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ハトノス・青木の活動について

 最近ありがたいことにハトノスとしての活動を少しずつ再開させることができてきました。ハトノスを初めて知っていただく方に向けて、そして自分自身の整理のためにも、青木の、そしてハトノスの「自己紹介」をしてみます。

■自己紹介

青木文太朗
(ハトノス 脚本・演出・代表)
 ▸2019年3月旗揚げ公演『始発まで』
 ▸2020年3月 『ハトノスの記憶についての短編集』→公演中止
 ▸2021年夏 『忘れ果てて』上演予定

 <日本劇作家協会新人戯曲賞1次審査通過作品>
 ▹『折り鶴』(第24回、2018年)
 ▹『忘れ果てて』(第26回、2020年)

 私、青木文太朗は、現在東京を拠点に「ハトノス」という劇団を主宰しています。ハトノスの立ち上げは2018年、まだまだできたばかりの団体です。これまで「広島-原爆」をテーマにした演劇などを制作してきました

 また、最近は一橋いしぶみの会の企画した朗読劇『ある戦没オリンピアンの日記』にて脚本・演出・編集として参加しました。ハトノスとして初めてほかの団体に出張しての企画でしたが、私の出身大学である一橋大学にまつわる企画ということもあり、大変楽しく参加させていただきました。

 そしてなにより、この企画は様々なマスコミに取り上げていただき、ありがたいことに私も初めてインタビューなどを受ける機会がありました。NHK「おはよう日本」では全国に朗読劇について発信していただき、ただただありがたい限りです。

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■次回公演『忘れ果てて』

 7月末に、ハトノスとしては実に旗揚げ以来となる、劇場での公演を予定しています。

『忘れ果てて』
作・演出=青木文太朗

<出演>
 冨谷悠
 遠藤瑞季
 菅野大地(劇団砦)
 岡澤由佳(散策者)
 中蒼志郎(劇団コギト)

【日程】7月30日(金)-8月1日(日)
    30日(金) 14:00~ / 19:00~
    31日(土) 14:00~ / 18:00~
    1日  (日) 11:00~ / 14:30~
【会場】梅ヶ丘BOX(小田急線梅ヶ丘駅 徒歩1分)
     <http://rinkogun.com/Umeaoka_Box.html>
【料金】一般…2,500円 / 学生以下…1,500円 (当日券は各+500円)
【予約】https://ticket.corich.jp/apply/112676/

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 「原爆」に触れようとする男と、「原爆」を忘れようとする男の、記憶を巡る物語です。広島・長崎のいわゆる「原爆の日」を前に、「原爆の記憶」というものについて扱った演劇を上演します。

 『忘れ果てて』は昨年の日本劇作家協会新人戯曲賞1次審査通過作品をもとに、今上演するための改訂を加えてきました。ハトノスとしても、第2回公演「ハトノスの記憶についての短編集」を中止にして以来、初めての劇場公演となります。朗読劇で歩みだした再開の一歩、これからもハトノスとして歩いていくために、なんとか劇場公演でももう一歩踏み出したい、そう思っています。
 見に来ていただけますと、とても嬉しいです。ぜひとも。

 ちなみに会場の梅ヶ丘BOXは、「燐光群」という劇団のアトリエです。不思議な縁があり、私が大学生だったころから、主宰の坂手さんをはじめ、燐光群の方たちには本当に多くのことを学ばせていただきました。私にとっては出会えたからこそ今も演劇を続けている、そんな劇団の根城で公演をうてることが楽しみでなりません。

ご予約はこちらから ↓


■ハトノス活動番外編 ~ハトノス動画部~

 ハトノスでは、なぜか「広島ー原爆」についてのあれこれをゆっくり実況で解説するYouTubeチャンネル「ハトノス動画部」を開設しています。

 基本的に演劇をやっていないときに更新していくため不定期更新となっていますが、よければ覗いてみてください。コメントなどしてもらったことがないので、あると戸惑いながらもとっても喜ぶでしょう。

