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ボスの誕生日

著者: 六甲茂子(ロコモコ)

明日は大ボス(女性上司)の誕生日なので、ケーキやレイ、プレゼントやカードをこっそり準備中。彼女は糖質制限中なので、シュガーフリーのブラウニーを用意しました。

カードは普段仕事で彼女と関わる事の多い人々に回して一筆書いて貰いました。明日の出勤前にレイを買って…っと。

日頃から大変お世話になっている大ボスだけに、華々しくお祝いしたいと心から思います。

ただ唯一、憂鬱な事があるのです。

私の職場では、毎週の様に誰かの誕生日があり、その都度ケーキにろうそくを立てて皆でハッピーバースデーを歌いお祝いします。

これを取り仕切るのがスタッフの役目。

スタッフの中で唯一の日本人である私は、英語の発音も悪ければ、歌もド下手、さらに内向的な性格も相まって、ジョークなど軽くかましつつ皆を盛り上げて「せーの!」みたいに歌を促すのを何よりも苦手としております。

が、明日は私のいちばんお世話になっている大ボスの誕生日。立場上、私がやらなければなりますまい。私のアヒルのような悪声で皆を果たしてリードして良いものでしょうか?

まあ、アメリカ人は比較的音痴に寛容ですので、水を打ったように静まり返ると言う事態にはならないと思うのですけどね。

こんな事で悶々と悩んでいるなんて、結局平和という事ですよね。いやはや、なんともはや。

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