見出し画像

冷凍おせちづくり①黒豆【2021/12/08】

ことしもまた、おせちづくりの時期がやってきた。家庭を持ったばかりのころ、張り切って三段重ねの重箱を買ったので、毎年手作りをするようになった。こう書くと「大変だね~」と言われるけれど、1品ずつ少しずつ作る冷凍おせちなので、それほど負担感はない。「冷凍」にネガティブなイメージを持つかもしれないけれど、デパートや料亭の豪華おせちだって、要は冷凍である。フルタイムでおつとめの方にも、ぜひおすすめしたい。

おせちは元々、女性たちがお正月ぐらいはゆっくり休めるようにしたもの。おせちづくりで四苦八苦するのは本末転倒なので、無理は禁物。

冷凍おせちは、当時通っていたお料理教室を運営するベターホーム協会が出していた『月刊ベターホーム』2014年12月号の「特集 らくらく冷凍おせち」で紹介されていた。

6つのメリットとして、
①自分のペースで作れる
②狭いキッチンでも大丈夫
③食材が安いうちに買える
④味がよくしみておいしくなる
⑤美しく仕上がる
⑥年内にゴミが出せる
――とあって、これならやってみたいと思った。

スタートはいつも黒豆。一番時間がかかるので、最初にラスボスを倒しておく感覚である。普通の両手鍋で煮ていると、何度も吹きこぼれてガスコンロが大変なことになっていた。砂糖としょう油の煮汁がこびりつくと、飴状になって取りにくい。数年前に買った大きな圧力鍋を使うようになり、ようやく吹きこぼれることはなくなった。

黒豆の値段はピンからキリまで。最初は奮発して200グラム800円ぐらいもする丹波黒豆を買っていたけれど、今はお手頃価格の黒豆である。それでも十分おいしい。色つやをよくするために必ず入れるのは、南部鉄のザ・鉄玉子。年に1回しか使わないので、引き出しから取り出すときは、「お~、鉄玉子ちゃん、久しぶり、元気だった?」と心の中で声を掛けている。軟らかく煮るために炭酸水を投入。一瞬、あーぶくたったにえたった状態になって、やがて沈静化する。その様子を見守ると、魔法使いになった気持ちがする。今回はゆっくり作ったので、10時間ぐらい煮た。お正月三が日に分けて食べられるよう、3つに分けて容器に入れて冷凍した。

おせちづくりはこれから。次はいもきんとんの予定。

#アドベントカレンダー2021

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?