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ヒロキと弘樹はトルナトーレには出会えない

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ニューシネマパラダイスの監督ジュゼッペ・トルナトーレに会いに行く42才になった監督の弘樹。映画の道を歩み始める20代・大学生のヒロキ。時空を超えたクロス・マッチングストーリー。果…
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#北海道

二十八回出鱈目なパズルその五「最果ての地・音のない湖の上で」

一九九四年 阿寒湖 三月 ◆君はH先生に会ったことがあるか?   ここまで来たらもう行く…

二十七回出鱈目なパズルその四「立往生する中で彼女が語ったこと」

一九九四年 二月の北海道 ◆最極シリーズの旅の始まり  稚内まで来た。  最果ての地に来…

二十六回 出鱈目なパズルその参「そして僕は再び北に向かった」の巻

1994年2月 草加→北海道    またこの問題にぶつかった。 ぶつかってしまった。 映画っ…

二十四回 「出鱈目なパズル その壱」

一九九四年初頭の出来事  草加 我ながら出鱈目なことばかりしている、と分かっている。この…

十九回 「辞める、止めた、やめだ!」

1994年1月 R女史の部屋・草加  RECボタンは押しっぱなし。コタツに寝転がりながら、弘樹は…

連載十七回 「どんなことをしようとも、自分のすることを愛するんだ」

◆一九九三年十月 渋谷  第六回東京国際映画祭ー、これが僕が初めて行った映画祭だ。渋谷のB…

連載十五回 「再会のまち」

◆一九九三年 九月釧路にて  まだ彼は来ていない様だった。 だから僕らは釧路駅の「くしろよろしく」と書かれた、冗談のような場所の袂でJを待つことにする。この「アナグラムが(上から読んでも下かも呼んでも同じ言葉になる)、この町には何か所も秘密裏に存在するんだ」と以前Jから聞いたことがあったからだ。  僕らの特急おおぞらは午後一時過ぎ、順調に釧路駅に着いた。札幌ー釧路間は特急で(昼間なら)約四時間の旅路である。  昨晩のこと。午後一時過ぎに釧路駅にて待つー、Jはそう言ったの

第八回「北の国から恋は始まる!?」

◆一九九三年 大冷夏 獨協  「三強の対決」はいいものだ。僕は昔から三角形というものにも惹…

六 「若き映画監督に捧ぐ」の巻

◆一九九三年 獨協 『拝啓、桜前線がようやく北海道に届く頃だと云うのに釧路は連日霧が立ち…