見出し画像

ゴジラソン#3 キングコング対ゴジラ

ゴジラ全作品(国内29+アニメ3+ハリウッド1+モンスターバース4作)をマラソン鑑賞しようのコーナー=ゴジラソン

3「キングコング対ゴジラ」(1962)

前作から7年経過したキンゴジ(旧)でございます。ゴジラシリーズ中歴代1位の動員数1120万人を記録しておりますが、これは実写邦画というくくりでも現在第4位です。

「もはや戦後ではない」が1956年、力道山対ルーテーズが1958年、大鵬の横綱としての初場所は1961年11月場所、東京オリンピックを1964年に控えて、まあこんな感じの時代であり雰囲気ではありましたよ、と。大枚叩いて権利代払っても映画作るだけの気概とお金ができはじめた時代。



アメリカはRKO社のスターキングコングと日本東宝のゴジラの対決は、両者初のカラー作品というおまけつき。熱線の色なんかはここで始めてわかったようなもの…けどほんとうは56年公開の空の大怪獣ラドン、後のゴマすりクソバードが東宝怪獣初カラーなのです。あとモスラとか地球防衛軍とか妖星ゴラスとか。

そもそもはRKOおよびジョシュ・オブライエン監督発の企画として「キングコング対フランケンシュタイン」があって、その企画が東宝とのすり合わせで「フランケン」部分がゴジラに変更。

東宝的にもその後バラゴンのデビュー作「フランケンシュタイン対地底怪獣」、「サンダ対ガイラ」につながり、さらにその作品のフォーマットやキャラデザ(成田亨さんが初代ゴジラから諸々関わってるし)ウルトラマンとか、さらに後の世代の進撃の巨人にまで影響します…がそこまでの資料は漁らないよもう。みんなで『東宝特撮映画大全集』読もう。僕は今回Wikipediaみました。


一応、日本製キングコングとしての体裁はちゃんと整ってて、例えば女性を鷲掴みにして建物の上に登るシーンとか、木をぶっこぬいて口に突っ込むとか、ドラミングがちゃんとパーだとかちゃんとしてる。

ゴジラとしても今回の造形は昭和ゴジラに継承されていくし、熱線の色合いや皮膚や目の質感なんかすごく良くできてて、途中あるクソみたいなドロップキック以外はちゃんと迫力があります。



ストーリー的には前作から冬眠中(文字通りの意味)のゴジラでして、北海道の漁船がまーた被害に遭うあたりには、時系列が沿っていましてね。帰巣本能のところだけ正直意味わかりませんが、だってあいつビキニ環礁の核実験きっかけなんだろ?

南国の島の魔神と、北の方で眠ってる怪獣、その交差点は中禅寺湖でした。コングとゴジラ、ついにあいまみえるのですが、むざむざ見てるだけで終わるクソ人類ではないようで首都圏侵入を防ぐために電流を………うんそれ初代でやってダメだったやつだよね?

でも防げたんだわ。ゴジラ電流苦手なんだってさ、ほえー知らなかった。表面シリコンのくせに。でもキングコングには聞かず、むしろ帯電能力を得て無事電気タイプのゴリラ爆誕。つよい。
ちなみに何故キングコングがビリビリの実の能力者かというと、ボツった「フランケン」要素という説。


てな訳で首都圏防衛ラインを楽々突破して、女攫いをして国会議事堂に登る「アレ」のシーンを挟んで荒らし回るキングコングをもうどっかへ輸送しようとなります。ゴジラは首都圏を迂回しているし。(よほど長い送電網らしい)

その際、とある人物の試作品である「鋼よりも強く、絹糸よりしなやか」な新時代の鋼線を利用しますが、はいこちら東京製綱の提供案件でございます。ハッシュタグ付けなきゃ#PR

そして最終ラウンド。富士山麓へ移動します。日本プロレスの巡業かな。特に理由のない暴力が熱海城を襲う!あー秘宝館も無事じゃねぇなこれは。



ストーリー的には、まあよく深い人間が一番の厄災だなとかマスゴミはクソとか、あんまり深く言及することはあんまりないような気がします。

とりあえず並の日本人よりよっぽどくわしいアメリカのYouTuberを参考文献にどうぞ,

あとタコ話はここに詳しいです。もともとゴジラ=タコとか、ガチのタコを撮影に使って食って処分するのがつらいとか、この記事が本編よりおもろい…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?