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月刊はつかのnote/2020年6月号

今朝、祖母が濃い青に染まったアジサイを、一枝持ってきてくれました。これが今年最後のアジサイだからと受けとったそれは、枕元の小さな花瓶にしゃんと立っています。

気が付けば、六月も終わり文月へ。乞巧奠も近く、それが過ぎれば、空には岩のような雲が育つ季節が来ます。

ちょうど、体調を崩して実家へと戻ってきたのが、去年の今頃でした。それから一年と考えると、短いのやら長いのやら。本当はもっと上手に生きられたらなと、そういう思いは常にあって、人が出来ることが出来ない自分を責める気持ちはいつまでも無くなりません。情けない限りです。

それでも、一年前の、死ぬしかないという真っ暗闇より、少しだけ明るい場所にいる気がします。
それは、例えばこうして文章を書くことでつながれた方々がいることや、もらえた言葉があること。季節に合わせて色を変える庭を観察していること。美味しいと思ってごはんが食べられること。枕元のアジサイに、しゃんと背筋が伸びる思いがすること。

人生の変化に劇的なものなんてなくて、自分との小さな和解を積み上げていくしかない。そのことを、忘れないように、生きてみることにします。

総観

六月十二日に、cakesコンテスト2020の結果発表がありました。
ありがたいことに佳作を頂きました。賞云々はともかくとして、cakesコンテストに出した記事をきっかけに、様々な方に読んでいただき、声をかけていただく機会を得ました。一年前の自分なら考えられない、得難い出会いです。読んでくださったみなさんに、できることならおひとりずつ、手を取ってありがとうございますと伝えたい気持ちです。

同時に、自分と書くことについて、なにか目に見えないモヤモヤがつき纏うことが多くなりました。うまく言語化できないそれを、なんとか形を把握する取っ掛かりにならないかと、先日『ブリリアントブルー』という、池松潤さん嶋津亮太さん仲高宏さんのお三方が運営していらっしゃる、フィードバック企画へと参加させていただきました。

私の応募コメントが曖昧なせいで、ご迷惑をおかけしたにも関わらず、番組後に仲さんにフィードバックまで頂き、本当にありがとうございます。

その上、ツイッター上でフクロウアイコンを捕まえて壁打ち思考整理をし始める始末で、あとから考えたら動物愛護の観点から怒られてもおかしくないのでは?と肝を冷やしました。いやほんとうに、仲さんごめんなさい。いつもお世話になっております。
仲さんってよく色んな方にいつもお世話になっておりますって言われているので、もしかしたら愛護される動物側ではなく珍獣使い側なのではないかと、こっそり思っています。何の話だ。

仲さんに頂いたフィードバック記事や、番組での内容、それに付随したnoter皆さんの反応や考え方を読みながら、自分のモヤモヤがどんな形をしているのか、少しだけその輪郭が見えた気がします。

六月はそんな感じで、前回のまとめの時にも少しふれたように、ゆるゆると写真を織り交ぜながらの更新となりました。七月も引き続き、好き勝手に書いていきたいと思っています。
お暇なときにでも、訪ねていただければ幸いです。

六月のおすすめ「はつかのnote」

〇あの時、返せなかった手紙。(#磨け感情解像度)

しがみついてなんとか卒業した私の選択も、新しく息のしやすい場所を探しに行った貴方の選択も。どちらも違う勇気が必要で、どちらも価値のあるものだったと、今更だけれどようやくそう言えます。

〇ゆたかな言葉に憧れて。(#ゆたかさって何だろう)

『ゆたかなことですねえ』
自分の心の中に、すっと入り込んできたその言葉を、私は口の中でなんども繰り返していた。
ゆたかなことですね、ゆたかなことですね。
なにか、大切な宝物と出会ったような、そんな気がしていた。 

〇梅雨の晴れ間、祖父の畑。 

 いつか、祖父の畑に野菜が無くなる日が来たとして。そうしたら、四人でじゃがいもを掘り返した梅雨の晴れ間のことを、私は思い出すのだろうか。
 落花生は土が柔らかくないといかんと言った祖父の顔も、鍬を振るって肩で息をする、その小さくなった背中も。汗を垂らして働く弟の姿や、元気に身体をくねらせるミミズの重さまで。

〇ノンアルにしようと思ったけど、やっぱり #呑みながら書きました  

この、誤字だらけで、完全に口語で、ほんで繰り返し表現ばっかりの読みにくい文章をここまで読んでくれている人がいて、もしそうなら、ありがとう。ださいわたしを、ここまで連れてきてくれたのは、間違いなく読んでくれている貴方です。間違いない。

〇バケツの底の小さな穴

なぜ、与えてもらえたものだけで満足できないのだろう。いや、いっそ、なにも与えられずとも、満たされた状態で居たい。足りぬ足りぬと心が叫ぶのは、本当は足りてないわけではない。バケツの底に、目に見えない穴が空いているだけなのだ。

終わりに代えて、六月まとめ報告書。

六月はこんな感じでした。公式マガジンの影響力を感じました…

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