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新たな暮らし、コリビング

こんにちは、コーイチです。
海外で人気のコリビング(co-living)ってご存じでしょうか?
日本もそのサービスがミレニアム世代を中心に人気に火がつき始めているといいます。
今回は、そのコリビングの施設を見ていき、今後このような施設が更に増加していくか考えていきたいと思います。

1. コリビング(co-living)とは

              (出典:Vulcan Post Malaysia youtubeより)

 「コリビング(co-living)」は、2014年ごろ、ニューヨークやロンドンなどの大都市で人気となり、日本でもいくつかのコリビングが誕生しました。
 「コリビング(co-living)」とは、生活空間の一部をシェアするサービスで、個人の居住スペースとは別に、仕事をしたり、余暇を楽しんだり、住人同士が交流したりできるような共有空間を設けています。

 おしゃれなデザイン性の高い共有スペース、プライベートが守られている居住エリア、働きやすい快適なコワーキングスペース、この3つが提供されているのがコリビングの特徴となっています。
 また、コリビングの最大の特徴が「コミュニティ」となっており、居住者同士のつながりが重要視されています。
 居住者同士がコミュニケーションできるイベントを用意しているところも多く、ヨガや英会話、ジョギングなど、様々なイベントが毎日のように開催されており、コミュニティとして居住者同士でコラボレーションできる点も魅力な点となっています。

 シェアハウスに比べるとコリビングは収容人数が多く、共有施設が充実しているケースが多く、例えば、ワーキングスペース、ジムやヨガスタジオや、施設によっては大型シアタールームもあるところもあります。
 そのため、シェアハウスよりコリビングの家賃が高めに設定されているケースがほとんどです。
 また、コリビングの空間内にオフィス機能を備えた施設を設けているところもあります。住まいと職場が一体化しているため、通勤時間や満員電車のストレスも解消でき、合理的なライフスタイルが送れることからフリーランスやノマドワーカー、副業をする人々などにも支持されています。 さらに、住人同士のつながりから新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もあるようです。

 まだまだ日本では認知度が低いコリビングですが、近年ではフリーランサーやリモートワーカーが増加してきているので、今後はこのような概念が一般化していくと思われます。

2. lyf(ライフ)

                 (出典:whimsythings youtubeより)

 シンガポールの政府系不動産開発会社キャピタランド傘下のサービスアパート運営大手アスコットが立ち上げた若者向けのコリビング(共同生活)型の施設「lyf(ライフ)」。
 2016年に立ち上げたブランドで、ミレニアル世代をターゲットに、地元の人と同じような生活を体験できるというコンセプトを掲げています。
 2019年にシンガポールに最初の物件をオープンし、「Life」と発音し、「Live your freedom」を意味する同ブランドは、「次世代の旅行者」をターゲットとし、「Lyf Guards」と呼ばれるマネージャーによってコミュニティベースの体験を提供しています。

 2021年現時点で運営しているのはシンガポール、タイのバンコク、中国の杭州、福岡の4都市の4軒となり、年内にシンガポールと中国の西安、上海の計3都市で新規開業する予定となっています。  
 2022年~2025年にかけては、シンガポール、バンコク、北京、上海、フィリピンのマニラ、セブ、ベトナムのダナン、マレーシアのクアラルンプール、オーストラリアのメルボルン、フランスのパリの計10都市でも開設予定で、9カ国の13都市で計3,000室以上を運営する計画となっています。

3.lyf Tenjin Fukuoka(ライフ天神福岡)

(出典:livelyfhere youtubeより)

 2021年6月にNTT都市開発株式会社が開発した商業複合施設 「レソラ今泉テラス」に、日本初進出ブランドとして「lyf Tenjin Fukuoka(ライフ天神福岡)」がグランドオープンしました。
 「lyf Tenjin Fukuoka」は、暮らし、仕事、遊びのためのコリビング空間で様々な分野のクリエイティブな発想を持ったゲスト同士を結び付け、新たな過ごし方を提供し、コミュニティの発展を育みます。
 シンガポールや福岡を拠点とするデザイナーによるインテリアデザインとグラフィックが特徴的なlyf Tenjin Fukuokaのシェアスペースは、Connect(コワーキング/ラウンジ)、Bond(ソーシャルキッチン)、Wash&Hang(コインランドリー)、Refurel(カフェバー)があり、地元福岡の空気を感じられるアートワークが随所に散りばめられたポップな宿泊施設となっています。
 さらに、lyfチームがキュレーションするプログラムやイベントに参加して地元のコミュニティとつながる機会も用意しており、福岡で暮らすように過ごすlyfスタイルを提案しています。

