文系主婦によるひとり自然観察【4月】
狭山公園で自然観察 第4回 2022年4月
さて今回も、電車に乗って出かけます。最初だけ人が多かったものの、すぐに空いてきました。「みんな職場や学校へ行くんですね。私は公園へ行きます。」そんな少しの優越感を味わうのも平日午前に行動する醍醐味です。電車のドアが開くたびに柔らかな風が吹き込んでいい気持ちです。今日はぴかぴかの晴天で、窓の外に見える町も光っています。木々の若葉も眩しく、線路沿いには菜の花や少し気の早いアヤメが咲いています。
公園に着くと桜の花はすっかり終わって雰囲気はもはや初夏のようでした。通路を横切るトカゲを追いかけて花壇を覗くと、びっくりするくらい大きなダンゴムシに出会ったり。原っぱにはツグミがたくさん。地面に落ちたクヌギの雄花と丸い光は何かアートのようです。
2月にはちらほらだったアセビも今は満開です。明るい日差しを受けてうねりながら若葉を広げ、目いっぱい生きている!という感じ。
桜の木からイモムシがぶら下がっていました。見つけるとついつい手にのせてしまいます。淡いグリーンがきれいです。尺取ってなかった気がするのでシャクガの幼虫じゃないのかも。
ヘビイチゴが花盛りです。芝生の原っぱの外れに群生していました。黄色い花が愛らしいですね。赤い実がつくところも見たいものです。ちなみにヘビイチゴは、ヘビは食べないし毒もないそうです。
昨日まで雨だったせいかコケたちも元気です。朔を伸ばしてやる気まんまんですね。林の中に入ってからずっと物音がしています。古い木の実や木の葉の落ちる音、ウグイスやシジュウカラやガビチョウのさえずりがひっきりなしに聞こえてとても賑やかです。
ツツジの勢いがすごいです。このピンクオレンジのような色はツツジでしか見ない気がします。ツツジレッドと呼びたいような独特の色。
アケビの葉が茂っています。楕円の葉が5枚広がっているところは美しく、観葉植物にしても良いのでは?というくらい。ツル植物は向かないでしょうか。いや、きっとお部屋の中でも可愛いはず、と調べてみるとアケビの盆栽が見つかりました。木立になる種類もあるということなのでしょうか?
これはなんでしょうか。枯れ枝に薄茶色で半透明のぷにぷにがくっついています。これはもしやキクラゲの仲間では?とその場で調べてみると、タマキクラゲというキノコのようでした。わらび餅のような玉こんにゃくのような。なんだか美味しそうです。
マクロレンズで撮ったタマキクラゲがこちら。透き通っています!
ひとしきり盛り上がって振り向いてみると、なんですかこれは!!水晶のようにきれいなぷるぷるが点々と生えているではありませんか。慌てて調べるとこれはシロキクラゲというキノコのようです。中国ではシロップ漬けにしてデザートにするとか。食べてみたい!
こんな形のものも。小さいのでマクロレンズで撮っています。キノコでありながら鉱物のような雰囲気があってとても魅力的でした。
これもマクロレンズで撮ったシダの赤ちゃん。くるんと丸まった葉先がたまらない可愛さです。シダは新芽が茶色いものもあるのですね。成長するにつれてだんだん緑になっていくようです。
アオキの幼木が日の光を受けて輝いていました。瑞々しい生命力を感じます。この鮮やかな緑の葉は、木から切り離されると黒ずんでしまうそうです。生きている間だけの美しさなんですね。
宅部池が新緑のグラデーションを映しています。不思議と、水鳥は全然いませんでした。冬にはあんなにたくさんのカモたちがいたのに、どこへ行ってしまったのでしょう。
多摩湖の青。いつ見ても心が落ち着きます。そろそろお昼にしたいところですが湖の見える場所は暑すぎるので、広場に降りて木陰を探します。ベンチに座っているとムクドリたちが地面の上を忙しなく動いて食べ物を探していました。
足元ではタンポポが綿毛になり始めていました。春は、あっという間に終わってしまいますね。時間になったので帰りましょう。次回は梅雨時の予定です。キノコがたくさん見れたら嬉しいです。昆虫は、茶色い小さな甲虫や白い小さな蛾にしか出会えなかったので次回に期待することにします。お世話になりました。
前回のレポートはこちら。↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?