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どうしたら売上が伸びますか?・・日本語なのに通じないって話

ある日のスタッフとの会話中

㋜「他部署のデイサービスから、どうしたら売上が伸びますか?って聞かれたんですけど・・・なんと答えていいかわからなくて。」
僕「売上が伸びるってどんなイメージ?」

㋜「契約がたくさんとれたら利益が上がる?保険の営業みたいな感じ?」
僕「ノルマを超えたらボーナス的な感じですね!」
僕「そもそも、質問した人の意図ってなんだと思う?」

ざわつきポイント

・他部署のデイ:質の向上で利用者獲得を目指す取組中
・㋜の売上イメージ:ケアマネへの営業で利用者獲得
・売上という言葉は共通だが、両者の『売上』は別言語
・・・これはつまり日本語なのに日本語が通じないパターンのやつよね。

人が疑問を持ち、他者へ問いかけるときによく起きるこの現象。
前提を共有する・前提を問う
お互いに工夫するのは、まずはここだけでも十分ではないでしょうか。

・「この疑問を持った背景にはカクカクシカジカな経験があるんです」
・「この疑問を感じた具体的な場面や経験はどんなものですか?」
質問が持つストーリー、背景に隠れた相手の感情を知ることがコミュニケーションのスタート地点です。

売上という言葉に含まれる要素の違い

①どうしたら良いサービスと認められ利用者が増えるか?
②どうしたら営業で利用者獲得ができるか?

①は良いサービスが提供できたら利用者が増える
②はケアマネに良い営業ができたら利用者が増える
どちらも間違いではありませんが、含む要素の方向が違いますね。

一方は良いサービスから良い売上げを作るには?
一方は営業効果の高い方法で間口を広げ、良い売上げを作るには?
両者はこの背景の違いを共通の『売上』という言葉で表現していますね。
果たして同じ方向を向いた戦術・戦略が練られるでしょうか。

1.ケアマネへの良い営業で間口を大きく広げる
2.使ってみたらとっても質の良いサービスで利用者さん大満足
3.紹介したケアマネが利用者さんから感謝を得られる
4.再び紹介したくなる

が個人的にはベターだと感じている今日このごろ。

デイサービスにおける売上って?

そもそもデイサービスの売上とは何か。
定義としての『売上』:商品やサービス提供することで得る対価である。

デイサービスで言えば、1ヶ月に介護度別で合計何人の方が利用してくれたのか?
つまり、1ヶ月前の数値な訳です。
1ヶ月間を総合して売上が伸びなかった。
これは事実であり、ただの数字である。ということです。

そしてこの「ただの数字」には重要な意味があると僕は考えています。
チームのサービスが社会にどれだけ必要とされたか?
売上は社会からチームに対してのフィードバックだと捉えています。

1日の上限人数が決まっているサービスで、月の売上を高く維持するには、全営業日でキャパ目一杯に近い利用者が利用してくれることが必要です。
保険屋さんの営業のように1日でたまたま大型契約が取れたら一発逆転。はデイサービスにおいてはあり得ないということです。

つまり継続して利用者さんが多くいること。
日々変化する社会の必要性に合わせて、常に変化するチームで居る以外に方法がない。と個人的に考えています。

数字に意味を付加する理由

社会からの必要性。という意味を付加することはとても重要だと僕は考えています。
数字は圧倒的に正しいですが過去の産物です。
社会にとっての必要性は未来の可能性に満ちています。

いくら正しくても過去のことはどうやっても変えられません。
どうせ悩むなら、せっかく時間を使って考えるなら
これから自分や自分たちの責任の下で変えられるものに力を注いてみてはどうでしょうか。

より前に進めるための言語に変換して考える。
数字が持つ意味を相手が理解しやすい形に変換して伝える。
人は課題が自分ごとになって初めて行動を起こせるものです。

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