カサンドラ症候群脱却のための4ステップ その① 自分を癒す

この記事では『カサンドラ症候群脱却のための4ステップ』について1ステップずつ4回に分けて解説していきたいと思います。

まずは4つのステップを見ていきましょう。


①自分を癒す

②ASDの特性を理解する

③定型発達の特性を理解する

④自他境界を確立する


以上の4つになります。
では早速、①から解説していきます。


①自分を癒す

カサンドラ症候群になってしまった方は深く傷ついています。
問題に向き合うための気力もかなりなくなっている状態だと思われます。
ですのでまず最初に必要なのは癒しです。

うつなどの精神障害を患っているのであればその治療を優先し、ある程度回復するまではASDの方と向き合うのはなるべく避けましょう。

この時期は他のカサンドラさんなど似た境遇にいる方との共感や、ただ愚痴を言えるような環境が必要となります。

SNSなどインターネットを利用するのも手ですが、ASDの方も同じように利用している可能性がありますので、意図せずASDの方の投稿を見てしまい傷口が開いてしまうリスクがあります。
また、ついつい議論をしてしまい、結局平行線に終わり、イライラだけが残るということも少なくないようですので注意が必要です。

カサンドラの当事者会や自助会などの会に参加するのも、同じ境遇の方との出会いや共感を得るためには有効です。
しかしこれにもリスクがあります。
こういった会は主催者や常連の参加者の色が強く出ますので、自分には合わない人たちが運営している場合、せっかく気持ちを整えて参加したのに徒労に終わり、傷が癒えるどころか広がってしまうこともあります。
また、ASDの方の参加がOKの会もありますので、ご夫婦で参加したい時などは良いのですが、傷が癒えていない状態のカサンドラにとってASDの方と同席することは辛い場合もありますから注意が必要です。

最後に、癒しにおいて最も重要で見過ごされがちな点が『時間の経過を待つこと』です。
ASDの方と可能な限り離れて、コミュニケーションも最小限にして数か月ほど距離を取ることで自然と気力が回復してくる場合もあるでしょう。

カサンドラのこと以外にも向き合わないといけない問題を抱えている場合も多いことと思いますが、出来そうなことから少しずつ取り組んで行ってください。
その際は無理せず、ストレスが一番少ないものを選んでほしいと思います。

次回は『②ASDの特性を理解する』について書きたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

以下にカサンドラの方におすすめの本をご紹介します。

『旦那さんはアスペルガー』シリーズです。カサンドラ当事者で漫画家の野波ツナさん著で、身近にカサンドラの方がいないカサンドラさんにとってはあるあるの共感などが出来ますし、専門家の監修と解説も入っているので知識も得られます。カサンドラ視点で書かれていますのでカサンドラの方にとって安心して読めるシリーズではないでしょうか。漫画とコラムなのでとても読みやすいです。


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