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EPSONのサブスクプリンタReadyPrintを使ってみました

弊社には仕事の都合でいろいろなプリンタが置かれているのですが、その中で事務作業用に使っていたPX-M884Fという複合機の調子が悪くなってしまい、修理かなー買い換えかなーと考えていたところ、たまたまEPSONのサポートサイトでサブスクプリンタがあることを知りました。
本稿ではサブスクプリンタを選んだ理由、そして、結局PX-M884Fを修理に出した理由、サービスの使い勝手などをご紹介したいと思います。


調子が悪くなるプリンタ

弊社で事務用に使っていたPX-M884Fは、当初は印刷物のサンプルとか請求書とかにそこそこ使っていたんですが、請求書類をPDFで送付することが当たり前になってからは稼働率が激減していました。
会社を長野に移したらクリエイティブを担当する人がほぼ会社にいない状況になって稼働率の低下がさらに顕著になりました。こうなってくるとインクジェットプリンタの宿命である「インク詰まり」が頻繁に起きるようになります。

インク詰まりが起きると印刷結果がかすれたり色がおかしくなったりするので、これを解消するためにヘッドクリーニングなどを行います。このメンテナンス作業を場合によっては数回繰り返すことで、インク詰まりが解消してきれいに印刷できるようになります。
ところが、この作業はインクをめちゃくちゃ消費するんです。そして破棄インクが多いのか、メンテナンスボックスという隠れ消費財も消耗していきます。
結果、プリンタのうたい文句である「1枚あたり○円」「1パックあたり○○○○枚」といったスペック通りのコストで印刷ができなくなります。

ECをやり始めたあたりで稼働率は改善し、インク詰まりが起きにくくなったかのように思えたのですが、週末を挟んだりしただけで調子が悪くなることが増えてきました。いよいよ機械的に限界が来たのかな?と累計印刷枚数を調べてみた結果、インクパック1個分の8000枚にも満たない数だったことがわかりました。
インクパックはすでに何回も交換しています。それなのに、この印刷枚数はどういうことなのだろう…と買い換えを検討するに至りました。

プリンタのコスト

プリンタのコストはインク代とメンテナンスボックス代です。メンテナンスボックスはプリンタが動作する上で必要な、インクを捨てる箱です。メンテナンスボックスはインクほど高価ではないんですが、満タンになると仮にインクが十分あったとしても印刷ができなくなります。(EPSON以外のプリンタがどうかはわかりません)

メーカーが公称している印刷可能枚数や1枚あたりの印刷コストなどは、印刷設定や印刷の対象(写真や文章)によって異なるので、あくまでも参考の値であることに留意しなければなりません。

先に述べたとおり、メンテナンス作業でもインクやボックスは消耗するため、これらの作業を頻繁に行う場合は思ったよりも消耗が早いということになります。

インク代が無料になる夢のようなサブスク

6月5日まで有料モニター募集中

EPSON の ReadyPrintは、A4またはA3+のプリンタを1年から2年借りて、その間は月額利用料がかかるけれども、インク代がいらなくなるというサービスです。

プランとしては毎月50枚、300枚、500枚が選べ、それぞれで初期費用があり、なしが選べます。初期費用ありがなしに比べ、総額がちょっぴり安くなるように設定されています。
契約期間は最低1年、最長で2年となっています。2年経ったらプリンタを返却する必要があります。

機種はA4がTEWM634T、A3+がTEWM5610FTで、販売価格はそれほど高価ではないものが選ばれています。

初期費用は50枚プランが3000円、300枚プランが5000円、500枚プランが10000円となっており、月額費用はそれぞれ初期費用あり/なしで、800/1100円、1700/2200円、2300/3300円となっています。詳しくはこちらのページにまとめられています。

毎月の印刷枚数を超過した場合、超過分は重量課金となります。

一般家庭でちょこちょこ使うなら50枚プランがいいでしょう。学習用プリントとかをバンバンだすなら、A3が出せるプリンタで500枚プランかなと思います。
それなりの規模のECだったら500枚プランでも足りないと思います。弊社は300枚プランで回せているのは、ECの規模がまだまだ小さいからです。

印刷の枚数カウントはA4片面を基準にして1枚とし、両面は2枚、A3とA3+は片面を2枚、両面を4枚としてカウントします。
超過分は1枚あたり11円取られますから、A3の場合は片面で22円です。

