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〖第12話〗切羽詰まってやっと動く私たち

 私は自分がこんなに食べ物を熱く語るようになるとは、夢にも思いませんでした。昔の自分からは全く想像できないことです。

そんな私がなぜ食べ物の重要性を熱く語るのか?

それは今日食べたものが明日の私たちの体をつくるからです。
食べることの重要性に今さらながらに気づいたからです。

言葉にすれば当たり前に聞こえるかもしれませんが、本当に腹落ちして分かっている人は少ないかもしれない。と、思うようにすらなりました。

贅沢ぜいたく病とも言えますが、今ほど「食事」という行動を面倒に感じている人が少なくない時代も、そうないのかもしれません。

それだけ私たちはみな時間に追われているのが現実です。

ここでいう食事は、調理するところから始まり、食べるまでのことを指します。

仕事や時間に追われる毎日だと、調理するのが面倒だから、即席めん、レトルトや鍋の素のニーズがあり、栄養バランスを考えて食べるのが面倒だからサプリメントや「お腹が満たされたらそれでいい」と言った食事メニューになってしまいがちです。

そう言った意味では、本当の意味で体に良い食事が取れているのかは疑問ですし、そのことが意識できていないのです。

 人というのは、自分に火の粉がかかってお尻に火がついてこそ、本気になるし、行動力を発揮するもの。だからその気にならないと、そこにエネルギーを注ごうとは思えない。

つまり、病気になるまで本気になれなかったりしますよね。

ポジティブなことを原動力にするよりも、ネガティブな動機のほうがより私たちを行動へと促すと言えそうです。

これは、悲しいけれど人間ってそういうものなのかもしれません。

そして持病を持つようになった私を知る人はみな、
「そんなおかしな食生活じゃなかったよね?」
「結構、仕事とかで体を動かしてたよね?」
と言ってくれました。

私もそのつもりでいましたが、高血圧、そして成人ぜんそくになった今があるのも事実なわけです。

とはいえ、私は持病を持つようになったおかげで、いろんなことを多角的に自分で調べたり、主治医や看護師さんをはじめ、まわりの方々にご教授していただくことが増えました。

高血圧に関しては私の場合は遺伝子が大きく関与しているようですが、遺伝による食塩感受性高血圧であっても、この遺伝子が作動するための、スイッチを押す遺伝子が作動するかどうかも関係してくるそうです。

どうやらスイッチを押す要因が生活習慣の中にあったようですが、今となっては原因がどれだったのかはっきりと特定することが出来ません。

私が今できることは、-12kgの減量を達成し、習慣化した正しい食生活と運動を続けることぐらいですが、とはいえ、このままであれば来春にクスリの分量を減らす話も出てきたところです。

成人ぜん息も発作がなくなったので、この状態が続けば減薬に進める話が出ています。
ここに至るまで主治医と普段からよく話をして、自ら減らしたい意志を示したからでもあります。

こう言った一連の行動は「ヘルスリテラシー能力の向上」のおかげと言えます。

結局は自分がどうしたいか?どう生きたいか?ということにつながります

 これはヘルスリテラシーの講座を受けたときのことです。

「病気になる前の予兆を見逃す」と言う一文に目が止まりました。
後でまた深掘りしてお話ししますが、私の場合、

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