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【制作日記】絵本『2さいになったよ』

息子の2歳のお誕生日のお祝いに、絵本を作った。

1歳の頃はというと、生後6ヶ月のタイミングで復職し、毎日毎日生活することに必死で創作に向かう意欲がなかなか湧かなかった。
唯一続けられたのが、簡単に描けるLINEスタンプ制作だったので、スタンプを作ることで子の成長を楽んでいた。

LINEスタンプ 新生児編
乳児編
幼児編



あとは相棒のカメラがあったから、ひたすら写真を撮っていた。(撮りすぎたのと、整理が苦手すぎる性格ゆえに0〜1歳までのアルバムはまだ完成していない。)

きっかけ

息子が1歳のクリスマス。義母から息子へ、名前入りの絵本がプレゼントされた。
とてもおしゃれで可愛くて、その上名前も入った素敵なプレゼントを見て、
名前だけでなく、イラストや、内容あらゆるものすべて、息子のためだけの絵本を創りたいと思った。

ちょうど言葉を覚えはじめ、ものの区別がつくようになり、好き嫌いがだんだんと出てくるようになった息子。
言い間違えや、くせも含め、忘れたくない子どもの成長をまとめて残したくなった。

しかし、まめなタイプではないので
「○月×日、○○ができるようになった。」
というような時系列的なものは作れない。
初めて喋った言葉も曖昧である。

絵本なら、「できるようになったこと」「すきなたべもの」「すきなもの(キャラクター)」などを、テーマに分けてまとめることができるので、私にとってちょうどよかった。

"私の頭の中の"成長記録ではあるが、その主観こそ、「母(親)」が作る醍醐味かなと自分で自分を納得させた。父である夫の意見ももちろん取り入れた。

物語形式にして絵本の体は取りつつ、いわば「息子図鑑」のような一冊。
創ると決めたら、あとは描くだけだ。

できるまで


撮りに撮った写真たちを元に、息子の成長を振り返る。可愛い。なかなか進まない。

イラスト製作はiPadのみで行い、
Procreate でイラストを原寸で描き、すべて描き終えたタイミングでPhotoshop ・Illustrator で中綴じ面付け用に配置していった。

ページ割のラフ案(ラフすぎる)
姪の分の制作時のラフ案

ページ割を考えて、ひたすら描く。

姪のイラストを描く際には「みてね」が大いに役立った。
制作時期は全く違うが、二人分の絵本を描いてみて、それぞれの好きなものやできること、また親目線で特に覚えておきたい仕草などがまるで違っていて面白い。

印刷仕様

サイズは、大きすぎず小さすぎずな正方形サイズ
世に出ている絵本のサイズに近い、210mm(A4サイズの短辺)にすることで文字やイラストがはっきり視認しやすくした。

製本は、いわゆる絵本のような糸綴じの上製本は費用的にも工期的にも現実的ではなく、また、もし増刷したくなったら追加しやすい製作方法にしたかったので、中綴じの簡易的な製本に。

紙は板紙にすることで、合紙や後加工などせずとも耐久性が出せるようにした。ただ、紙厚が結構あったのでホチキスの針は通りにくく製本時にやや苦労した。
でも、これ以下の斤量だと子どもの力加減などで折れやすくなりそうなので、適正な厚みだったと思う。

仕上げに角丸をすることで、より絵本らしく、子どもが手に取りやすい仕上がりにした。

【印刷仕様】
用紙:サンカード 15.5k
サイズ:210mm×210mm
印刷:両面カラー/オンデマンド印刷
ページ:24p
製本:中綴じ製本
加工:角丸
印刷会社:プリントワークス

息子なりの「2」。
できるようになったこと
当時着ていた服もそれとなく再現
大好きなニガウリマン(アンパンマンのキャラクター)
と共演させてみた
姪はパパの影響でドリフが大好きらしい
殿様に降りてきていただいた
使っていた食具も添える。いつまで使うのかな。
好きな食べ物
大好きなラビュー(あにゅー)に乗って
最後に、家族のイラストも
怪我しづらいように、角丸R

作ってみて

LINEスタンプや、SNSに投稿するだけのイラストばかり描いていた自分にとって、印刷して本になるという喜びがまずあった。
そして、息子だけでなく夫や義母など、家族のみんなが作った絵本を通して笑顔になってくれたことが、月並みだけどとても嬉しかった。

姪っ子とお気に入りのぬいぐるみたち
絵本で着ているスカート
(息子、はとこと三人でお揃い)

姪っ子の絵本には、一緒にお祝いでプレゼントしたスカートをこっそり着せた。
以前記事を書いた、おばあちゃんの遺してくれて生地で仕立てたものだ。

すべてオリジナルだからできるこだわりをたくさん詰めた絵本。

どんどん大きくなっていく中で、何度も読んでもらえたら嬉しいな。
そして、3歳、4歳...と続けていけたらいいな。

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