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ぼくは、ROADとSTREETの違いがわからない。

いつの日か、60半ばの両親も道路地図を開きながら車を運転することがなくなった。
特に、機械に弱い2人はおよそ3,4年くらいまではGoogleマップやカーナビをあまり使っっていなかった。
それもあり、両親はやたらと道路の名前を覚えている。
〇〇に行くには、〇〇沿いを〇〇の信号まで進んで〜〜〜。
〇〇道路は、混むから〇〇通りを使ったほうがいい。
というように。

ぼくたちは、転勤族で育った家庭でもあるため、昔は道路地図を購入して、どこかに行く度に、あるいは帰省をする際にもその道路図をまさに”助手”の席に座っている片方が、ナビゲーションの役割をしていた。
あの、分厚い地図の本が懐かしい。
おかげさまでぼくは、小学生の時から地図を読むのが得意だった。

と、ここから、テクノロジーがすごい、GPSがすごい、Googleマップに感謝。というようなことを言いたいのではない。

これは、ケープタウンのみならずおそらく日本以外の国では、当たり前なのかもしれないが、”通り”をかなり覚えている。
それもそのはずで、彼ら他の国では、住所の記載が、”通り”の名前と"番号"を使用しているからだ。

初めて、ニューヨークに訪れた際、道路の数の多さと建物に一つ一つにきっちり番号が記載されていることにとても驚いた。
これは、どうやって番号を振っているのか、はたまた同じ通りで正反対側で建物がある時に住所は判別できるのか?というのが不思議だった。

ケープタウンでもそのアメリカと同様に、家に番号があり、住所もこんな感じで書かれている。

87 Loop St, Cape Town City Centre, Cape Town, Western Cape, 8000

THE TOKYOというケープタウンで最初に泊まったホテル

23 Higgo Cres, Gardens, Cape Town, Western Cape, 8001

これはちなみに今の家です。(笑)

87という番号の建物で、Loop streetという通り、ケープタウンシティセンターという地域名(丸の内とか恵比寿にあたる)、ケープタウン(都市名)ウエスタンケープ(県)、郵便番号。
23という番号の建物で、Higgo Crescemtという通り、Gardensという地域名。というように。
ちなみに、南アフリカは9つの州で分かれている。

https://www.southafrica.to/provinces/provinces.php

日本とうまく比較すると、こんな感じだ。

• 23 Higgo Cres: 東京都新宿区西新宿1-2-3(通り名と番地)
• Gardens: 新宿区(地区名)
• Cape Town: 東京都(都市名)
• 8001: 〒160-0023(郵便番号)

旅行の場合に住所を書く時というと出入国カードくらいなので、住所に対して特に疑問を思わなかったのだが、実際に長期間滞在したり、デリバリーやamazonなどのサービスを使い住所を目にすると、謎を解きたくなったのだ。

また、同じ通りでも建物の番号が左右にある場合はどうするのかというと、通りの片方に奇数番号が振られ、他方に偶数が振られる。

奇数(見てわかるね)
偶数(見てわかるね)

この番号は、国によって付け方が異なるが、南アフリカはイギリスと同様で、基本は通りの始めから終わりに向かって番号が増加する。でも自治体によって異なるところもあり、規則性はない。通りの起点とは、通常主要な通りの交差点や川などのランドマークが基準となる。

ちなみに、フランスやドイツでも川や市の中心地などが起点であることが多い。アメリカやカナダは、北から南へ、西から東へと番号が増えているようだ。

また、道路もその大きさや長さによって呼び方が変わる。
例えば、ぼくの住む家は、住宅街にあり、Higgo Cresと記載がある。
Cresは、Crescentの意味で反映形の短い道路(住宅地にある小さなカーブした道路など)がこの道路名になる。Higgoは、この地域の開発に多大な貢献をしたHiggoという方の名が由来のようだ。

このまま、通りの大きさ規模と東京でいうとどうなの?というのを通りの大きさ順に説明する(ChatGPTがね)

Heathfield "Road"
  1. Rd (Road):一般的に都市間を結ぶ主要道路を指し、幅が広く交通量も多い。環七や環八などのバイパス(写真青)

  2. Ave (Avenue):通常は幅広く、都市の主要な大通りを指す。渋谷から六本木の主要な青山通り。(ピンク)

  3. St (Street):都市の主要道路として使用され、他の通りと交差することが多い。山手通り、明治通り。(赤の隣)

  4. Blvd (Boulevard):中央分離帯がある広い大通り、通常は商業地域や重要な道路として機能。六本木通り。

  5. Dr (Drive):自然の地形に沿って曲がりくねった道路を指し、通常は住宅地に多い。代官山などの住宅街にある曲がりくねった道。(コブクロ×絢香のWINDING ROAD以外ではじめて、曲がりくねった道という言葉を使った。)

  6. Cres (Crescent):半円形または弧状の道路で、住宅地に多く見られる(緑)白金や麻布十番などにあるカーブの多い坂的な感じ。

など、そのほかにもいくつかあるようだ。
もちろん、ケープタウンなので、東京ほどの規模感があるわけではない。車の数もそこまで多くないのでね。
調べてみて、あれ、このレベルの通りでRoadと呼ぶのか。Aveと表現するのかと思ったので、あまり厳格な基準はないのかもしれない。
これらは、土地の開発時に自治体や建築者が決めるので、まだ未開の地の名前を自分の名前にできるかもしれない。

Shortmarket "Street"

ということで、ここに住む人たちは、通り名で場所を覚えている。
だから、どの辺に住んでいるの?と聞くと、〇〇通りよ。と答え、あーあのあたりね。と想像をするのである。
東京に長年住んでいても、多くの人がタクシー運転手に通りの名前を言われて、んなもんわからんよ。となったことがあるだろう。(笑)ぼくも8年住んでいても、山手通りと明治通りを間違える時がある。それに車を乗らなかったら尚更わからない。

Googleマップが出てきたおかげで、我々はさらに道路を覚えることがなくなったが、海外に住むとこんな文化があるよ。というお話でした。

ちなみに、京都の方は結構通り覚えているっぽいですね。

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