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人気有名ラーメン店が苦手な理由【2021/09/30】


料理が面倒な休みの日、ランチは近所の町中華の同じ店へ、月1~2回のペースで通っている。近い!早い!安い!の三拍子がそろっているのがいい。

駅前の雑居ビルにあるその店は、普段着姿の年配の男女、サラリーマンが多い。気取らない庶民的な雰囲気だが、古びた赤提灯で1人呑みをしていた私にとっては、居心地は決して悪くない。おしゃれなビストロも好きだが、休みの日はこういうお店の方がくつろげる。

先日も、いつものしょう油ラーメンを注文しながら、今から10数年以上も前に、出張先で立ち寄った人気有名ラーメン店のことを思い出した。

そのお店は、地元のタクシー運転手に教えてもらった。店内の客の私語はなく、「黙食」状態。麺をすする音と注文する声だけが響いていた。

「黙ってラーメンの味に集中して食べろ」というのが、その店の店主の流儀らしかった。確かに味はおいしかったが、重苦しい空気の方が印象に残っている。食べ終わると、早々に店を出た。

「この店の味が合わないなら、帰ってくれ」とは言われたわけではないが、それ以来、有名ラーメン店は苦手になった。怖いイメージのもとをたどると、ラーメン店主お決まりの腕組みポーズに行き着く。腕組みだけではなく、仁王立ちしているかのようなポスターやチラシもよく目にする。

あの出で立ちと相まって、有名ラーメン店主と言えば、職人気質、頑固一徹、もっと言えばパワハラっぽい先入観を抱いてしまう。

ラーメンの話となると、食いついてくる男性は多い。とんこつ、横浜家系…と種類は豊富、コンビニで次々登場する新発売のカップラーメンと、話題は尽きない。近所の人気ラーメン店は、大雨の日でも列ができる。

私にはそこまでのラーメン愛はない。有名ラーメン店が苦手な代わりに、実は、明星食品の袋麺「中華三昧 赤坂璃宮 広東風醤油」の大ファンである。野菜たっぷりにして自分の好きなアレンジで作るラーメンが一番好きだ。2012年に「マルちゃん正麺」が大ヒットしたときも浮気をしなかった。

「中華三昧」は1981年10月に誕生した。今年で40周年。その間に何度もリニューアルを繰り返している。いつだったか、スープの味が「改悪」されたと感じ、わざわざ明星食品のお客様窓口に「元の味のほうがおいしかったです」とメールをしてしまったほど。その後、再びリニューアルされ、元のスープのおいしさが復活。今でも、我が家は「中華三昧」でラーメン三昧である。

*すてきな画像は、みんなのフォトギャラリーから noriyukikawanakaさんの作品をお借りしました。ありがとうございました。

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