■私のこれまで

これより、私がこれまでどんな演劇を作ってきたのか、どうして「広島ー原爆」についての演劇を作るようになったのかなど、簡単にですが書いていきます。

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 私の出身は広島県広島市、緩い野球少年だった男が大学進学を機に出てきた東京で演劇部に入り、なぜだか現在まで演劇を続けています。「広島ー原爆」をテーマにした演劇、と書きましたが、広島にいたときから原爆への関心が強かったわけではありません。私が原爆について学び始めたきっかけは、初めて私が脚本を書いた『UMA』の上演です。

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 演劇部で初めて自分で脚本を書き上げた作品で、原爆というものを扱いました。この時は、原爆について特別な想いがあったというよりは、「地元のことなら書けるだろ」くらいの軽い気持ちで書いた記憶があります。ただ、この演劇を通して自分自身が今まで思っていた以上に「広島ー原爆」に対してこだわりを持っていることを自覚しましたし、これからも学んでいきたい、と思いました。劇作の第一歩目が、これからの方向性を照らしてくれていました。

 その後大学の演劇部でたくさん演劇を作ったり、外の劇団でいろいろ勉強させてもらったりしながら、それなりに一生懸命に演劇に取り組む大学生活を送っていました。そして演劇部の卒業公演で、再び広島についての演劇を作ることになります。それが『折り鶴』。執筆にあたって冬の原爆ドーム前に毎日通ってボランティアガイドの方たちを観察させていただいたりもしました。

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 私以外誰も広島にゆかりのある人のいない、大学生による原爆を扱った演劇でした。「広島」や「平和」という言葉から見えてくるものは何か、実際に平和記念公園に通って見えてきた、平和公園の外の景色について、演劇を通して手を伸ばしてみました。そして、これを作り終えてから、やっぱりこれからも作り続けるしかないよなあ、という想いは私の中に生まれ、今でも消えていません。演劇部の卒業公演を通して、これからも続いていく何かが始まりました。

 その後大学5年生の冬にハトノスを立ち上げ、『始発まで』を上演しました。『始発まで』は今も広島の街を走る路面電車について、戦時中は広島電鉄家政女学校の女子学生が運転手や車掌をしていた、という史実から、物語を作りました。

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 2020年3月、中止となってしまった公演があります。「ハトノスの記憶についての短編集」と題して、3つの短編を連続上演しようという企画でした。実は「広島ー原爆」以外の演劇をやろうと画策した公演でしたが、結局離れきれませんでした。
 劇中にアーサー・ビナードさんの紙芝居を使用させていただくなどといった企画も中止とともにいったん白紙になってしまいましたが、その時の短編の一つ『忘れ果てて』が、改訂を重ねて一本の長編として上演することができているのは素直に嬉しいです。
 紙芝居や、残り2つの戯曲など、まだまだたくさんのものを残してしまっています。すぐに、というわけにはいかないのですが、何とか、許されるのであれば、中止にしてしまった彼らともう一度出会う機会を作りたい、そのためにも、これからもハトノスは続いていきます。

■これからのハトノス

 ハトノスは7月末に公演を控え、更に年度内にもう1度劇場での公演実施を企画しています。そしてその後も、ハトノスは歩みを続けていきたい。そのために、共にハトノスで活動していただける方を探しています。

 こんなところに書いても読む人も少ないでしょうしまた改めて書くことにしますが…。
 ただ、朗読劇企画で一橋いしぶみの会とご一緒した時、制作面を任せられることの心強さなど体感し、これまで実質私一人で動かしてきたハトノスも、これから続けていくためには変わっていく必要があると考えるようになりました。

そのためにも、ハトノスという団体の力になってくださる人を募集することにしました。

俳優・スタッフ、どのような面からでも、ご興味のある方がいらっしゃいましたら、TwitterのDMやメールなどでご連絡ください。

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