恋に燃えたゴキブリたち

お昼頃 昨夜の 残り物の 味噌汁を 温めた。
というのも 今朝は 波乗りやら 洗濯やら 掃除やらで
バタバタしていて 朝に 温めるタイミングを 逃したからだ。
それは お昼に 食べるためというよりは 腐敗を 防ぐためだった。
私は 基本的には 1日2食。これは 5月に 熱を出した時から 自然に
こうなった。
試しに 3食食べると お腹が はち切れそうな 感覚になる。
消化が ゆっくりになったのか、運動量が 減ったことで それほど
エネルギーを 必要としなくなったのか 理由は よくわからない。
私の 生活パターンから 分析すると 2食が 理にかなっているし 体にも 
楽だということに 気づいた。
楽だと言っても この歳になるまでは 仕事量も 運動量も 多かったので 
それなりに 食べていた。
だいたい、朝は 5時前後に 起床。すぐに 海へと 向かう。
運動前に 食事をすると 動きに キレが なくなるので 水分のみ。 
帰宅後 シャワー、猫の ご飯作り、そして 自分の 朝食となると 
8時か 9時になる。
中国医学では 確か 午前7時から 9時までは 胃の 活動時間なので 私の 
体は 自然のリズムに あっているのかも知れない。
そして 午後2時、3時ごろまでは オフィスで 過ごす。
この仕事を始めてから 仕事中は 食事を しない。
運動前と 同じ理由だ。仕事中 動きが 鈍くなるのが 嫌なのだ。 
それと 食べることで 集中力が 途切れるのも 嫌なのだ。
帰宅後 その日最後の 食事を 作って食べるのが 3時半から 4時ごろ。
食事の 回数に 話が飛んだが、お昼に 味噌汁を 温めながら 車中に
溜まった砂を 掃除機で 吸い取っていた。
途中 雑巾を 取りに 台所に 戻ると、クッキーでも 焼いているような 
香ばしい 甘い匂いが してきた。
近所の 誰かが 焼いているのかな?と 思ったと 同時に コンロの 上の
鍋に 気がついた。味噌汁を グツグツ 煮込んでしまった。
コンロと 言ったが アメリカでは 電磁調理器や IH調理器が 一般だ。
ガスで 調理していたときは 火事を 懸念して その場を 離れることは 
なかったのだけれど こちらに 越してきて 電気で 調理するようになって
平気で その場を 離れる癖が ついてしまった。
これまでに 何度か 空焚きで 鍋を ダメに したことが ある。
味噌汁から クッキーの 匂いが したことは 説明が つかないが、調理器の
電源を 切って 車に 戻り 掃除の 続きをした。
数時間後 本日2度目の 食事の 支度をし 味噌汁は お昼頃 温めたので
そのままでもいいだろうと 器に盛ると 最後に 盛りつけた 油揚げの 上に
さっきまで 考えていた ゴキブリが 乗っかっていた。
思考は 現実化するw。
さっきまで 猫たちが 食べるエビを 茹でて その殻を 剥いていたのだが
長い髭や くの字みたいな足を 見ていて 先祖は ゴキブリだなと 思ったばかりだったのだ。
ゴキブリと 言っても 小指の 第一関節より 小さい 茶バネだ。
しかも 我が家に 住んでいたのであれば 清潔な 環境に いたのだし
グツグツ煮込んだのだから 味噌汁自体には 問題ないだろうと ゴキブリだけ
除けて 食べることにしたw。
冷蔵庫に 残りの 玉ねぎがあるので 作り直せば よかったのかも知れないが
それに 必要な 油揚げを 切らしていた。だから この味噌汁は どうしても 食べたかったのだ。(執着から 苦が生まれるw)
指で 摘んだ ゴキブリは 流石に グツグツ 煮込まれただけあって くたっと していた。その様は 茹でられた エビの殻が 茹でる前とは違い くたっと するのと 似ていた。
味は ただの 味噌汁に 過ぎないが 何か 違うような 気もした。
が それは ゴキブリが 入っていたから 違うかも知れないという 思い込み
からかも 知れない。
そんなことを 思いながら 再び お椀に 箸を 伸ばして 具を 摘む。
すると 玉ねぎでもない、油揚げでもない 何やら 薄い茶色のものが 箸先に 見える。視力が かなり落ちたので すぐには わからなかったが それも
また 茶バネだった。それも 最初のと 同様に くたっと していた。
お椀1杯分に 2匹の 茶バネは 多いだろうという 判断の元 それ以上は
食べないことにした。
私は 昆虫食派では ない。が それを 食べたい人には 反対しない。
It’s not my business.
けれども そのとき 鍋の 中に 侵入した 2匹の ゴキブリの ことを
思った。
彼らは 恋人同士だったに 違いない。
そして ひっそりとした鍋の中 誰にも 邪魔されることなく 汁の 上に
浮いた 油揚げの 上で 愛を 語っていたのだろう。
それだけで 熱くなっていた2人(2匹)には 味噌汁の 温度が 上がっていくことさえ 自分たちの 恋愛の 温度と 勘違いして 逃げ遅れたのだろう。
RIP ゴキブリ。
彼らは 愛を 語りながら 肉体を 去っていった。
教訓;毎回 一食分づつ 作るべしw。




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