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本物のリリコイは酸っぱいけど深みある味わい

著:かまる


リリコイって聞いたことありますか? 

実はパッションフルーツのことですが、ハワイ語でリリコイといいます。私も普段はリリコイと呼んでいますが、話している相手が「?」という顔をするとパッションフルーツと言い直します。

南米や東南アジアで栽培されることが多いようです。日本でも九州などで栽培されているようですね。

紫玉と黄玉と中間交配種があるそうで、紫玉は甘みが強いようです。ハワイのリリコイは黄玉がほとんどです。黄玉は強い植物で果汁に富んでいるので加工用の原料として栽培されることが多いようです。

確かにハワイでもリリコイジュースはよく見かけます。缶のジュースもありますね。

性質強健な亜熱帯植物なのですが、30度以上の高温に弱いというちょっと不思議なフルーツでもあります。

ハワイではハイキングで山に行くとよく見かけます。ただ、手の届く範囲の枝にはほとんど実を見つけることはできません。

昨年のコロナ禍でのロックダウン中、何もすることがなかった私はよく早朝のウォーキングをしていました。今まで車でしか走ったことがなかった近所の道をあちこち歩き回りました。

すると近所にも結構リリコイの木があって、歩道にポトンと実が落ちていたりしました。歩道は公共の道なので、泥棒にはならないだろうと、いくつか拾ってきて家で食べました。まあ、酸っぱいザクロみたいな感じでどうっていうことはありませんでした。

「リリコイはフルーツとしてそのまま食べるより、デザートやジュースにした方が美味しいな」と思ったことを覚えています。

ところが、先日オアフ島西側のワイアナエのモウナ・ファーム・アーツ&カルチャー・ビレッジで栽培したというリリコイを友人にもらって食べたら、あまりの美味しさにびっくりしました。

確かに酸っぱいのは酸っぱいのですが、ただ単に酸っぱいだけでなく、味に深みがあって、香り高くて美味しいのです。

ハワイで一番美味しいチーズケーキの店として有名なオットー・ケーキでも、モウナのリリコイを使ってリリコイチーズケーキを作っているそうです。ちなみにリリコイシェイクもあって、かなり美味しいのだとか。

やはり道で拾ったリリコイではなく、丹精込めて栽培されたリリコイは本物の味がしました。手にした時から甘い香りがして、まな板の上で包丁を入れるとリリコイの甘酢っぱい香りが広がります。

やっぱり本物は違う。

こういう本物の味がわかる大人でいたいし、そして何よりも本物の大人になりたいなと思った一瞬でした。

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