個人的に凄く良いと思うピアノ曲の紹介〜 ラフマニノフ ピアノ協奏曲3番
久しぶりに個人的に凄く良いと思うピアノ曲の紹介です。厳密にはピアノ協奏曲ですが。この曲、シャインという映画の中で扱われた曲なので、シャインをみて知ったという人も多いと思います。ちなみに自分もその1人です。
映画「シャイン」について
最初に少しだけこの映画の内容についての説明です。「シャイン」は、1996年に公開された映画で、オーストラリアのピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの実話に基いています。主人公のデヴィッドはラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」に情熱を傾けるものの、この難曲への挑戦に全てを出し切り、演奏会でこの曲を演奏し終えた時に彼の精神状態を悪化させてしまいます。
この映画を観た時に、ピアニストの精神を崩壊させるほどの難曲、なんて恐ろしい…と思ったことを覚えています(実際にはピアノ以外の様々な事が原因となって精神を病んだらしいですが)また、このあと述べますが第一楽章の中のカデンツァ(ピアノ独奏の部分)の練習シーンは、その圧倒的な響きに圧倒されて、今のようにYoutubeがなかった時代には、ビデオだったかDVDだったかを借りて何度も観なおしたことを覚えています。
ストーリーとしては、精神崩壊を経験し、その後長い間精神病院で治療を受けたのちに、再びピアノに向き合うことで自分を取り戻していきます。当時結構話題になった映画で、当のデヴィッド・ヘルフゴット自身の演奏会のCD等も発売されたりしました。(ただ、実際にCDの演奏聴いた時には、あれ??、映画の中の響きとちょっと違う😅なんて思いましたが)
以下は映画の中のカデンツァの練習シーンの動画です(演奏は30秒くらいのところから)。Youtubeから見つけてきました。熱い演奏でピアノの弦を切ってしまうシーンをも印象的でした。
ピアノ協奏曲第3番とカデンツァについて
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の第1楽章には、独奏パートのカデンツァが2種類あります。「オリジナル・カデンツァ(Original Cadenza)」と「オッシア・カデンツァ(Ossia Cadenza)」として知られているものです。
オリジナル・カデンツァ(Original Cadenza):
このカデンツァは、比較的シンプルでありながらも非常に美しい旋律と豊かな和声が特徴ですね。
オッシア・カデンツァ(Ossia Cadenza):
こちらのこのカデンツァは、より難易度が高く、長く複雑です。映画シャインの練習シーンで扱われていたのもこちらですね。音楽的にドラマチックで、第3番と聞くとこちらをイメージする人が多い気がします。
以下の動画では、0∶00からは、オリジナル、1∶53からはオッシア版を聴くことが出来ます。以前、初めてラフマニノフピアノ協奏曲3番のCDを買って聴いた時に、そのCDに収録されていたのが、オリジナル版だったので、映画シャインの中で弾かれたカデンツァを期待した聴いた若かりし頃のHAYAは、あれ??違う??と思ったものだした😅 でも、改めて聴くとオリジナル版もこれはこれでいいですよ。
ちなみに、少し調べてみるとイタリア語で「ossia」(「オッシア」と発音)というと、「言い換えると」という意味になり、音楽の場面で使われる際には「こちらで演奏してもよい」という意味になるようです。通常はオッシア版のほうが弾きやすいらしあのですが、何故かラフマニノフのこの曲については、
こちらで演奏してもいいけど…激難だよ!😎
ってことになってるみたいです。
いくつかの動画の紹介
で、以下はいくつかの動画の紹介です。まずは珍しい2台ピアノバージョン。ピアノだけでもかなり聴き応えありますね。
そして、こちらは天才マルタ・アルゲリッチの演奏。いや、物凄いですね。これだけの難曲なのに割と涼しい顔をして弾いてしまうところに圧倒的な技量を感じます👍
そしてこちらのカデンツァは、オリジナル カデンツァだと思うのですが、技量のあるピアニストが演奏すると物凄い聴き応えありますね✨
大人気曲なので第3番の演奏動画はかなりの数がYouTubeにもアップされています。オススメあれば是非教えてください。
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