遷されて伊豆に赴任します。(流罪説あり)
平時忠の懇意により伊豆目代に任ぜられ、平家の後援で権勢を増しました。

後白河法皇がなぜ挙兵を促すのか?
遡ること1年前、治承三年の政変が起きます。
治承三年(1179年)11月、清盛がクーデターを起こし、後白河法皇の院政は停止させられます。
関白・基房は解任され、代わりに清盛の娘婿の近衛基通が摂政に就任、法皇の近臣の多くが解任されました。
治承四年(1180年)2月、高倉天皇は三歳の言仁親王(安徳天皇)に譲位します。
3月、高倉上皇は清盛の強い悲願から厳島神社への参詣を計画しますが、石清水八幡などの先例を無視するものとして人々は猛然と反発、民衆の平氏への離反を呼び起こしました。
清盛への民意は失われようとしていました。


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