このあたりは利用規約に書かれてあります。

ということで、初期費用ありの300枚プランを契約し、セットアップを済ませました。

インクはボトルタイプ

EW-M634Tのざっくりレビュー

PX-M884Fと比べるとインクの発色が鮮やか目でした。世代的には新しいプリンタなのですが、印刷速度はのんびりしていて大量印刷するとちょっと待ちが発生します。あと、PDFなどでメモリを多く食うタイプの印刷をすると、処理待ちが発生しました。

たまに給紙がうまくいかないのか、印字のズレが目立つことがあるんですが、そこはサブスクの利点として遠慮なくメンテナンス作業をすることができます。インクがなくなれば送られてくるし、故障したら無償で代替機が送られてきます。
プリンタ自体は特別仕様でネット接続がないと動作しないようになっています。そのため、仮に印刷枚数が少ないのにインク消費が多いなーと思われる事態が起きたとしても、メンテナンス作業の関係かなとわかってくれるんじゃないかと思っています。

スキャナはじみーに便利で、来客時など、持参された資料をコピーするなどで利用しています。今までは客間にプリンタがありませんでしたから、一度仕事部屋へ行く必要があり、なんともバタバタしていたのがなくなったのはメリットと言えます。

毎月の印刷枚数に上限がある関係で、細かい印刷調整をするようなタイプの試行をあまりやらなくなりました。そういうのはPX-M884Fでやればいいかなと使い分けをしています。

手差し印刷ができないのが残念なポイントで、厚手の名刺用紙やラベル用紙など、あまりプリンタ内部で紙を強く曲げたくないような印刷もPX-M884Fにさせるようにしました。

フットプリントがコンパクトなので、ECの発送作業をする部屋に設置したので、伝票や送り状、請求書や領収書の出力に主に活躍しています。
この設置と時を同じくして、PX-M884Fはプリントヘッドの故障により混色し始めたのでしばらくはEW-M634Tのみで運用していたのですが、ラベル印刷などではPX-M884Fの方が使い勝手がよかったので、こちらは修理に出すことにしました。

PX-M884Fを現役続行した理由

主に使い勝手の面でした。業務の都合で手差し印刷をよくやるのと、事務用の印刷のいろいろな細かい設定が可能であると言うことで、故障時は買い換えも検討したのですが、インクのストックもまだまだあるので修理して使い続けることにしました。

プランの枚数を超過すると、A4片面で11円とかなりお高くなるので、印刷残高が微妙だなーというときもこっちで印刷するようにしています。

あとはインクの特性だと思うんですが、色合いがどうしてもPX-M884Fの方がいいなという場合がありました。調整すれば済む話だと思うのですが、現状使い分けで満足してるのでこのまま行くつもりです。

マイページの使い勝手

マイページは印刷枚数の確認でしか使っていませんが、今後はプランを追加したりできるようになる気がしています。インボイスのダウンロードがちゃんとできます。

サービスへの要望

プランの感じからするとターゲットは一般家庭〜軽めのビジネス用途かなと思うんですが、ガチめのビジネス用途への展開を熱望します。
特にプリンタ機種が2機種しかないのはテスト中ってのもありますがちょっと残念で、多少高くても本格複合機やラベルプリンターでこのサービスがあると弊社はきっと複数台契約すると思います。
特にラベルプリンターは使用するロールごとにプリンタを増やした方が効率が上がるので、あるとすごくうれしいです。
サービスの設計がめっちゃ大変だと思いますが。

実際どれくらい使うか

間違いなく2年間フルで活用すると思っています。1枚あたりのコストは算出していませんが、おそらくプリンタを保有して印刷する場合と比較すると、ちょっと高めになっていると思っています。商売である以上、エプソンが損をする設計になっているとは思えないので、めっちゃ得している!とならないのは仕方ないところです。

しかし、インク切れの不安感からは解放され(注文の手間すらない)、メンテナンス時に「これインクめちゃ食うから余りしたくないんだよな」なんて思うこともなくなり、貸与機ですから保証のことも考えなくていいというのは、メリットとしてすごく大きいです。

今後のアップデートにも超期待ししています。


よろしければサポートをお願いします。得られたお金は社で飲むコーヒー豆や撮影機材の購入費用に充てようと思っています。