時間も命も有限ではない:2歳の娘と突発性再生不良性貧血ドタバタ記⑧

【2歳の娘と突発性再生不良性貧血ドタバタ記】は、
・その当時の状況や私の感情が、3年経った今なんとなく風化してしまうようで嫌だったので、どこかに残しておきたい。
・小児の再生不良性貧血に罹患しておられる方(疑いのある方)の気持ちに少しでも寄り添えるといいな。
という想いで綴ります

過去記事①~⑦はこちらからどうぞ ↓


シクロスポリンの副作用

シクロスポリンを服用し始めて、外泊許可も下りたし、血球数も増えて回復の兆し…。
嬉しいこともありましたが、それと同時に副作用もでてきました。

シクロスポリンの副作用…【多毛=毛深くなる】です。
男性ホルモンが活性化されるのだとか。

飲み始め頃 ↓

ゆうな1

飲み始めてから3か月後 ↓

ゆうな3

眉毛はもともと濃ゆい娘なので違いがわかりづらいのですが、
腕、足、背中、腰など、生えていなかった箇所も濃く毛が生えてきました。
飲み始めて3週間後くらいから、変化がありました

飲み始める前に医師から副作用について聞かされていましたが、どこまで濃ゆくなるのかわからず。
正直このままなのか…、服用をやめたら元に戻るのか…、女の子なので心配になりました💦

結果的には、服用をやめて2年後くらいに薄くなりました。

そのほかの副作用としては、【尿臭がきつくなる】【便秘】がみられました。これについては、因果関係はまだわかりません。
いずれも多毛と同じく、離脱してから2年後くらいに改善されていきました。


この頃の私の様子

「もう…疲れた」

この一言に尽きます。
具体的に何が疲れたと感じさせるのか?というと以下3つ。

① 入院中、遊ぶネタが尽きてくる

娘は当時2歳です。このくらいの年のお子さんをおもちの方であればうなづけると思いますが、基本【イヤイヤ!】【身体を動かしたい!】盛りじゃないですか。
熱があるわけでもない、どこか身体が痛いわけでもない(ただ血球数が少ないため身体を動かすとすぐ疲れてしまう)。
その状態の2歳児が室内で満足するわけがない。

入院中は外の空気に触れさせることができません(感染予防のため)。
病院内では走り回って遊べる場所はありません。
基本的に病室のベッド上か、狭いプレイルームです。

DVDを観る、絵本を読む、お絵かき、ブロックなどオモチャで遊ぶ。
2歳児は、長時間同じもので遊んでくれるほど集中力はありません。
毎週、違うDVDや絵本を持って行って変化をつけようと試みますが、
室内遊びはつまらん!飽きる!お互いにね!

わたくし最低な親ですが、入院2か月目には娘とプレイルームに行って半分はマンガ読んで過ごしていました。
こどもと遊んでやれよ!と思いますが、「もう…疲れた。」

② 仕事~病院直行~自宅

私のタイムスケジュールです。
14:00 仕事を早退するため同僚に引き継ぎ
14:30 早退
15:00 直行で病院 or 保育園に通っている息子を引き取り、夫の職場に預けるか友人宅へ預ける
16:30 病院到着。娘の見舞い
20:00 面会終了
21:30 自宅到着 or 息子を預けた友人宅へ
22:00 息子の寝かしつけ
22:30 家事、夕食、お風呂、息子と娘関係の明日の支度
24:00 就寝

基本的にマイカーで移動なのですが、病院の往復で2時間半かかるのと、息子のケアや保育園の送迎、仕事、家事…
自分が息つく暇なく、次々とやるべきことをこなしていっている。

楽しいことをしているわけではありません。
そのため、やり続けていくためのモチベーションを保つことが難しかったな~と、振り返ると思います。

③ 自分の完璧主義=他人からの評価を気にする性格があだとなる

上記のスケジュールをこなしていくためには、淡々とやり続けるモチベーションを保っていくことが必要です。
そのための方法は2つ。
一つは、少しでも自分の楽しみを入れていく。
もう一つは、やらないことを決めて余裕を持たせる。

どっちもできたら最高なのですが、重要なのはやらないことを決めて余裕を持たせるです。

”こどものお見舞い”という重要タスクができたのですから、今までと同じクオリティーで、仕事と家事と兄弟児のケアができるわけがありません。
なぜなら、一日は24時間しかないからです。

優先順位をつけるならば、
1.兄弟児のケア(こども大事)。
2.仕事(他者が絡んでいますから。でももっと同僚に甘えたってよかったんです)。
3.家事(週末にまとめてやる、時短家電を導入するなど、自分が時間を注がなくてもよいタスク)。
ってことで、家事の量や質を削る=やらないと決める。

こんな当たり前のことすらできず消耗していた当時の私。
なぜかというと、性根が完璧主義だったからです。

なぜ完璧にこなしたいかというと、とどのつまりは人からどう見られているかがめちゃくちゃ気になっていたからです。

・仕事では、これ以上同僚に負担をかけてはいけない!=同僚からの評価が気になる。
・兄弟児には、いろんなところに預けて負担を強いているんだから、今まで以上に気にかけてやらなければいけない!=こどもに嫌われたくない。
・家事は、今までと同じように自分の手でキレイを維持しなければいけない!=夫からできないやつだと評価されたくない。

この時に時短家電をフル導入しなかった自分を悔やみます
(やたら家事スキルがアップしたというどうでもいい副産物を得る)。

イラスト涙悲しい

「もう疲れた」の結果 

睡眠負債がたまる、身体のどこかがいつも痛い、イライラ、耳鳴り、月経周期が乱れる、じんましんやニキビ…などなど。
身体にも悪影響が出てきます。

毎日お酒を飲んでから寝るのが習慣になる。
こどもや夫に八つ当たり気味な口調になる。
半分寝ながら車を運転している…などなど。
行動にも悪影響が出てきます。


看病疲れを防ぐには3つの覚悟をもつ

他人事ではないのです。
(私のようなめんどうくさい性格の人でなくても)看病疲れは蓄積していって体の不調を感じたと、経験のある他のお母さんからもよく聞きました。

では、どうすれば看病疲れを防ぐことができるのでしょうか?

1.人に頼る覚悟をもつ。
2.何かを諦める覚悟をもつ。
3.(10分でもいい)自分のココロとカラダを優先させる覚悟をもつ。

この3つの覚悟を必ず実行できるように、メモして持ち歩いてください。

難しく感じると思いますが、3つを全部行うと、重くのしかかる気持ちのモヤモヤがフッと軽くなります。

今も長期入院をして病気に苦しむお子さんを看病している親御さんは、常に工夫をされていると思います。
どうか、この非日常の状態を上手に切り抜けられますように。









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