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霜田山雅の前半戦を振り返る<選手編①>

前回チーム編として全体の総括を行った。

そして、今回は選手編の前編。GK・CB・SBを振り返っていく。


■選手総括

<GK>

・村山智彦

10(10)試合 900分 0G0A Y0/R0
開幕からしばらくサブGKとしての期間を過ごしたが、6、8節、12節以降から現在までスタメンとして定着している。飛び出しやコーチング、地上での繋ぎが評価されている模様で、ポジション争いから1歩抜け出した。外から見ていても熱さを感じられるのは魅力的。現状を見るとチームとして大きく崩れさえしなければこのまま後半戦も継続して使われそう。

・ビクトル

9(9)試合 810分 0G0A Y0/R0
村山(10試合で14失点)と変わらぬ失点数(9試合12失点+天皇杯1試合2失点)で、ハイボールやセーブ力はJ3全体でも屈指の実力は持っているが、昨年や序盤戦から見るとポジションを完全に奪われてしまった格好に。サブに置くにはあまりにも贅沢な選手なので山雅的には心強いが……。

・薄井覇斗

0(0)試合 0分 0G0A Y0/R0
開幕前はベテラン2人と競っている報道もあったが、ここまでベンチ入りもできていない現状。ビルドアップの技術や大舞台での経験は随一にも関わらず、チャンスが回ってきにくい状況が1年半続いているので年齢的にも焦りは出てきそう。現状は地道にアピールを続けるしかないか……。

・神田渉馬

0(0)試合 0分 0G0A Y0/R0
昨年はコロナ禍もあってチャンスが到来。リーグデビューを果たすも、薄井と同じく今年はなかなかチャンスが回ってこない。昨年以上に出番を得るのは難しそうな状況ではあるが、霜田サッカーとの相性は若手2人の方が良さそうなので薄井とともに切磋琢磨して底上げを続けていってほしいところ。

<CB>

・常田克人

19(19)試合 1710分 0G2A Y1/R0

唯一の全試合先発&フル出場。カードも前半最終節の八戸戦の1枚のみ。昨シーズンまではロマンはありながら凡ミスの多さが目につくこともあった常田も今年は安定感すら見せており、最も欠かせないような存在になっている。CBに求められるものが多い霜田サッカーでそうなれてるのはサポ的には熱い。強いて言えならば昨年4得点取った得点力をそろそろ見せたい。

・野々村鷹人

15(15)試合 1343分 2G1A(※天皇杯1G) Y4/R0

前半戦のみでこれまでの自己最多出場時間にほぼ並び、プロ入り後、最高のシーズンになることはほぼ確実に。保持・非保持ともにまだまだ粗っぽさはあるものの、シーズン通しての成長度で考えるとチームでも1、2位を争うほどではないか。11節で4枚貰った黄紙もその後は1枚も貰っていない。セットプレーでの得点も計3得点と好調、シュート数からするとまだまだ取れる。

・橋内優也

7(5)試合 431分 0G0A Y0/R0

昨年は〆の投入がほとんどでわずか260分の出場時間に限られた。今年も初出場は9節だったが、右SBでも起用されるなど監督からの一定の信頼は掴んでいる様子。その後、野々村不在の相模原戦から4試合連続出場。空中戦では苦戦しながらも地上戦やカバーリングは絶品。勝負所での投入でまずはアピールしたい。

・篠原弘次郎

1(0)試合 3分 0G0A Y0/R0

出場は今治戦のわずか3分のみ。昨年復帰して終盤に掴んだ定位置も監督交代で再びリセット。前半戦は橋内とのベンチ入り争いがほとんどだった。どちらもCBとしての強み弱みが近いため、ややキャラ被りしてるのが不運に感じるが、橋内の立ち位置も絶対的ではない。後半戦どれだけ出番を伸ばせるか。

・二ノ宮 慈洋

0(0)試合 0分 0G0A Y0/R0

未だ出場どころかベンチ入りも叶っておらず、19人目の選手として帯同したのが今のところの最高地点。だが、定期的に漏れ聞こえてくる情報はキャンプの時からポジティブなものが多い。野々村常田が安定し、ベンチも橋内篠原と経験豊富なベテラン2人がいるので壁は高いがロマンを開花させる日に向けて着実に力はつけていければ。

・志村 滉

0(0)試合 0分 0G0A Y0/R0

二ノ宮と同じく出場は無し。ほとんど情報がないので評価も難しいが、ここ数年は山雅でも大卒1年目から試合に絡むことが多いので出場0の状況を何とか打開してサポに向けても存在をアピールしたい。後半戦のうちにまずはベンチ入り、そしてプロ初出場を果たせるか。

<SB>

・下川陽太

18(15)試合 1329分 0G3A Y1/R0

外山が移籍して今年は本職の左に。一時はポジションを奪われた時期もあったものの、右での起用も挟みながら長野戦以外は全試合出場。激戦区のSBで1番手の出場時間となり、攻守で貫録を見せた。やはり左がしっくりくるのか平均クロス数リーグ2位、アシストも早くも昨年超えの3。シュート数も前線の4人に次ぐ20本打ててるのはさすが。確率を上げたい。

・藤谷壮

16(12)試合 1083分 0G0A Y1/R0

北九州から加入して新加入選手では1番の出場時間に。PSMから強烈なインパクトを残し、しばらく絶対的な主力として君臨。だが、(チーム事情もあって)SBの立ち位置が低くなるにつれて出番が激減。尖った攻撃性能を見せる場面が少なくなってしまった。不安だった守備面ではシーズン進むにつれて向上が見られてるので、そこをベースに攻撃面で違いを見せれるか。

・山本龍平

9(5)試合 479分 1G2A Y2/R0

下川藤谷の壁は厚かった序盤にもアピールを続け、6節から5戦連続スタメンに定着。一時は1番手まで上り詰めた。駆け上がっての左足のクロスはチーム1で、短時間ながら2アシスト。さらにSBで唯一のゴールも決めている。だが、ようやく山雅で開花する手前だった中で守備強度がネックに。現在は出場からも遠ざかってしまっているのはもったいなさを感じる。

・宮部大己

10(5)試合 428分 0G0A Y0/R0

怪我で出遅れたところから12節以降にいきなりスタメンに定着。チームとして狙われがちだった右サイドにきっちりと蓋をする仕事を遂行し、相模原の若林や今治の近藤らドリブラーを完封。守備の安定をもたらした。その後、1試合の欠場中に藤谷にポジションを奪われて再び出番が減少。ビルドアップ・敵陣での仕掛けなど苦手な部分をどれだけ向上させられるか。

・樋口大輝

1(0)試合 18分 0G0A Y0/R0

4月末に内定および特指登録が発表され、高校時代に過ごした山雅へと帰還。7月頭の琉球戦では早速ベンチ入り、72分から投入された。残念ながらそこから逆転負けを喫してしまい、ほろ苦デビューとなったがサポに向けて顔見せをできたのは大きな一歩。この経験を糧にして大学サッカー・その後のプロ生活にも還元してもらいたい。

・藤本裕也

0(0)試合 0分 0G0A Y0/R0

ここまで出場0でベンチ入りも果たせていない。左SBには下川もいて、龍平もいて、対応可能な左CBでも常田がフル出場中。出番は回ってきにくい状況だが志村と同じく大卒なのでどこかで出番は得たいところ。高い位置を取ってのWG化よりも低い位置での組み立てが得意なはずなので当初よりもチャンスは広がった。

<つづく>


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