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アフターコロナの時代になって〜豊かさとは何か考える〜

コロナウイルスの流行が徐々に収束し、元の社会に戻りつつありますね。

私も、飲食店でのアルバイトが始まり、アルコール消毒などが徹底されてはいるものの、お客さんで賑わうお店の状態を見ると「元に戻ってしまったんだな」と思うわけです。

私は正直コロナ禍を楽しんでいました。こんなにも時間に余裕があって好きなことに打ち込めたことはないし、無駄な大人数の飲み会もなくて、これもこれで良いなと思う日々でした。確かに、たまにはお店のご飯が食べたくなったり、旅行に行きたくなったりしたけれど、心にもお金にも時間にも余裕のあるゆったりした生活も良いですよね。


日本人は、常に時間に追われて、忙しく働く人が多すぎるように感じます。東京の朝の満員電車を見ると分かります。皆必死になって電車で押し込みあい、それだけでストレスになる人も多いでしょう。そのような光景に出会すと、私は疑問に思います。「何のためにこんなに働いているのだろう」と。

もちろん、家族のため、生活のため、社会のためという人も多いでしょう。しかし、大概の人はお金を稼ぐためになっているような気がするのです。

たくさんお金を稼いで、高級な車に乗ったり、高級な服を身につけたり、海外旅行に出かけたり、そういうことをできる自分がカッコ良くて、そのために必死に働く人も多いのではないでしょうか。


こういう人は、ふと我にかえって、「これが豊かな生き方なのか」と考えるときがあると思うのです。田舎でのんびり農業をする人だって、十分幸せに暮らしています。お金がたくさんなくても、日々安くて良い買い物ができるように考えながら、たくさんの子どもに囲まれて幸せに暮らす家庭もあります。稼いだお金で経済を回すことが豊かな暮らしではないのです。

働くことが良くないのではありません。働くことが生きがいになったり、目標になって頑張れたり、人生に豊かさをもたらしてくれることもあります。働かなければ、最低限の暮らしもできません。ただ、働く目的が稼ぐことになり、忙しくなりすぎて自分を見失ったり、大切な人を失ったりすることは一度きりの人生を無駄にしているように私は思います。

現代において、お金がたくさんあること=豊かであるという概念はなくしていくべきだと考えます。ライフスタイルは多様化していて、お金がなくても、楽しく幸せに過ごせる方法はいくらでもあります。自分で考えて、自分なりに豊かな生活を選択して生きていけば良いのです。


それでも現在の日本は、働くこと、経済を回すことが最優先という価値観が抜けていません。アフターコロナでも、大企業にはお金を投資し、学校や家庭は後回しという国の方針が丸見えだったように思います。もっと誰もが幸せに生活できるような国のお金の使い道はあるはずです。実際に、北欧などでは、仕事と家庭を両立できる国の制度がしっかりしていて、子どもも大人も共に幸福度が高いのです。


コロナ禍で学んだことは多くあると思います。コロナが収束し、今まで通り戻るのか、少しずつ変化していくのか、今が社会の転換点でもあります。「豊かさとは何か」を一人一人が見つめ直して、働き方、生き方を改善、模索していくことが大切です。私も、来年から社会人になる身として、稼ぐことが働く目的にならないように、自分の生き方をしっかりと考えていきたいです。