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素直に誰かの言葉を受け止めることが私の原点になり続ける|女子大生100人インタビュー#3

肩書きに捉われない生き方をしたいんだよね。
肩書きってアイデンティティの一つでしかないから

HatachiCommunityのインタビューは女子大生の等身大の言葉をそのままnote記事に書き起こしています。インタビューを始める時にも「あなたが話したいことから話してね」と伝えています。今回は愛知県をベースに環境問題へアクションを起こしている女子大生をインタビューしました。

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|みわ くみこさん
名城大学法学部法学科3年
*1999年生まれ/愛知県出身
*好きなもの:ミルクティーと自然あふれる空間がすき!
*よく見るSNSのアカウントやページ:環境団体のSNSをよく見てます!
*大切にしたいことや価値観:自然体で生きること

自分にとって何をしている時が一番幸せなのか

大学1年生の夏に語学留学で1ヶ月間カナダに行きました。
語学留学に行くきっかけは大学受験でうまくいかなかったこと。浪人か悩んでたんですが、結局合格をもらっていた大学に入りました。でも4月の時点で大学に行くのが嫌すぎて、泣きながら通学をする時もありました。入学してから高校の友達のインスタを見て、志望校に受からなかった今の自分と比較してしまった時があり、この大学に通うのも嫌だけどそれ以上に友達と比較してしまう自分がもっと嫌でした。そしてインスタではすごく充実してそうに見える友達とは違うフィールドにいることを実感したくて、「日本に居たくない!」と思い、カナダへ飛び出しました。今思うと、本当にハングリー精神が強かったな、と思います(笑)

カナダのホームステイ先で出会ったホストファミリーとの会話が今の私の原点、そしてきっかけになっています。ホストファミリーはいつも私の話を聞いてくれて、法学部で勉強していることなどを話していくうちに、「将来は何になりたいの?」「なんで弁護士になりたくないの?」「なんで英語を勉強したいと思ったの?」とたくさんの問いかけをくれました。それにも関わらず、彼女たちがくれる問いかけに答えられない自分がいました。同時に今まで気にしてた肩書きや大学コンプレックスに対して、ホストファミリーからすれば私は「Japanese student」でしかないことにも気づかされました。その時に、肩書きがない自分自身を見てくれたのがすごく嬉しくて。ホストファミリーのおかげで、自分自身を磨くことが大事なんだと思った一方で、「でも今の私には何もないじゃん」と思いました。

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カナダでの生活において、ホストファミリーは私にたくさんの問いかけや選択肢をくれましたが、最終的に全ての選択肢を私に委ねてくれました。これらの経験から私の中の一つの問いとして、「何をしてる時が一番幸せなの?」が浮かび上がってきました。今まで高校の勉強ではそれは見つかるものではなかったため、私にとってはすごく難しい問いでした。インスタの友達と比較するのが嫌で、日本を飛び出して違う環境に行ったからこそ、肩書きは今ここにいるからであって、外に出た時にもっと大切なことがあって、今自分が何を作りたいんだろう、とその気持ちを自分の中で大事にしたいなと思うようになりました。

「みわちゃん、大学生活は味見だよ」から始まった私の旅

カナダから帰ってきて「さて、何しよう」となり、たまたま参加したイベントで大学の先輩に出会いました。その時に私の考えてることを色々話したら、「みわちゃん、大学生活は味見だよ。最後の最後に大好物なものを食べればいいんだよ。」と言われました。その時にすごく自分の中で、腑に落ちたというか。そうか色々と味見して、最後に自分のやりたいことを見つければいいんだ、そう思えるようになりました。そこからは自分のタグにヒットしそうなものをどんどん探していった時に、先輩に海外インターンを教えてもらったのがきっかけで、2週間カンボジアへ行くことになりました。

