感情の引き出し
今日は孫息子2号、5歳の誕生日。
その日のこと、写真を見ながらしみじみ思いだしている。
5年前の今日。予想していた出産時間に病院に着くと、受付で看護師さんが、「ちょうど産まれたばかりですよ」と。いそいそと向かった分娩室の前の椅子には、疲れた様子の息子くんと孫息子1号(当時7歳)が座っていた。
「赤ちゃん、見た? どうだった?」と1号に聞くと、「ゾンビみたいだったよ」と。
ゾンビ?
あ、そうだったのね。「立ち会い出産」だったのね。そりゃぁ、ゾンビだわ。
各所に報告をしに行くという息子くんと、一緒に行くという孫息子を見送り分娩室へ。
ぐったりとしているが最高に美しく、キラキラと輝いていたお嫁ちゃん。なんとね、3496キロ。ホント、お疲れさまだったよね。
お嫁ちゃんと話していると、産まれたばかりの2号のケアをしていた看護師さんが私のそばに。「はいっ、じゃあ抱っこしてね」と、2号を私の腕の中に置いて、今度はお嫁ちゃんの産後ケアのためカーテンを閉めた。
あっと思ったらその空間には、2号と私のふたりきり。抱っこした感覚は、あたたかくて、力強くて。今までの人生で経験したことのない幸せ感に包まれた。あれは何と言えばいいのだろう。言葉にはとてもできない。
顔を見ていたら、涙が出そうになった。
「ようこそ、我が家へ」
あれから5年。
2号は幼稚園の年中さん。最近、幼稚園の「体操クラブ」に入ったそうだ。この間家族で集まったときは、最後に決めポーズのある前転を一所懸命に見せてくれた。はにかみ屋さんだが、みんなが盛り上がるのが嬉しそうで、何度も。そういう姿を見ていると、胸がきゅんと幸せになる。
子どもって本当に不思議だ。私の知らない私の感情を、いろいろと引き出してくれる。
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