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『月極駐車場がハブに?』マイクロモビリティの普及にも月極駐車場が一役買います

株式会社ハッチ・ワークの代表取締役社長、増田です。

今回は「『月極駐車場がハブに?』マイクロモビリティの普及にも月極駐車場が一役買う」と題して私たちが考えていることを書いてみようと思います。


「マイクロモビリティ」とは、超小型の乗り物を指します。
自動車よりもサイズが小さく、ちょっとした移動に使える乗り物です。
近年日本でも電動キックボードの普及に伴い、マイクロモビリティ=電動キックボードのイメージも強くなり、利用されている方も増えたのではないでしょうか。

短距離移動に便利な電動キックボード

なぜマイクロモビリティが注目されているのか

マイクロモビリティは、従来の交通手段に比べると、
①環境に優しい
②コストが低い
③都市部での移動に適している

という点から注目を集めるようになりました。

マイクロモビリティに分類される乗り物は、電動キックボード以外にも、小型EV、シェアサイクルなどがあります。
これらは、低速かつ小型のため、交通渋滞、排出ガス、騒音といった街を悩ます問題を軽減する役割や、都市観光や地域住民の足としても利用価値が高いことから期待が高まっています。

出典:国土交通省作成「国土交通省における 超小型モビリティの取組について」

マイクロモビリティは”ラストワンマイル”の移動を担う

最近では特に”ラストワンマイル”と呼ばれる、公共交通機関から自宅や職場までの移動距離を補完する存在としても注目されています。

ラストワンマイルは、交通業界や物流業界でも広く用いられており、交通業界では「徒歩移動がやや不便な自宅や公共交通機関の駅などから、最終目的地までの短い距離をカバーする移動手段」を指します。

距離が短いため、徒歩や自転車などの移動手段が望ましいですが、天候や距離、荷物の多さなどによっては、徒歩や自転車では不便な場合があります。

マイクロモビリティは、自動車よりもサイズが小さく、大きな駐車スペースも必要ありません。そして渋滞に巻き込まれることも少ないため、移動時間の短縮にもなります。
だからこそ、このラストワンマイルの移動にマイクロモビリティの活用が注目されているのです。

現状、マイクロモビリティはシェアサービスとして利用することが多く、シェアリングエコノミーの台頭として、新しい移動手段の選択肢を増やしてくれました。

マイクロモビリティ普及の課題とは

利便性も高く、環境にも優しいマイクロモビリティですが、普及させるには課題もあります。

①安全性の確保
②駐車場所の確保
③法規制の整備
④利用者のマナー向上
など

最近電動キックボードの不適切な利用による事故がニュースとして取り上げられているため、危険性を感じ利用しない方もいらっしゃると思います。
本来、マイクロモビリティは、従来の交通手段と比べて、速度が遅く、小型であるため、交通事故のリスクが低いとされています。だからこそ利用者に対する安全教育や、交通ルールの遵守が求められています。

また、マイクロモビリティは、利用後の保管場所(駐車場所)が問題になります。
特に、シェアリングサービスを提供する場合、利用者が自由に駐車することができるため、駐車場所が不足しがちです。これが粗雑な駐車を招き、利用者マナーに影響が出てしまうきっかけになります。
そのため、駐車場所の確保が必要です。

これらの課題を解決していくことで、マイクロモビリティ普及の促進につながり、より安全で快適な都市生活が実現することが期待されます。

マイクロモビリティ普及のカギは月極駐車場のハブ化?

ラストワンマイルをマイクロモビリティでスムーズに移動できる環境が整えばおのずと普及は加速するはずです。

しかし、問題は先に取り上げた駐車場所の確保です。

そこで当社が始めた取り組みは月極駐車場をハブにしたラストワンマイルの移動です。

ハッチ・ワークとLuup社の業務提携の背景

2020年12月、ハッチ・ワークは電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」を展開するLuup社と業務提携を行ないました。
業務提携の目的は、月極駐車場にLUUPのポートを設置し、ラストワンマイルの利便性を高めることにあります。

提携当初、LUUPのサービス向上のためには、より多くのポートの設置が必要不可欠でした。特にラストワンマイルを自由に移動できるよう、居住地周辺でのポートの設置が重要課題でした。

一方ハッチ・ワークは、月極駐車場検索ポータルサイト「アットパーキング」で、全国約5万3,000カ所(2024年1月末時点)の月極駐車場のデータを保有しています。月極駐車場は自動車の保管場所であるため、居住地周辺に多く位置しており、ポートの設置場所として有効です。

だからこそ、当社のデータベースをもとに居住地周辺の月極駐車場にLUUPのポートを設置することは、ラストワンマイルの移動に最適なハブになると考えました。

また、同時に月極駐車場の管理会社様やオーナー様の新たな収益機会の創出としても研究を開始。提携からたった半年で都内9ヵ所にポートを設置しました。
想像以上の反響をいただき、現在もお問合せをいただく注目の取り組みとなっています。

提携当初に自社が入るビルの駐車場空きスペースにもLUUPポートを設置しました。乗り物が0になる日もあるくらいたくさんの利用者さんがいらっしゃいます。

まとめ

改めて、交通業界におけるラストワンマイルは、「自宅や公共交通機関の駅などから目的地までの短い距離をカバーする移動手段」です。

ハッチ・ワークが推進する月極駐車場のラストワンマイルのハブ化は、マイクロモビリティの普及や生活の利便性を向上させるだけなく、月極駐車場の新たな収益機会の創出にもつながるでしょう。

今回はマイクロモビリティと月極駐車場についてお話ししました。
私たちが考える未来の移動と月極駐車場の活用はこれだけではありません。

次回以降も月極駐車場の可能性を様々なサービスと絡めてお伝えしたいと思いますのでぜひご覧ください。

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