 lyf Tenjin Fukuokaは、福岡市のショッピングとレクリエーションの中心地である天神エリアから近く、天神駅からも徒歩圏内の今泉エリアに位置しているため、多様な文化や最先端の流行に触れたり、趣のあるカフェ、レコード店、そして個性豊かなブティックを見つけたりすることも可能となっています。
 また、客室は全131室で4つのタイプで構成されており、国内のアスコット社ホテルでは初と導入となるモバイルアプリ「Discover ASR」を導入し、自身のスマホにアプリをダウンロードすることでチェックインチェックアウト手続きや客室ドアの解錠、ルームアメニティーのリクエストなど、非接触サービスを充実させ、利便性と感染症対策を提供しています。

4.海外、国内のコリビング事情

           (出典:Bloomberg Quicktake: Now youtubeより)

 アメリカではCommon、The collective、Olle、などのコリビング関連のスタートアップ企業が多く誕生しています。コワーキング事業として有名なWeWorkもコリビング事業に参入しており、一方で大手不動産事業者がコリビング事業に参入しているケースも増えているそうです。

 海外のコリビングの特徴としては、家賃が10万円〜30万円台と高額となっています。
 ほとんどの拠点がニューヨークやロンドンなど物価の高い都市部であり、そのエリアの1Kの相場で光熱費・WI-FI代も考慮するとその価格は一般の賃貸価格よりは、お得感はあるようです。
(ニューヨークやロンドンの家賃は東京の約1.2~1.3倍強)
 また、もう一つの特徴としては、1人暮らしでは経験できないような、豪華なコリビングの共有部分の充実と定期的にクリーニングしてくれるというホテルライクな生活ができる点です。
 コリビングの中には、ジム・ヨガスタジオ・サウナ・ルーフトップ・スパエリア・ジュースバーなどなど、このような豪華な施設を揃えているところもあり、これも家賃に含まれているので、多少家賃が割高と感じても住むメリットがあるようです。

 日本でもコリビングサービスが次々と誕生していますが、日本のコリビングは、日本の空き家をうまく利用して、低価格で様々な拠点の家を住み放題というサブスプリクション型のサービスを打ち出しているのが特徴となっています。

〇ADDress

                   (出典:ADDress youtubeより)

 年間会員48万円(月4万円)*税別 で北海道から沖縄まで泊まり放題のサービスを提供しています。家電やWi-Fi・アメニティ、光熱費込みの価格となっており、空き家や古民家・別荘など使われていない物件を利用してコストを抑えて、水回りのような共用部分などをリノベーションして提供しています。
 空き家を利用するということで都市に集中している人口を流動化させる効果もあるそうです。

〇Haff

                (出典:hafh_theworld youtubeより)

 Haffも多拠点生活が可能なサービスです。
会員プランは、日本、世界の拠点を24時間いつでも月1日だけ利用できる「ライトプラン(月額2980円)」から、月3日だけ利用できる「スタンダードプラン(月額4900円)」、月10日まで利用できる「プレミアム(月額30800円)」、上限なしの「プレミアムクラス(月額82000円)」があります。
 リゾートホテル・温泉など有名な施設も利用できることも特徴です。

5.最後に

 日本のコリビングを見ていると、自宅とは別に拠点を持ちたい人や日本国内を旅しながら働いている人をターゲットにしているようです。

 本来のコリビングは、シェアハウスと似ているように思えますが、シェアハウスは一つの住居に複数人数で住んで、生活費を抑える合理的な住居スタイルを指します。
 居住者との共同生活になるので、居住者同士のコラボレーションが期待できるのはコリビングと共通点ですが、シェアハウスの場合はプライベート空間が少ないところが多く、共有部分の使い方などで予想外のトラブルが起きた時に回避しづらいというデメリットもあります。

 一定のプライバシーは保たれ、且つ他の居住者との関係を持て、又コワークスペースも同時に確保できる生活スタイル。
 学校や職場の寮にも似ているところがありますが、全く違う職業や学校の人達と共同生活を送れるという点で随分違うと思います。

 こんな施設が昔からあったら、若い時には是非一度経験して見たかったと思うのは私だけでしょうか?

 日本でも新入社員など若い世代をターゲットとした、一定期間滞在型の生活が出来るコリビング施設が今後は増加してくるのではないかと思います。

今回も最後まで見ていただき、ありがとうございました。        よろしければスキ、フォロー、サポートのほどよろしくお願いいたします。


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