現地について私が感じたのは、ものの豊かさが全然違うこと。途上国であり、下水道や言語などたくさんの違いがある中で私はなぜかものの豊かさに視線が行きました。子どもたちのサイズがあってない服や、シャボン玉一つで喜んでもらえる子どもたちとの出会いから「日本人って、私ってめちゃくちゃもの捨ててるじゃん」と思ったんです。そこから、いらないものをいる人に手渡すことに関心を持つようになり活動を始めてみましたが、やっていくうちに「私がこの行動をすることで、誰が喜んで、なんの課題を解決したいんだろう」とふと思ってしまった時がありました。そこで、色々探していきたどり着いた先が地球温暖化とか環境問題でした。

ゴミ山で私の手を引いたあの女の子の将来を作りたい

環境問題にたどり着いたのはいいものの、「その問題に対して、よくわからない」と思う自分がいました。環境問題についてそのよく分からないものを自分の中で実感できるものとして持てるようになりたいと思い、探していくうちに70円プロジェクトがヒットしました。その中でもゴミ山に関心があって、プロジェクトにジョイン。
実際にゴミ山に行って、衝撃だったのを覚えています。現地に行くまでは「知りたい」とか調査的な関心がとても強かったのですが、あまりにもゴミ山の存在が現地で大きいもので、怖気付いてしまった。ゴミ山に行った時に「ここは入っちゃいけない」と感じてしまって。

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でも、そこにいた小さい子が私の手を引いてゴミ山の中に連れて行ってくれました。後に聞いたところ、それは一緒に遊ぼうという意味でした。その子に連れていってもらった先では、彼女が汚い水で水遊びしたりいつもそこで遊んでいることを私に見せてくれました。その時に、私の小さい頃の水遊びと重ね合わせて考えてしまいました。

そして、この子にとっては遊ぶ場所で楽しいところだけど、この現状は変えていかなきゃいけないと強く認識した瞬間でもありました。この子たちが大人になった20,30年後先にもきっと存在しているこのゴミ山を変えていきたい。もし、ゴミ山をなくすことができたら、子ども達がこの負の環境から抜け出して将来の可能性が広がるかもしれない。もっと長生きできるかもしれない、そう思ったからです。

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日本に帰ってきてからは、少しでも学生ならではのことができないかを模索する期間になっています。その一つとして、環境団体を立ち上げました。また、愛知県の企業と学生が一緒に社会課題を解決するプロジェクトへのジョインや名古屋の環境NGOに入ったり活発に動き回っています。そして、実際に自分が環境にいい生活をしているのかと思った時に答えはNOだったので、「みわ家エコライフ生活」を始めました。ヨーグルトをお家で作ったり、LFCコンポストグッズを購入したりして。もしかしたら、「みわちゃんの生活を変えたところで、何が大きく変わるの?」と思われるかもしれません。でも、グレタ・トゥーンベリちゃんが言っていることに共感して私はこの生活を始めました。

“And yes, I know we need a system change rather than individual change.But you can not have one without the other.”(twitter

ここから、私は一人ひとりが意識を変えて発信していくことが大事なのではないか、そう思いこの生活や活動を続けたいと考えています。今は自分のやりたいことに対してアプローチできていると感じていますが、私は多分他の人への言葉への共感性が高くて誰かから貰った言葉を素直に受け入れることで、今の行動の原動力になっているのかな、と思います。

モヤモヤして悩んでる状態の時にその感情をそのまま置いておいて、ふらっと読んだり見たりして出会った言葉に自分のモヤモヤをパコっとはめて解決をしてきました。だから、自分の感情に言葉をはめるタイミングがすごくよかったなと。

自分の現在地がどこなのか、ピンを打つこと

私が活動を続ける中で、大事なのは自分の現在地を知ること。
その点を見つめることで自分を認められるというか。現状だけではなくて、一定の期間ごとに自分のこと、どういう時にどう感じたのかを振り返ってあげることがすごく自分の中で大切になっています。

