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君のトナリで

ナルが「あのさ、ユキ、話があるんだけど今良いかな?」と声を掛けた。
ユキが「僕に話って何?」と思わず睨んで見て居た。
ナルは「あのね?あの時さ、私の事を羨ましげに見て居たよね?」と口に出した。
ユキが「ああ?僕は、あの時ナルみたいに皆から慕われて楽しく学校生活を送りたかったのに、何で僕の時だけ、誰も楽しそうに話をしてくれないの?僕の存在は何なの?」と腰砕けになっていた。
涙が地面を濡らして、ユキが涙を流して居た。
ナルが「ごめんね。私みたいになりたいと言うのは明るいからかな?それはね、誰に対しても気を使うの」とユキに話をした。
ユキは「そうなの?でも、僕の良いところって何処?」とナルに尋ねた。
ナルは「それはね、いつだって友達を見捨てずに信じてくれる所だよ」とユキに話し掛けた。
ユキは「僕もナルみたいに優しい所があるんだね?」と嬉しそうにしていた。
ナルは「そうだよ?もっと自分に自信を持ってね?人に親身になって話を聞いてくれるところも良いところだよ」とユキに話をして、ユキが「僕は他の人から見たら変な人だと思われているし、凄く悲しかった。でも、ナルが居てくれるから僕は頑張って生きて居られると思うよ」とナルを抱きしめた。
ナルは「そうだね。皆1人じゃ人間は生きられないの。だから、無理して自分を演じないで、そのままのユキで居てね」と慰めて、ユキの頭を撫でたのだった。

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