猫話し

三月の中旬、四番目の 一番若い ココを ペットクリニックに連れて行った。理由は 二月頃から ご飯を 上手く噛めないような状況だったのが 一カ月 様子を見ても 一向に良くならないので 原因を追求してもらいたくて その道のプロに お願いすることとなった。
ご飯を上手く噛めないことには 思い当たることがあった。
それは、ある日 仕事から帰ってくると ベランダの網戸が 外れそうになっていた。
網戸の下の方の角には 猫が出入りできるように プラスチックの枠がはめてあり その部分だけは 網戸の網を 切り抜いていた。
網戸が外れそうになっていた日は 近所の人が 草刈りをした形跡もあった。
人見知りのココは 近所の人が ベランダ近くに来て
しかも草刈り機の騒音もプラスされ パニックを起こして 飛び出したのはいいが プラスチックの枠に 顎をぶつけたのだろう。サッシの網戸が外れるぐらいだから
猫にはかなりのショックだったと思う。
クリニックでの 検査の結果は 猫に特有の歯茎の炎症だと言われた。
そして 抜歯をしないと 転移するので 早急な決断が必要ですとも言われた。そして 付け足すように 料金は $2000ドルからになりますとも 言ってきた。
抜く本数で 料金が加算されるようだ。
毎回(と言っても 殆ど来ないが) アニマルクリニックに来て思うのは その見積もりは 一体 どこから来るんですか?だ。
とりあえず 抜歯の予約を入れたのだが 予定日の 数日前にキャンセルした。
確かに 歯茎に赤いところがある。
でも 私は やはり 顎が影響していると 思うのだ。
よく ペットのオーナーは 金額じゃないのよ、あなたの子供と一緒なのと言ってくる。
それは 確かに そうなのだが 今回は どうしても
抜歯することに 納得がいかないのだった。
それで 子猫用の ウェットフードに水を混ぜて スープのようにして 上げ始めた。
スープ状にもかかわらず 顎の動きが影響するのか 時々 ぎゃーと悲鳴をあげる。
それまで 時々 歯茎を点検していたのだが 5月のある日 歯茎が赤くなっている部分の歯が 自然に抜けていた。そして 歯茎の炎症も 治っていた。
にもかかわらず 舌の動きによるのか 食べているときに どこかに痛みが出るらしく ぎゃーと悲鳴をあげていた。
それが 先月ぐらいから いつもより 沢山 食べれるようになり 一週間ぐらい前から ドライフードを 自分から進んで食べ始めた。
それでも まだ 以前のように がつがつは行けない。
でも 少しづつ 食べる量が増えてきているし
痛みも 治ってきているのか ぎゃーと言う回数が 減ってきている。
もちろん 顎のマッサージは ずっと続けている。
ここに来て 彼女のよくわからない症状は 自然に治るような気配がする。
それとは 逆に 一番上の猫は 喉の下側の しこりの摘出と 抜歯を 同時にしてもらったら 急にスリムになり 運動量も増え 若返った。
まるで 毒が抜けたようだった。
処置が必要かどうか 見極めるのは容易ではない。
特に痛みがあると尚更だ。
ココの場合 不必要に麻酔を打つことなく 無理矢理抜歯することなく 自然に治ってくれて 本当に良かったと思う。





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