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李書文八極拳の沈墜勁、十字勁、纏絲勁と武術に必要な思考法

八極拳には、威力や身法を構成する、発勁法や発力法があります。

これには、複数の種類があり、段階的な練習体系となっています。

当教室で練習している、李書文の晩年の八極拳では、沈墜勁、十字勁、纏絲勁という発勁法が有名だと言えます。

これらの発勁法の一般的な解釈は、次のようになります。


沈墜勁、十字勁、纏絲勁の一般的な解釈


沈墜勁とは、下方に体重を落とす事で、震脚とも関連付けて解説されます。

十字勁とは、上下、左右、前後に開く事として解説されます。

纏絲勁とは、動作にネジリを加える事として解説されます。

これらの一般的な解説は、間違ってはいませんが、正解だとは言えません。

沈墜勁、十字勁、纏絲勁の三種類の発勁法を理解する場合、必要となる考え方があります。

この考え方が抜け落ちた場合、発勁法を理解する事はできません。

また、この考え方は、武術の全ての技術を理解するうえで重要な事だと言えます。


当記事についての解説


ここでは、沈墜勁、十字勁、纏絲勁についての簡単な解説とともに、武術を理解するために重要な考え方も解説していきます。

しかし、この内容は、ある一定の武術に対する理解力がなければ、重要性を認識できないと思います。

武術の技術は、受け取る側にも能力が必要だという事です。

おそらく、下記の文章を読んでも、重要性が理解できず、ありきたりな解説文と認識する人がほとんどだと思います。

そのため、ほとんどの武術練習者にとっては、無用の内容となりますので、購入して読む必要はございません。


沈墜勁とは

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