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窓際からの日差し2-2

第2話  遠い距離

野乃が「あれ?どうしたの?お姉ちゃん」と香子に声を掛けた。
香子が「あのさ、高子って子と道成の距離が近くない?」と話し掛けた。
野乃が「あぁ、本当だね。でも、二人とも友達なんじゃないの?」と香子の質問に疑問を感じずにその場を離れた。
邦宏が「あれ?野乃ちゃんじゃん!久しぶりだね。こんな所にいたんだ」と野乃に声を掛けた。
野乃は「あぁ、もしかして、道成のお兄さんでしたよね?」と何故か隅で話が盛り上がって居た。
香子が「野乃?誰なの?」と野乃に話し掛けると、野乃が「私の部活の男子の先輩で邦宏さんです」と話を始めた。
道成が「邦宏?兄ちゃんだ。何でこんな所に居るんだよ」と邦宏に向かって発言をした。
邦宏が「あぁ、びっくりしたよな?俺も、この見晴らし祭りに前々から気になって居て参加したかったんだよ」と道成に笑顔で答えた。
道成が「でも、兄ちゃん。何で俺の兄ちゃんでありながら目立とうとしているんだ?しかもよりにもよって野乃の部活にいるなんて聞いてないよ」と邦宏に気持ちをぶつけた。
邦宏が「あはは。それは、お前が目立とうともしないから、俺にとってそれは、つまらないんだよな?だから、俺が1番に道成よりも目立とうとしていた訳だ」と指を鳴らした。
道成が「だからって、部活の部長を名乗らなくても良いのに」と苦笑いを浮かべた。
邦宏は「お前は何もわかってないなぁ。目立っても女の子にモテたいし、魅力出さなきゃ男として生きて来た甲斐がないじゃないか」と立派に笑って見せた。
香子は「すごい、お兄ちゃんだ。この人が道成のお兄ちゃんか?関わり合いになりたくないな」と怯えていた。
邦宏が「あれ?野乃ちゃんに似ている君は誰だい?」と香子の顔を覗き込んだ。 
香子が「ひーー、顔を覗き込むな」と邦宏の身体を押した。
邦宏は「辞めろよ?女なのに俺に興味がないなんて珍しいな」と香子に声を掛けた。
野乃が「申し遅れました。この人は私のお姉ちゃんで、香子ですよ」と邦宏に香子を紹介した。 
香子が「あ、私が、香子です。よろしくお願いします」とお店前でお辞儀をした。
邦宏が「よろしくな。野乃に姉ちゃんが居たとはな?」とニヤけていた。 
野乃が「居ましたよ?失礼しちゃうな」と邦宏に満面の笑みで返事に答えた。
香子は「あ、あすこで金魚すくいやって居るよ。やろやろー」と野乃を誘って金魚すくいを始めた。
早くも脱落したのは、香子と道成で、邦宏と野乃が最後まで残り、野乃が勝った。
野乃が「やったー。最後まで諦めずにやって居たら、最後に勝つ事が出来たよ?お姉ちゃん」と笑顔で話し掛けた。 
香子が「良かったじゃない。本当に金魚すくい好きね?昔から好きだったもんね」と野乃の返事に答えた。



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