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荒地のエンジン30. “ロバート・デ・ニーロのお茶”

農水省勉強会のポンチ絵を作成。担当者の方にメール。今回の勉強会には複数省庁の事務次官ネットワークを持たれる農福連携指導者のK.H.教授が参加される為、官僚の方々とも事前の打ち合わせを行った。ポンチ絵を教授にもメール、ご指導を頂く為に電話にてお話させて頂いた。数年前に教授がまだJA共済総研研究者(今も)の頃にお訪ねして、食糧備蓄の件でご指導頂いて以来のご縁だ。そのおりにあまり食糧備蓄という言葉は、使わない方がよいと話されていた。ズバリ、アメリカを刺激する可能性があるからだ。日本は到底独立国ではなく、食糧自給率も、あえて世界最低レベルに抑え込まれ、戦略的に見えない鎖に縛られているのだ。私はそれ以来、食糧備蓄改め、災害食の国民食化というコンセプトで動いてきた。教授は昨晩、農水省の方々と飲まれたとのこと。やれやれ。一安心。
抱き合わせにしたデジタル庁訪問で使用するポンチ絵を、参加するソニーの元営業本部長にメール。電話でこってり絞られた。何だこりゃ。半導体で世界を股にかけた方は江戸っ子べらんめえ口調。コテンパンにやられたが、なんとか了解を頂いた。本部長によれば私のポンチ絵はITでもデジタルプラットフォームでもなく、システムエンジニアリングでこと足りるという。農業や茶業界専門家がよってたかってデジタル庁の政策のフレーム創造をやるというスタンスでいくという、貴重なご指導を頂いた。元本部長はデジタル庁訪問後、渋谷で現役ソニーの舎弟と飲むんだがこれじゃあだめだと最後のダメ押し。そこからが彼の真骨頂なのだ。本部長はかの理事長からの紹介だが、度々その華麗重厚な人脈には唸らされる。間接的な私の紹介で高齢の茶分野開発者と、スパイクタンパク質被害を抑制するカテキン含有食品開発に余念がない本部長は、今年、イタリア系アメリカ人を日本に呼んでおり、日本茶を買い付けさせるとのこと。私は逆襲した。「ロバート・デ・ニーロのお茶やったらどうですか?」しばらくおいて豪快な笑いがスマホの向こうでした。面白いと評価頂いた。理事長にも《ロバート・デ・ニーロのお茶》は話したが、理事長の感性では《ブラピのお茶》らしい。しかし本部長の場合、【デ・ニーロのお茶】の実現可能性は私たちよりはるかに高くなる。ひょっとしたらと思った。数年前にお茶マッチング委員会の専門委員をさせて頂いた時、私は本気で【デ・ニーロのお茶】をやろうとして、当時確かアメリカの俳優団体と提携していた吉本興業にアプローチしたが、確かに提携はしているが、日本側からはそのような提案はできないと断られていた。デ・ニーロの渋さ加減が緑茶には合う。彼が日本の茶畑を見てあるき、製茶工場を視察し、茶生産者達と懇談し、茶商の方々と京都大徳寺の千利休の墓に参り、そして極上の茶を飲む。日本の銘柄茶のプロファイリングに基づき、彼の感性で茶をブレンド(合組みという専門用語)することから、【デ・ニーロの茶】が誕生する。他のハリウッド俳優もまた続々と日本茶ブレンダーとなるだろう。類まれなドキュメンタリー映画となると私は思ったのだが。いやいやまだ諦めまい。“米倉涼子のお茶”もやってみたいな。本部長VS山師。

■画像はウイキペディアより。

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