2021年 選手別短評・総括<GK編>
まずは戦ってくれた選手への感謝
シーズンが終了して2週間!
検証すべきことが多い今オフになっていますが、今回ここでは選手個々にスポットを当てて振り返りをしていこうと思います!
振り返るにあたってだが、まず何よりも選手には1年間"お疲れ様でした"と"ありがとうございました"を言いたいです。
毎週毎週、結果が出ずにもどかしさや悔しさを感じていたのは選手もサポーターも同じ。いや、もしかすると実際にプレーする選手たちはもっとその気持ちは強かったかも……。
自分がやりたいサッカーや本来一番得意とするスタイルを山雅のために封じながら戦ってきた選手も多いので、力を存分に出す機会すら与えられずに無念の気持ちで去る選手も出てくるかもしれません。
あげればキリがないですが、これほどまでに多くのストレスと葛藤を抱えながら1年間を過ごしたことのある選手はほぼいないのではないでしょうか。色々ありながら山雅のために戦ってくれて本当に感謝です。
※辛口批評スタイルではないです!
さて、そしてこの振り返りですが、シーズン当初は「昇格」という目標を掲げながら結果は「最下位での降格」という「目標」と「現実」が大きくかけ離れたものになってしまったので、やはりネガティブな要素も多くなってしまうのは避けられない部分はあります。
ただ、この場で過剰に辛口批評をしたところで何かプラスになる、チームが良いように変わるというものでもないと思っているので、そこらへんは気を付けつつ、できるだけフラットな目線を持ちながら良かった点・悪かった点など両方からまとめていければと思います。
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最初はGKから
■圍 謙太朗
<松本>15試合 15先発 1350分
→<松本>26試合 26先発 2340分
加入2年目。
去年に引き続き、村山と正GKの座を争った圍だが出場時間からも分かるように出場試合の割合では逆転。自身にとっても18年福岡時代と並ぶ最多タイの出場時間数となった。
総失点数がリーグ3位だった福岡時代と違い、今季はワースト1位と対照的なシーズンになってしまったが、ビックセーブや距離を稼げるパワフルなキックには救われることは多かったのも間違いない。単純比較は難しいチーム状況だったが、その頃よりもGKとして一回り大きくなり、ピッチ内外でチームを引っ張っていこうという気概や自覚が表に出てきたのは多くの人に伝わっていたと思う。相模原戦でも誰よりも早く切り替えを促していたのも彼だった。
もったいなかったのは主に飛び出しのミスが目立ってしまった点。
「GKは10回ビックセーブをしても1回ミスると戦犯になるがFWは10回ミスをしても1回決めればヒーローになれる」と言われながら、外しても次取り返そうという気持ちでFWをやってきた身としては、GKを"戦犯扱いさせてはいけない"試合が本当に多くあったし、ミスがどうしても着目されてしまうもどかしさがあった。
とはいえ、圍自身が次のレベルに進むにはその1回のミスがGKの評価として繋がるのも事実。飛び出しや判断のミスからの失点は無くしていかなければならない。まだまだプロキャリアでの出場数は多くなく、伸びしろがある大器晩成型の選手だと思うので、同時に求められるであろうビルドアップ技術を磨きつつ、来シーズン以降のさらなる飛躍を期待したい。
(と言いつつ、J2のほとんどのチームで正GK争いはできるレベルなので興味を示すチームは多いはず)
■村山 智彦
<松本>27試合 27先発 2430分
→<松本>16試合 16先発 1440分
加入8年目。
圍の台頭もあって出場時間は限られたが、経験がそれほど積めてないGK陣の中で欠かせない存在だった。第2GKとしても3度スタメンに返り咲き、数試合継続してスタメンで使われていたのでどちらの監督からも厚く信頼は置かれていたように思う。我々サポーターもベンチから誰よりも早く飛び出し、ファイトする村山の姿は目に焼き付いている。
シーズン当初から振り返ってみると、開幕数試合は圍が正GKとして出場していたがなかなか勝ち点が伸びず、現実的なサッカーにシフトしていく際にGKも村山にチェンジ(第9節〜)。今シーズン唯一の三連勝にも貢献している。
その後、7試合スタメンが続いたが栃木戦以降は高さの問題で外されたり、名波体制に変わってからも繋ぎやフィード力に比重が置かれて立場が危うくなったりとGKもチーム事情に左右されたように思う。単純に実力が均衡していたのもあるが、外的要因を考えてもなかなか安定して第一GKとして収まるには難しいシーズンだったように思う。
来季の序列は圍次第で左右されそうだが、場合によっては"村山を軸に若手と競わせる展開"もあるのではないかと思っている。いずれにしろ、来年以降も山雅にとっては重要な選手となってくる。
■ゴ・ドンミン
<J3・八戸>19試合 19先発 1710分
→<松本>0試合 0先発 0分
加入5年目(うち1年は八戸)。
去年、八戸でプロデビューを果たしてリーグの半分以上に出場。今季は圍・村山の中に割って入り、スタメン争いに加わりたい"勝負の1年"だった。今季はGKの再選考が多く行われ、チャンス自体は多かったが、2月に負傷して出遅れた影響もあったのだろうか、今年も試合に絡むことはできなかった。
来年で6年目、1月で23歳になる。「世代別代表常連だった選手が山雅の第3GKという扱いで大丈夫なのだろうか……?」と韓国での事情は分からないにも関わらず、親心なのか余計な心配もしてしまうが、それとは関係なくともそろそろ試合に絡んでいきたいところ。
チームもJ3に転落してしまったが(残ってくれるのであれば)八戸での去年の経験も生きてくるはず。これまで日の目を見なかった選手たちにとってはある意味チャンスがやってきたことにもなるので今度こそドンミンもスタメン争いに絡み、ブレイクを果たしたい。
短評とは関係ないが、7月のTMではゴールを記録。しかも開始2分。映像で見たかったなあ。照れ笑いしている姿が目に浮かぶ。
■神田 渉馬
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→<松本>0試合 0先発 0分
1年目。
山雅にとっては初となるストレートでのトップ昇格。初出場できれば最高だったが、14節金沢戦でベンチ入りを果たせたのは山雅史に残る、大きな第一歩だったのではないだろうか。
加入前からビルドアップや足元の技術に優れているという選手評はあったが、柴田前監督からも「足元では1番」と太鼓判を押されるなどチーム内での相対評価で見ても現代的なGKに必要な強みを持っている模様。
このままトレーニングを続けていけば時代の方から彼に歩み寄ってくる可能性もあるが、名波監督就任やJ3降格によりそれよりも早く出番が舞い込んでくる……なんてことも考えられる。
山雅というクラブを知りつつ、現代サッカーに必要な要素を持ち合わせるハイブリットで、村山・圍という模範となる選手もいる。そんな彼がゴールマウスを守る機会が来季はやってくるか。まずは初出場を果たした稲福に続きたい。
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GK編は以上です。
これからポジションごとにどんどんあげていきたいと思うので、他の人の総評と見比べてみて「同じことを言ってた」「違うことを言ってる」などの楽しみ方や、記憶が定かではないところも多い(?)今季の振り返りの助けになれば嬉しいです!
悲喜こもごも色々ありそうなオフシーズンですが強い気持ちで!乗り越えていきましょう!
END
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