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地図のない道

第1話 仲違い

風太が「翔大?お前、何やってんだよ」と翔大に泥を付けた。
畑に入って、泥だらけで翔大も風太に「お前も何やってんだよ」と風太に泥を付けた。
あるおじさんから「おい、お前らふざけているんじゃねぇーよ」と風太と、翔大に睨みを聞かせ、こちらを見て居る。
翔大が「やべー。あのじいちゃん。うるせぇんだよ」と風太と一緒になって外を出て行った。
風太が「わりぃ。俺、これから母ちゃんに買い物頼まれてんだよ」と翔大に声を掛けて走って行った。
翔大が「良いよ。またな」と風太に手を振って泥だらけで道を歩いて帰って行く。
あのおじさんは遠くで、「全く今の若いもんは、人の畑を荒らすんじゃねー」と何故か気に食わなくて舌打ちをした。
翔大は、「ただいま。あれ?姉ちゃん」と視線を玄関から顔を上げた。
弥生が「うわっ、畑臭い。何処で何をしていたのよ?」と鼻を摘む仕草をした。
翔大が「うるせぇな?そんなに畑臭いだの何だの言うなよ」と弥生に話し掛けた。
弥生が「はー、これだから男の子は嫌なのよね?もうちょっと身だしなみを綺麗にするとか考えないの」と翔大を見て嫌な顔をした。
翔大が「うるせぇな?どっか行けよ」と弥生を煙たがると、弥生が「あぁ、わかったわよ。もう、早く着替えて洗って干してよね?」と嫌味をぶつぶつ言いながら玄関のドアをパシンと閉めた。
翔大が「あー、アイツに頼んだのが悪かったな?もう、あんな奴どっか行っちまえば良いのに」と弥生を思い出してはイライラしていた。
弥生は「ね?智恵。今日弟が畑臭くて、泥だらけで家に帰って来たのよ?どう思う?」と智恵に話し掛けた。
智恵は「え?そんな事を言われても、今化粧をして居るから、こっちに集中したいのに急に声を掛けられても困るわ」とアイメイクを鏡を見ながら椅子に座って必死に化粧をして居る。
弥生が「はぁー?これだから私の話なんか誰もそっちのけで聞いてくれないのよね?」と智恵を見て呆れていた。
智恵が「ごめん。私さ?今日バイトなんだよね?忙しいから話を聞いていられなかった」とアイメイクが終わり片付けをして気まぐれにバイト先へと走って行った。
弥生が「ぶぶぶぶ」とメロンソーダのストローを加えながら、つまらなそうに泡を出した。

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