2021/08/23 我が名は三つ
取材に行くと、「珍しいお名前ですね」と言われるが、「鳩羽風子」はもちろん本名ではない。2006年秋、演劇批評雑誌に演劇のレビューを初投稿したとき、本業と混同されるのを避けようと、とっさに名乗ったペンネームだ。今年で15年も使い続けていることになる。
元々は、高校時代からのペンネーム。本名によく似た響きと、高校の美術で使った色見本の副教材に載っていた「鳩羽鼠」から名前を付けた。「風子」は、風という言葉が好きだったから、なんとなく。高校時代を含めると、かれこれ数十年の付き合いか。
演劇関係のはペンネームで通しているので、「鳩羽さん」と呼ばれることも。最近では、だいぶ慣れてきた。
家庭を持ったら法律名が変わり、本業での執筆名もペンネームになってしまった。そういうわけで、私の名前は三通りある。たまにこんがらがるが、世の中には17ものペンネームを持っていた作家がいた。『鞍馬天狗』で有名な大佛次郎である。
彼は多くのペンネームを使い分けて、新聞小説を書きまくっていたというから驚きだ。
逆の発想で、ペンネームを増やせば、いろいろなジャンルの記事や発言が書けるようにならないかな?と、凡人の私は妄想してしまう。
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