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営業職を救うためにできること

今年も3月が終わりに向かってくる頃、私は来月入社してくる新入社員のために研修資料を作っていました。


中でも一番多く時間を割いたのは4月から新しく営業職に就く人に向けたもの。
私が関わることができる中で一番離職率が高い職種なので、ここは本当に手を抜くことができない。


『研修なんて身にならない。実際の現場をとにかく経験させるべきだ。』という社内教育は一昔前のこと。

今はとにかく人が足りない。
誰かが辞めたからといって、安易に他から人を回してくるなんてことはできない。



折角、競争を勝ち抜いて会社に入れたのに仕事が上手くいかずにストレスで潰れていく…なんて人は極力出さないようにしなくてはならないし、どんな人材であっても使い捨てだと割り切って良い時代ではない。


良い結果を出すことだけで【仕事が楽しくなる】なんてことは殆どあり得ないが、【成績が悪いから仕事が辛い】という人はできる限り減らさなくてはならない。

だから、私が伝えるのは【結果を出せるようになる方法】と【仕事を楽しむ方法】に大きく偏ってる。
何事においても【偏る】というのは良くないと頭では理解しているが、教育者側も人手不足、仕事量に対して就業時間不足の状態。



相手がいくら優秀な人材であっても全てを理解させるには、明らかに時間が足りない。



営利企業が高い賃金を払って『教育者に求めるものは何か?』と問われれば、様々答えは出てくるだろう。
しかし、いざ綺麗事なしでシンプルに表現すれば、目的は【企業に貢献する能力を身に付けさせ、永続的に企業へ利益をもたらす人材を作り上げる】ことだ。



仕事として結果にこだわるならば、最優先で取り組むべきことは決まっている。
人間なんて経験することでしか成長しない。技術力も考える力も自信も、全ては実際に量をこなすことでしか出来上がることはない。
しかし、ぶっちゃけてしまえば、教育者が提供できる"機会"なんてたかが知れているだろうし、人一人を自らの指導だけで一流にすることなんて出来るとは考えていない。


だから、教育者が授けるべきなのは"機会"ではなく"機会を多く得る方法"。
そして伝えるべきは機会を多く得た後、どうやって登ればいいのかを一緒に考える準備があること。

仕事で成果を出すためには"自分の力を過大評価しない"ことが重要であり、自分の力量でも成功する可能性が一番高い手段で取り組むのが良い。

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