担任が体を張って守ってくれた話
「ののはな通信」からの流れで本日は高校時代の話。あのように優雅でも感動でも心を揺さぶるような内容でもないのであしからず。
清楚を良しとする校風であったため、パーマは禁止されていた高校時代。あの時代は当たり前で禁止されていてもなにも不具合はなかった。
しかし、私はかなり酷いくせ毛であった。そのため「くせ毛証明書」を提出しなければならなかった。
美しく見せるためのパーマとは違い、生まれついてのくせ毛は思い通りの方向にカールなどせず、
まとまりのない困難な髪質
で、扱いづらいことこの上ない。できることならストレートに生まれたかった。額に綺麗に下りてこず爆発を受けたような姿になってしまうので、前髪を作ることができず、本当に嫌だった。
ショートにしても爆発、ロングで結ばずにいたら「エースをねらえ」の緑川蘭子さんにそっくりな髪型となってしまう。
そのため中学から高校にかけては常にキッチリと結びくせ毛がわからないようにしていた。しかし、髪の先はクルリと丸くカールするため「くせ毛証明書」が必要だったのだ。
高校では定期的に服装のチェックが行われれる。体育館に生徒を集め、先生が風紀の乱れがないか確認をするのだ。
その役目を担っているのが普段から厳しいことで有名な先生だった。その先生が近づくと誰もが緊張をし、チェックが終わるのを黙って待つ。
(くせ毛を指摘されたら証明書を出せばいいよねぇ)
と、のんびりと風紀の先生を待つ。もし疑いをかけられたら?ちょっとドラマチックな展開があるかもしれない、とワクワクもした。
しかし、その後、予想以上のドラマチックな展開が私を待っていた。
風紀指導の先生が、口を開けようとしたその瞬間、
「その子は天然パーマなんです!!!」
と担任が駆け寄り風紀指導の先生との間に割って入ったのだ。
鼻息の荒い担任と唖然とする風紀指導の先生および周囲の生徒。
誰もが笑うのを我慢したため、なんとも気まずい空気が流れた。
放課後は、友人と「その子は天然パーマなんです!!!」のセリフを何度も繰り返し、爆笑しながら帰宅した。善意で守ってくださったのに本当にごめんなさい。
刈上げの入ったショートヘアだったため「かりあげ」とあだ名がついていたが、生徒思いの良い先生だった。
かりあげ先生に感謝!
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