それは大学2年が終わった時に、「何してたんだろう、何もしてないじゃん!」ってなってしまった時がありました。その時に、何もやっていない圧迫感に襲われてしまったのですが、今まで自分がやってきたこととか感じたことを全部紙に書き出しました。書き出した紙を見てたら、どこか自分の中で保たれる何かが確実にありました。環境問題と、課題が大きいとゴールを見失いがちになってしまうことがあったり、課題の痛みを感じる時があるけれど、現在地をわかるようにピンを打ってあげて、振り返りをすることが重要だと感じています。これに気付くまでは、理想やハードルを高くしがちでそこに追いつけていない自分を低く見てしまうことがありました。常に満足できないから、予定をみっちりにしたりして。切羽詰まっているけどできない時に自分のことを低く見てしまって、「私なんて」って思ってしまうときもありました。

でもそう言う時に、いつも読む本があります。

この自分思考も今の自分を作る大切な一つの要素ですが、それ以上に著者の山口絵里子さんが本当に好きで。彼女が凄いのは行動力だけでなくて、自分の弱さと共に生きているところです。だから自分の弱みやネガティブな感情との向き合い方を教えてくれます。ここから私は自分の感情に素直になって自然体で生きていこうと思うようになりました。

エコフレンドリーが好きだから私はこう在りたい

私の中で大切なのは、常に自然体でいること。
最近私が注目しているエコフレンドリーは、自分に対して優しくすることと似ていると思っています。しかも、自分に対して優しくすることで周りにいる人もハッピーになれる。こういう感覚を生活レベルで実現させたいという思いがあります。環境問題の話をすると、常に身近に配慮しながら我慢しながらとか言葉を聞くけど、そうではなくて「私はこの生活が好きでしてるし、楽しいからしてるんです」だから私はこのスタンスなんです、そう伝えていきたいです。

10年後どうありたいのか

私は、肩書きに捉われない生き方をしたい。
肩書きはアイデンティティの一つでしかないから、私の中にあるものに惹かれたりそれに共感してくれたり、「素敵だな」「この人と一緒にいたい」と誰かから思われる人で在りたいと思っています。

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そして、今私が取り組んでいることに対しては、ちょっと無理してるくらいがちょうどよかったりします(笑)それで常に現場にいて、最前線で考えられて、変化の主体であり続けたいです。「変化」と常に関わり続けながら発信し続けたい。そして、私の身近な人たちをハッピーにしながら、この課題を解決していけたらいいなと考えています。自然体であることも大切にしながら。

|この記事を運営するHatachi Community について

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「私たちの言葉をもって話そう。私たちのこと。」

20歳を生きる全ての女の子へ、
人には様々な物語があり、その中にはたくさんの選択や決断があります。
特に20歳前後の私たちにとっては選択肢がたくさんあり、それを広げる事業もたくさんあることが当たり前のようになってきています。

一方で、選択肢がたくさんあったとしても
その先には絶対に自分が選ばなくてはいけない時がきます。

その時に必要になるのが、「様々な選択肢の中から自分の納得する選択を選ぶ力」だと考えています。選ぶ力を身につけるためには自分自身と向き合う時間が必要です。自分が納得する選択肢は何か、もしかしたら今の選択肢の中にはないのかもしれない。

私は何がしたいのか、どうありたいのか、それに対して不安なことや悩んでいること、たくさんあるのではないでしょうか。その時にこのインタビュー記事がその一助になるのではないかと考えています。

このインタビューでは”女の子”と一括りにせず
1人ひとりがありたい姿を素直に言葉にできるように、
私たちの言葉をもって伝える場を提供していきます。

Hatachi Communityは女子大生の多様性やグラデーションを発信していく
みなさんのためのプラットフォームです。
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そしてこの記事が一つの”贈り物”として、
女の子の今日の一歩を後押しできますように。

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Hatachi Community 代表
かなつな ななみ



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