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次回は誰がメイン? 次々主役が現れるコンサドーレ

例えばアニメでは、「五等分の花嫁」では三玖回が良かったとか、「えんどろ〜!」はメイちゃん回最高とか何人かいる登場人物のうちの1人が中心となる回がある。 今年の北海道コンサドーレ札幌は、前節が"鈴木武蔵回"で、今節は"アンデルソン・ロペス回"だったのではないか。

アンデルソン・ロペスのゴールショー!

試合は19分、宮澤のスルーパスを中央で受けた鈴木がそのままドリブルで持ち込み、左足でゴール右隅に流し込んでまずコンサドーレが先制。しかし、エスパルスは36分に右サイドのCKからニアで松原が頭でドンピシャリ、同点に追いついた。
コンサドーレはアディショナルタイムに、鈴木がペナルティエリア内で倒されて獲得したPKをアンデルソン・ロペスがうまくタイミングをずらして左隅に決め、勝ち越して前半を折り返した。
後半は、さながらアンデルソン・ロペスショーだった。まずは49分、宮澤を起点にルーカス・フェルナンデスが切り込み、右サイドのクロスからのこぼれ球をアンデルソン・ロペスが押し込んだ。
この直後、ゴール裏のサポーターの方へ向かおうとピッチ看板を乗り越えたアンデルソン・ロペスが移動式ピッチの外に転落するアクシデント。両足で踏ん張って着地したが、滑って転倒した。大事に至らなかったのはなによりだった。
さらに65分、アンデルソン・ロペスが自陣からドリブルで持ち上がると、またぎフェイントを挟みながら相手をかわし、最後はちょっと前に出してシュートコースを作って左足で流し込み、ハットトリックを達成。
69分にはチャナティップのパスから最後は再びアンデルソン・ロペスがフリーで今度は右足でのゴール。コンサドーレがリードを4点に広げて勝負あり。エスパルスは83分に滝のゴールで1点を返すのが精一杯で、試合はアンデルソン・ロペスの4ゴールが効いて5-2で快勝した。

「跳び越えていなかったら、4点は取れていないかも」と試合後のヒーローインタビューでおどけたアンデルソン・ロペス。転落のハプニングはイギリスやオランダなどで報じられて意図せぬ形で「北海道から世界へ」を実践したが、そのタフさとともにテクニックの巧さも見逃せない。
65分のドリブル突破からフェイントで相手をかわしてのシュートは圧巻だったし、69分のシュートからどちらの足でもシュートが打てることもわかった。これは相手GKとしては守りにくそうだ。
鈴木、チャナティップ、アンデルソン・ロペスとスピードとテクニックを併せ持つ"三等分のストライカー"は相手からしたらやっかいな存在だろう。もちろん、スタメン平均年齢24.36歳の若い選手たちが運動量で、そして相手を引きつける動きなど陰で活躍して彼らを支えていることも忘れてはならない。
次節はどんな勇者が現れるのか。順番からいくとチャナティップ回になるかもしれないが、どの選手もよく動いていて、どの選手も主役になりそうな予感はある。右サイドのルーカス・フェルナンデスか、あるいはボランチの荒野か。韓国代表に決まった守護神ク・ソンユンもいる(ソンユンは日程的に鹿島戦は難しいかもだが)。
その前に、13日にはルヴァンカップのV・ファーレン長崎戦がある。こちらもまた、楽しみな戦士たちが顔を揃える。F・マリノス戦でゴールを決めたジェイに2試合連続ゴールの期待がかかるし、檀崎をはじめとする選手たちが熱いプレーを見せるはず。
厳しい日程だが、昨年の今頃よりは明らかにコンディションは良さそうだ(コンディションが完調手前でもこれだけ動けてる可能性もあるが)。ここを乗り越えて、スタートダッシュを決めるためにも、イキのいい主役が今後も試合ごとに現れてもらいたいものである。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。