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観光業安定化の最大の課題

8月に入ってから地震、台風、線状降水帯などの災害がニュースで取り沙汰されていました。
特に地震については、お盆休みの直前ということもあり、旅行やお出かけを取りやめた方も多いのではないでしょうか?
個人的には、コロナになってそもそもどこにも行けませんでしたが、不安が募る日々がそこにはありました。

さて、以前の投稿でオーバーツーリズム解消に観光地の利益を最大化することが求められているというような旨を書きました。
それはある種観光の安定化であると言えるでしょう。


しかし、結論として災害大国日本では、旅行、宿泊、観光業界はいずれも完全な安定化は出来ないでしょう。
観光立国を目指す中で、観光の安定化という点でこの「災害」はどのようなものをもたらすのか今回は考えてみました。


災害被害と観光への影響

日本は災害大国と呼ばれるほどに災害が多いです。
特に地震は10年に一度は大きなものが発生しており、地震大国とも呼べるでしょう。
最近では、温暖化による天候急変などによる水害も問題になっています。

先日は地下鉄が浸水し、公共交通機関に甚大な被害をもたらしました。

また、8/8に宮崎で発生した震度6弱の地震によって南海トラフ地震の発生する確率がいつもより数倍上がったということもありました。
結果的、未曾有の大地震は未だ発生しておりませんが一気に危機感を覚えたのではないでしょうか。
地震、水害、台風など毎年被害が出ている災害が発生しています。
とはいえ、被災するまでは警戒しながら生活を続けなければいけません。

そうなると優先順位から外れるものが娯楽ではないでしょうか。
特に、遠出を取りやめるということは警戒の第一手段とも考えられます。

実際、ニュースでも取り沙汰されていましたが旅行キャンセルが相次いだ訳です。

「何か起きたらどうしよう」という不安は絶対に生まれます。
リスクを考えると旅行は取りやめるというのは至極真っ当な考えです。

旅行会社、宿泊施設、交通機関もキャンセル料を取らずにキャンセルを受け入れています。
伊豆の一部ホテルでは3割のお客様からキャンセルがあったとも。

こうしたやむを得ない状況からキャンセルが続出することが、観光、旅行といったサービス業に共通していると言えます。
一度でも災害が起きると観光や旅行などは生活に直結するわけではないため、キャンセルする場合が多いのでしょう。
ただ、キャンセルすること自体は何も悪くありません。
その人の判断が一番ですし、無理を言って何かある時に誰も責任を取れませんから。

どちらにせよ、災害=観光、旅行の減少は間違いないです。(当たり前ですが)

安定化が難しい訳

観光業というのは、良くも悪くも人の流れによって大きく左右されます。
これはどうしようもありません。
移動した先で体験を提供することで対価を得るというのが観光業の大きな収益構造です。
人が移動しない状況になるとお金を落としてくれる人が来ないため、収益はなくなるわけです。
そのため、多くの観光業、宿泊業などでは空港業界と同じように繁忙期と閑散期で料金を変動させるレベニューマネジメントをしています。
閑散期は、需要が少ないため、価格を下げて、繁忙期は需要が高いため、価格を高くするというものです。通常は、これで収益の最大化を図っているわけです。
ただし、これは需要が一定ある状況でなければ成り立ちません。
例えば、コロナ禍では人の移動が制限され、閑散期だけがずーっと続くことになりました。
こうなると、レベニューマネジメントしようにも、需要がなく最低限の価格で販売していくしかありません。
この状況では、叩き売りのような状況ですのでホテルなら一部屋売れたとしても焼け石に水です。
日本では、地震、天候の災害が頻発します。
大きな災害が発生するだけで一定期間は、観光に来る人は減ってしまいます。
結論、日本の災害頻発する状況ではどうあがいても観光業の安定が難しくなります。

対策は…?

安定化はできません。
それだけでは、ただ事実のみを述べているだけで生産性が全くありませんので、一応思いつく対策を考えてみようと思います。
ただ、突発的な地震などの災害はもうどうしようもないので、無視します。
これは、耐震工事や災害時のマニュアル作成など防災で対策する他ありません。
ただ、台風や線状降水帯などの異常気象についてはある程度の時期が固まっています。
その時期は、事前に価格を下げて災害そのものを気にしない人たちへリーチするのが良い気がします。
そもそも価格を下げているため、売れなくても一定問題がないわけです。
一方で、水害が減る時期は一気に価格を引き上げて価格を下げてた時期のマイナスを回収するのです。
まあ、これはもう既にどこも行っている気がします。
専門家ではないのでこの辺が限界です…
また、何か思いついたら対策を書いてみます。

さいごに

ホテルに居たころは、完全にコロナ禍でしたので、どうしたらお客様に来ていただけるかを考えていました。
ただ、どうあがいても世の中の情勢的に人を呼べる手を出せなかったです。
一定の効果はあったりしましたが、人が移動しないと何も意味がなかったです。
なので、諦めて耐え続けることを上司の方々は考えていたと思います。
当時は、何としても人を呼ぶのだ!と息巻いていましたが、今では一定諦めて、コロナが落ち着けば利益を得られるという考えでいればもっと気持ち的に楽だった気がします。
まあ、要するに、取れる時にとって取れないときは諦めが肝心なのかもしれないです。



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