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小話

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ショートショートまとめです。 基本超短編。 すぐ読めます。 週二回 月、木曜日更新予定です。
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#ショートショート

【小話】一生に一度だけ人を殺せる銃

病床の祖父に、『一生に一度だけ、人を殺せる銃』を貰った。 見た目はおもちゃの水鉄砲のよう…

羽鳥湊
2日前
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【小話】タイムマシン

タイムカプセルを埋めようと思い、庭を掘ったら、タイムマシンを発掘した。 「子孫へ託す」と…

羽鳥湊
5日前

【小話】余計なことしなきゃ良かった

薮の中に光る竹を見つけたおじいさんは「もしかしてこれは」と思い、竹を割りました。 すると…

羽鳥湊
7日前
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【小話】肩書が好き

「先生のことが好きです」 放課後の教室に二人きり。 受け持ちの女子生徒に告白されたのは初…

羽鳥湊
9日前

【小話】飽くなきエロへの探求心

タイムマシン研究をしている友人に頼み込んで、未来訪問の際にお土産を買ってきてもらった。 …

羽鳥湊
10日前
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【小話】同窓会

「それでは、〇〇中学校、昭和△△年度卒業生、同窓会を始めます」 「わー!!」 「待ってまし…

羽鳥湊
11日前

【小話】イリュージョン

「手品を披露します」と男が言った。 向かいの女は頷き、男の手元をじっと見た。 「ここにあるのはボーナス入りの封筒です」 男は今日もらってきたばかりの封筒を向かいの女、──妻に見せた。 「なんと一瞬にして中身がなくなってしまいました」 男は目を丸くして、声のトーンを上げ、大袈裟な素振りで空の封筒をひらひらと振った。 中身は空っぽだった。 「イリュージョーン!!!!」 男は渾身の大声で叫んだ。 それまで黙っていた妻がゆらりと立ち上がり、男に近付いた。 それから──ピーーー

【小話】善良な市民

ああ!  お巡りさん!  あの人です!  あの人がずっとあのベランダの下着をじっと見てるん…

羽鳥湊
2週間前

【小話】監視社会

電車のホームで、柱の陰に隠れて何かを見ている人をみかけた。 「どうしたんですか?」と声を…

羽鳥湊
2週間前
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【小話】クローン作製機

ある研究室で秘密裏にとある研究が進んでいた。 その研究とは、複製体作製技術。 既に存在す…

羽鳥湊
2週間前
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【小話】季節行事

「またお前か!」 ……はい。 「自分がどうして捕まったか言ってみろ」 ……住人が寝ている隙…

羽鳥湊
2週間前
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【小話】駅前忘れ物窓口

ここは駅前忘れ物窓口。 忘れられたものを持ち主に返すのが私の仕事です。 「すいません。忘…

羽鳥湊
2週間前
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【小話】時はもう戻らない

すれ違った瞬間、振り向いた。 彼だ。 私が大好きだった人。 大好きだったから、「私といる…

羽鳥湊
3週間前
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【小話】計算外

ここまでの作戦は完璧。 酔った女のフリをして、ボディタッチを繰り返す事、数回。 いくら鈍感な彼でも気付いたはず。 さらにこの店をこの時間に出れば終電に間に合わない事は計算済み。 ターゲットを落とすには、細やかな作戦が必要なのだ。 「あ、終電、間に合わないかも……」 目を潤ませ、渾身の甘えた声を出す。 作戦成功を半ば確信していた私。 しかし彼から返ってきた一言は、信じられないものだった。 「走れば、間に合うかも!」 彼は言い終えると同時に走り出していた。 「そうか