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【住宅業界集客動向解説|20年4月~21年3月】“1歩先の予測力”と“逆張りの思い切り”が功を奏した1年

住宅業界向け予約集客クラウドツールKengakuCloudを運営する株式会社ビズ・クリエイション代表の初谷です。
20年4月~21年3月までの集客動向について総括させて頂きましたので、工務店の皆さんの今後の集客戦略策定の一助になれば幸いです。


20年4月~21年3月における集客予約推移

210328予約動向グラフ画像

こちらのグラフは20年4月~21年3月(28日まで)の期間内においてKengakuCloud内で発生した来場予約実数を基に作成しました。

毎月KengakuCloudの導入企業が増えておりますので、出来るだけフェアな情報にするため総予約数だけでなく、1イベント当たりの予約数も組み入れそれぞれ偏差値に換算してグラフ化しています。

青色の折れ線が来場予約数、赤色折れ線が1イベントあたりの来場予約数となっています。

集客数のピークは昨年は8月、今年に入ってからは2月ですが、1月~3月まで平均的に高い数値となりました。


集客動向が全く異なった2度の緊急事態宣言

210328緊急事態宣言丸付きグラフ

20年4月~5月にかけて発令された緊急事態宣言は、初めての発令ということと全国対象だったということもあり、とにかく自粛をする必要があるという理解が強く、ソーシャルディスタンスを意識した予約来場もグラフの通り激減した経緯がありました。

この状況下でオンラインによる見学会やセミナー・商談を始める工務店も多く、非接触面談による対応が必要になり、このトレンドは現在も継続しています。

そして今年21年1月~3月まで発令された緊急事態宣言では、発令当初は集客の動きが止まったものの、1月下旬から予約により来場は高水準で増加傾向(※以前リリースの下記画像をご覧ください)となり、2月は直近1年間で最も予約数の多い月となりました。

↓21年1月リリースの週別来場予約数推移グラフ

210126予約数推移PRTIMES画像


ユーザーの危機意識の異なりが、2度の緊急事態宣言下での行動を変えたと思われます。

行くか行かないかを判断する際に、

・対策を万全にしている場所か
・行った先は密にならない安全な場所か

特に上記2点を事前の情報提供で明確にクリアすることが出来ていれば(かつ魅力的なイベントである必要はあり)、集客できていたというのが、全く人が動かなかった前回と異なる今回の緊急事態宣言下の特徴だったと考えられます。


1イベントあたり来場予約数が高かった20年8月と21年2月

210328イベントあたり予約数丸付きグラフ

こちらもこの1年の中で特徴的な傾向です。

1イベントあたりの予約来場数が特に多いのが20年8月と21年2月でした。

この2期間は、競合イベントの少ないタイミングにも関わらず、ユーザーの動きが活性化していた時期だった、ということが言えます。

言い方を変えると、

競合が身動き取りにくい時期に、対策を万全にした上で、しっかり集客を仕掛けたところが1人勝ちした

ということです。


8月は世間は夏休みですが、昨年の夏休みはイベントもほぼ無く、人の集まる場所に行くことが憚られる、過去類を見ない夏休みでした。しかし子連れ家族は子供を1日中家に閉じ込めておくことも出来ず、近隣の公園や、密にならない場所であれば行きたいニーズがあった時期です。

結果的に、子ども向けに夏休みの宿題ができる体験型ワークショップや、完全予約制でダブルブッキングすることなく行くことが出来るを謳ったモデルハウスや見学会に多くの予約が入りました。

本来人が1年で最もアクティブに動く時期に遠出が出来ず行先が無かったところ、事前にそのニーズを察知し、上手く自社イベント化したところが集客に成功しました。


一方で2月はどうでしょうか。一般的に2月は住宅業界では集客はあまり多くないのが定説です。しかし全体の予約数もイベントあたりの予約数も非常に高くなりました。

これついてには反動が原因だと考えられます。

12月~1月前半まで、冬場に入り警戒心が高まったこと、緊急事態宣言が出される「可能性」があったことなどが原因となり、集客数がかなり落ちていました。実際に緊急事態宣言が出た後の報道状況などから、「安全な場所であれば自己判断で言っても良い」と考える人が1月下旬から増えた、という流れです。

要するに1か月ユーザー側の行動カレンダーがずれたことで、2月にピークがやってきたと考えています。

ユーザーニーズは2月にピークが来たにも関わらず、2月は閑散期としてのイベント数しかなかったため、2月にイベント開催していたところに来場が集中。結果的にイベントあたりの来場予約が伸びました。

例年イベントの増える3月はイベント作成数も増えている為、イベントあたりの来場予約数は平均値に落ち着く傾向となっています。


まとめ「1歩先の予測力”と“逆張りの思い切り”が功を奏した」

過去1年間の来場予約動向を観察して言えることは(あくまでも個人的な見解)

■住宅購入ニーズ自体は落ちていない為、集客が減った後に反動により増える時期が来る(その時期を見極められるか否かが集客成功のポイント)
■集客動向がかなりイレギュラーになってきており、例年通りの集客カレンダーで動くことは、外してしまうリスクがある為、あくまでも都度都度の情勢から集客方法を判断することが必要
■周囲の競合があまり仕掛けていない時が狙い目(の可能性がある、あくまで自己判断でお願いします)
■ライバル企業の動向のみでなく、旅行やその他レクレーションイベントの動向を把握し、対象ユーザーニーズへの供給不足を自社イベント化する目線があるとなお良い


コロナ禍では、集客のみならず業務面や施工面でも今まで通りのやり方が通用しなくなりました。

その分、この状況をポジティブに受け止め、伸ばしている工務店が多くあるのも事実です。

今回のまとめを是非御社の集客戦略を決めていく上でお役立ていただけると嬉しいです。


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